クワガタの採集
クワガタの採集にはルッキング(見回り)採集、トラップ(わな)採集、灯火採集、材割採集などがあります。
ルッキンング採集
クワガタのいそうな木を探すのがルッキング採集です。クワガタはクヌギやコナラの木によく集まります。幹に穴があいていたり(ウロといいます)、樹液が出ていたりすれば、見つかる可能性が大きいです。樹液が出ている木には、コガネムシ、ガ、ハエなどが多く集まっています。樹液が出ている木の周りは甘酸っぱいにおいがしています。気温が高い日はスズメバチも多く、刺されないように注意した方がいいです。クワガタは昼はウロにかくれていることが多く、夜に活動します。
川沿いにはヤナギが自生しています。川の上流に行くとアカアシクワガタやノコギリクワガタのクワガタがたくさんいました。
コナラの幹にスジクワガタがいました。 コナラの幹にノコギリクワガタを見つけました。 ヤナギにいるクワガタを双眼鏡で観察しています。
灯火採集
夜、灯りに集まるクワガタを探すのが、灯火採集です。周囲に灯りがない場所で、一番明るい外灯の下がいいです。森に行く時間が無いときでも、山間地では道路沿いの外灯の下で簡単に採集できます。まわりに灯りがない自動販売機でもたまに見つかることがあります。
灯火採集でクワガタを見つけることができる時は、月が出ていない夜です。夜の9時〜12時にかけて一番多いようです。風の強い日はあまりいません。雨あがりで、湿度と気温が高い夜が良いと思います。オスよりもメスが多く、交尾が終わっていれば、メスはそのまま大切に飼育すると、卵を産んで次の世代が誕生します。
コクワガタ♀ コクワガタ♂ 山間地の外灯。 ノコギリクワガタ♀ ノコギリクワガタ♂
近くにクワガタが住みそうな林があると、夏には灯りをめざして家の前にも飛んできます。
材割採集
朽ち木を崩して幼虫や成虫を採集するのが材割採集です。崩れやすい朽ち木はマイナスドライバー(ねじ回し)を使います。ムカデやヤスデも出てきますから、軍手、くつ、長袖、長ズボンは必要です。朽ち木採集はクワガタの幼虫が食べる朽ち木が無くなるということから、一般的には勧められていません。ワイルドタイプ(野生)のメスを飼育すると、幼虫は簡単に誕生します。
クヌギの朽ち木からコクワガタの幼虫を3匹見つけました。
シイタケ栽培用の古いクヌギの木を崩すとチビクワガタいました。
シイタケ栽培用のクヌギは何年もすると朽ちてきます。そこからチビクワガタを発見しました。
危険から身を守る
森や林に入る時には、マムシやヤマカガシなどの毒ヘビ、スズメバチやアシナガバチ、アブやブユ、蚊(カ)、ムカデ、ダニなどから身を守らないといけません。ヌルデやウルシなど、さわるとかぶれる草木やイバラなどトゲがある木もあります。長そで、長ズボン、くつの着用が必要です。
ウルシ科の植物にさわるとかぶれます。ウルシ科は「1回奇数羽状複葉」といって、葉の切れ込みが深く小葉に分かれています。ヌルデには小葉の間に翼(よく)という小さな葉が残っています。ヤマウルシやウルシは小葉の間が赤いことが特徴です。
ヌルデは翼があるのが特徴です。 ヤマウルシの若木です。 ウルシが実をつけています。
間違って小さなウルシを抜いてかぶれました。
スズメバチの中で最強のオオスズメバチは樹液にやってきます。スズメバチのいるところに近づくと、カチカチという音をたてて威嚇(いかく)して、顔の前に飛んできます。さらに近づくと本当に攻撃してきます。カブトムシを採ろうと、スズメバチの威嚇を無視して近づいて、右足を刺されたことがありますが、やはり痛いです。ハチに強いアレルギーがでる人は、アナフィラキシーショックといって血圧が下がり、危険な状態になることがあります。
樹液にオオスズメバチが集まっていて近づけませんでした。 スズメバチはよく見かけます。
ある日、山を歩いた日の夜に、お腹がチカチカするので目が覚めました。マダニ(真ダニ)に吸血されました。葉の裏にじっとひそみ、動物が来ると落下してひっつくようです。お腹などの柔らかいところに移動して血を吸います。マダニに刺されると、日本紅斑熱などの病気にかかることがあります。
マダニに吸血されました。
ホタルが出る時期に、家族で川のそばに行きました。長ズボンをはいていなかった息子たちの足にブユが群がってきました。足は血だらけになりました。ブユのメスは皮膚に口で穴をあけて血を出し、その血を吸います。2週間ほど強いかゆみが続きます。ブユは東日本ではブヨ、西日本ではブトと呼ばれます。
山間部の水辺にはブユがたくさんいます。 8日目の状態です。まだ、かゆみが残っています。
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