作例収載巻リスト

A serial of the wartime marchant ship model in MODEL GRAPHIX

 作例模型についての詳細が記された雑誌「モデルグラフィックス」のバックナンバー一覧です。不定期連載の企画として始まり、現在は毎月掲載になっております。わずか白黒2ページ分のコラムですが、たぶん史上初の「戦時輸送船模型を専門的に扱った連載」としての価値は充分(?)。模型ファンばかりでなく、この方面の戦史研究家にとっても見過ごすには惜しい企画であること請け合い・・・と宣伝する割にはミスもけっこう多かったり(苦笑)。なにしろ、私自身ほとんど1からのスタートでしたから・・・この場を利用して記事内容の追補訂正もしておくことにします。

下は第21回のページ割。MG編集部様の許可をいただいて掲載しております。ご参考までに。

The Hinomaru Fleet Gallery for modelers and researchers is containing each ship's modeling, 1/700 line drawing, pen drawing illustration, related ship's list and background history.

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1 「宏川丸」の巻 〜陸軍輸送船の作り方〜 2001年8月号(通巻201号)
「宏川丸」「九州丸」「那古丸」「神川丸」
HIROKAWA MARU, Kyusyu maru, Nako maru, Kamikawa maru; Model Graphix vol.201
'How to build IJA Military Transport'

 モデルグラフィックスの艦船コーナー「艦船ちゃんいらっしゃい」の特別企画「短期集中連載・日本海軍輸送船隊をこの手で作ろう」と銘打って始まったシリーズ。最初の6回は全て既存キットの改修を前提としてアイテムを選択。第1回「宏川丸」の巻は、陸軍軍隊輸送船を本格的に扱った史上初(?)の企画。それまで比較的評価の高かった「君川丸」キットの致命的欠陥をすっぱ抜いた点でもインパクトのある内容だったのでは。
<追補訂正>
 「那古丸」は浦賀船渠製で、三菱長崎製の「能代丸」「能登丸」と若干細部が異なる。郵船N型については第19回参照。

2 「山陽丸」の巻 〜転んでもタダでは起きない方のために〜 2001年9月号(通巻202号)
「山陽丸」「神川丸」
SANYO MARU, Kamikawa maru; vol.202
'Building Sanyo maru from Kimikawa maru kit'

 「神川丸」キットの寸法が概ね「山陽丸」に相当することを利用した作例を紹介。
<追補訂正>
 「山陽丸」は比較的状態のいい写真が見つかったので、当ページで修整作例を掲載。記載した姉妹船のうち「関東丸」「関西丸」は若干大型化しており、それとは別に「北海丸」「南海丸」という同型船がある。舷梯収納位置の外板ははむしろ引っ込んでいるのが普通だが、今のところ市販品でこれを正確に表現しているキットはない。「神川丸」は前部にも飛行作業甲板があり、リメイクした作例を第18回で紹介。

3 「護国丸」の巻 〜謎の特設巡洋艦〜 2001年10月号(通巻203号)
「護国丸」「報国丸」
GOKOKU MARU, Hokoku maru; vol.203
'Investigating Gokoku maru, with the collection of mistaking her sister ships'

 戦時中の竣工で写真がないとされていた「護国丸」の再現を試みた野心的企画。と同時に、「愛国丸」と「報国丸」が今まで取り違えられていたことを初めて指摘した点でも、特設艦艇研究に大きな一石を投じた回といえるのでは。
<追補訂正>
 きせる型通風筒はカウルヘッド式。グースネック式はそのまま雁首型(凡ミス)。ちなみに、掲載当時メーカーから「このキットの寸法は正しい」とのご指摘があったらしいが、発売当時のインスト(組立説明書)には明らかに垂線間長と水線長を取り違えている記述があり、あとでその部分を修整している。

4 「靖国丸」の巻 〜手軽で満足?特設潜水母艦〜 2001年11月号(通巻204号)
「靖国丸」「照国丸」「日枝丸」
YASUKUNI MARU, Terukuni maru, Hie maru; vol.204
'Building Yasukuni maru from Hikawa maru'

 名キットとして知られる「氷川丸」の船体を利用して製作可能な船を紹介。
<追補訂正>
 後述「りお丸」の写真などから類推すると、商船時代の救命艇は相当数が撤去された可能性が高い。

5 「阿波丸」の巻 〜時代に翻弄された三姉妹の物語〜 2001年12月号(通巻205号)
「阿波丸」「新田丸」
AWA MARU, Nitta maru; vol 205
'Awa maru Incident'

 「新田丸」のキットを改造して、戦時海運史上の重要船舶を再現。

6 「安芸丸」の巻 〜ウラ「報国丸」クラス〜 2002年1月号(通巻206号)
「安芸丸」「三池丸」「阿波丸」
AKI MARU, Miike maru, Awa maru; vol.206
'Miike sisters'

 「阿波丸」への興味を軍艦ファンにも持ってもらうためのサポートアイテムとして、軍隊輸送船「安芸丸」らを紹介。三池三姉妹の相違を本格的に扱った企画自体が貴重では。
<追補訂正>
 「三池丸」クラスは、「氷川丸」の運航実績をもとに貨主客従色を強めて設計された、代替船だった由。煙突はやはり排気筒の延長ではなく、周囲のカットダウンだったらしい。いっそう扁平感を増したスタイルとなる。

7 「摩耶山丸」の巻 〜揚陸艦のパイオニア〜 2002年3月号(通巻208号)
「摩耶山丸」
MAYASAN MARU; vol.208
'IJA Landing craft Carrier'

 企画継続が決定し、タイトルを「再現・日本軍戦時下の商船たち」と変更。スクラッチを多用して本格的にラインナップの拡充を始める。第1回は「戦前船舶」で公式図面が発表されたばかりの「摩耶山丸」を採用。
<追補訂正>
 舟艇架台は、垂直の主柱と外側の斜支柱で構成する(二等辺三角形ではなく)のが普通らしい(模型写真参照。「綾戸山丸」の写真が残っている)。

8 「鬼怒川丸」の巻 〜ガダルカナルの屍〜 2002年4月号(通巻209号)
「鬼怒川丸」「最上川丸」
KINUGAWA MARU, Mogamigawa maru; vol.209
'Wreck at Guadalcanal'

 ガダルカナルの残骸写真で比較的有名な2隻を相次いで紹介。「鬼怒川丸」の回では、準姉妹船として「最上川丸」と思われる写真をピックアップして作例を製作。

9 「山月丸」の巻 〜木材運搬船〜 2002年6月号(通巻211号)
「山月丸」「慶洋丸」
YAMAZUKI MARU, Keiyo maru; vol.211
'The Timber carrier'

 やはり残骸写真が有名な「山月丸」を紹介。付け合せは写真が現存する「慶洋丸」。
<追補訂正>
 迷彩のパターンがかなり異なっているようなので、本ホームページ用の作例を再製作。

10 「せりあ丸」の巻 〜特攻タンカー生還す〜 2002年7月号(通巻212号)
「せりあ丸」「延長丸」
SERIA MARU, Encho maru; vol.212
'Desperate Oil Transport'

 初のタンカー紹介。特攻生還船として名高い「せりあ丸」を軸に、2AT型の作例を追加。

11 「球磨川丸」の巻 〜応急油槽船2態〜 2002年8月号(通巻213号)
「球磨川丸」「五洋丸」
KUMAGAWA MARU, Goyo maru; vol.213
'Makeshift Oilers'

 応急油槽船で1本という、かなり思い切った企画。「五洋丸」が「霧島丸」の船体を流用していたという事実は、今回のリサーチで遠藤昭氏が同船の設計者に直接問い合わせて初めて確認された。さりげなく船舶史の重要発見を織り込んだ、渋い回。

12 「香椎丸」の巻 〜キット化有力候補?〜 2002年9月号(通巻214号)
「香椎丸」「清澄丸」
KASHII MARU, Kiyozumi maru; vol.214
'Vicinity of Injection Kit?'

 陸軍軍隊輸送船では最も鮮明な写真が残っている「香椎丸」を、「神川丸」の改造で再現。準姉妹船「清澄丸」との細部相違にも注目。
<追補訂正>
 「香椎丸」の最終時の武装は、高射砲4門、機関砲4門、機銃4門、中迫2門と判明。

13 「金華丸」の巻 〜艦船模型ファン因縁の1隻〜 2002年11月号(通巻216号)
「金華丸」「聖川丸」
KINKA MARU, Kiyokawa maru; vol.216
'A Fatal Ship for Modelers'

 戦前の日本貨物船では最高峰に位置する名船を、最終時の乗船者でもある上田毅八郎氏によるリサーチを交えて精密再現。現時点で軍隊輸送船模型としては限界に近いレベルの再現度では。

14 「ぶえのすあいれす丸」の巻 〜灰色の病院船〜 2003年1月号(通巻218号)
「ぶえのすあいれす丸」「りおでじやねろ丸」
BUENOS AYRES MARU, Rio de Janeiro maru; vol.218
'Gray Hospital'

 灰色の病院船の存在を紹介した、歴史資料としても貴重な回。
<追補訂正>
 原稿でのみ紹介した修整にもとづく作例を本ホームページで掲載。

15 「高栄丸」の巻 〜特設敷設艦〜 2003年2月号(通巻219号)
「高栄丸」「新興丸」
KOEI MARU, Shinko maru; vol.219
'Auxiliary Minelayer'

 大戦後期まで活躍した大型貨物船改造の特設敷設艦2隻を紹介。

16 「華山丸」の巻 〜真の苦労人たち〜 2003年3月号(通巻220号)
「華山丸」「長寿山丸」「北京丸」
KAZAN MARU, Chojusan amru, Peking maru; vol.220
'Auxiliary Gunboat in Convoy Escort'

 海上護衛総司令部で大戦後期まで活躍した特設砲艦3隻を紹介。
<追補訂正>
 「顕正丸」は、資料がなかったため一般的な三島型のシルエットを入れているが、実際は「しもつ丸」と同じアフトエンジン型だった。4000総トンクラスの船では珍しい。なお「旭山丸」は1A型のような記述となっているが、編集時の文章短縮ミスで、本船自体は1Aには含まれない。

17 「にぎつ丸」の巻 〜幻の舟艇母船〜 2003年8月号(通巻225号)
「にぎつ丸」「あきつ丸」
NIGITSU MARU, Akitsu maru; vol.225
'A Phantom Carrier'

 「艦船ちゃんいらっしゃい」から独立した連載企画「日の丸船隊ギャラリー」となった第1回目。奇しくも再び陸軍特殊船となる。「陸軍の空母」として名高い「あきつ丸」の登場だが、セットとして図面・写真のない幻の姉妹船「にぎつ丸」を製作し、主役に据えている。もちろん、42年末当時の状態を再現した「あきつ丸」作例にも注目。

18 「神川丸」の巻 〜「神聖君国」の作りわけ〜 2003年9月号(通巻226号)
「神川丸」「聖川丸」「君川丸」「国川丸」
KAMIKAWA MARU, Kiyokawa maru, Kimikawa maru, Kunikawa maru; vol.226
'How to distinguish SHINSEI KUNKOKU'

 現存資料をまとめた「神聖君国」メイキングガイド。航空機運搬軌条のパターンなど従来なかった解釈を含め、4隻のつくりわけにとことんこだわった内容。全船の作例を掲載した豪華4隻シフトは第1回以来。
<追補訂正>
 「君川丸」PT箱背面バージョンの迷彩写真も実在するらしい。「国川丸」作例の航空機運搬軌条は、かなり自信なし。

19 「長良丸」の巻 〜郵船N型〜 2003年10月号(通巻227号)
「長良丸」「能代丸」
NAGARA MARU, Noshiro maru; vol.227
'Yusen N class'

 3回にわたって、日本郵船の「N」「A」「S」型を紹介。最初のN型は、3箇所の造船所製それぞれの相違点を紹介し、あわせてPTのレジンキットについても必要な修整ポイントに言及する。
<追補訂正>
 写真キャプションの中に次回「浅香丸」を収録とあるが、筆者の校正ミス。

20 「能登丸」の巻 〜輸送船の戦時塗装〜 2003年11月号(通巻228号)
「能登丸」
NOTO MARU; vol.228...in colour.
'Colour Guide of Japanese Wartime Merchant Ship'
 通算20回記念として、急遽初のカラーページが実現。待望の戦時陸軍輸送船カラーリングガイドとして貴重な資料となるだろう。作例はN型から、レイテ第二次輸送の「能登丸」を収録した。
<追補訂正>
 添付されたイラストは拙作。畏れ多いミスでした。

21 「浅香丸」の巻 〜郵船A型〜 2003年12月号(通巻229号)
「浅香丸」「粟田丸」
ASAKA MARU, Awata maru; vol.229
'Yusen A class'

 郵船A型から、本土東方洋上の哨戒部隊を指揮した2隻をとりあげる。特殊任務に備え次第に軍艦的なスタイルへと変貌する姿が印象的。写真も有名なので今後人気が増すかも。
<追補訂正>
 「浅香丸」のイラストは訂正前の原稿のもので、本来船橋前にデリックがある(掲示板背景参照)。編集時の周知不徹底。「浅香丸」と「粟田丸」の写真キャプションが入れ違い。

22 「相良丸」の巻 〜郵船S型〜 2004年1月号(通巻230号)
「相良丸」「佐渡丸」
SAGARA MARU, Sado maru; vol.230
'Yusen S class'

 戦前の最優秀貨物船のひとつ、郵船S型を収録。比較的有名な「相良丸」の実像を精査する。もう1隻はガ島強行輸送に2度参加した陸軍の「佐渡丸」。

23 「南海丸」の巻 〜ニューヨークライナー〜 2004年2月号(通巻231号)
「南海丸」「山陽丸」
NANKAI MARU, Sanyo maru; vol.231
'New York Liner'

 ニューヨークライナーの始祖として戦前の船舶史に名を残す「畿内丸」クラスを収録。比較的地味だが戦時中も活躍し、装備面でも興味深い「南海丸」が表題。第2回でとりあげた「山陽丸」のリメイクが連載の歴史を物語る(?)。
<追補訂正>
 「山陽丸」の後部マストが折れています(笑)。

24 「平安丸」の巻 〜潜水母艦の艤装検証〜 2004年3月号(通巻232号)
「平安丸」「氷川丸」
HEIAN MARU, Hikawa maru; vol.232
'An Inspection of Auxiliary Submarine Tender'

 最も有名で唯一インジェクションキットが発売されている特設潜水母艦「平安丸」が、満を持して登場。知名度の割に知られていない実像へ一歩踏み出してみる。もちろん「氷川丸」も収録。
<追補訂正>
 「平安丸」作例の探照灯台と3番船倉デリック用ウインチが欠落。ちなみに、2番船倉位置の変更はしていません。

25 「雄鳳丸」の巻 〜歴史を動かす船〜 2004年4月号(通巻233号)
「雄鳳丸」「ありあけ丸」
YUHO MARU, Ariake maru; vol.233
'Who run The History?'

 捷一号作戦の成否の鍵を握った特設給油艦「雄鳳丸」を扱う。戦史の重要なキーシップでありながら従来注目されなかった不運のタンカーにスポットライトを当てるとともに、造船所による1TM型の相違にも触れた珍しい資料となる。
<追補訂正>
 またしても「雄鳳丸」前部マストのヤードが曲がってます(苦笑)。なお、掲載後に見る機会があった写真によると、桜島製1TMはノーキャンバーだった可能性がある。

26 「久川丸」の巻 〜戦時標準2A型〜 2004年5月号(通巻234号)
「久川丸」「江戸川丸」
HISAKAWA MARU, Edogawa maru; vol.234...in colour
'Wartime Standard Type 2A'
 戦時標準船舶の代表的なタイプである2A型から2隻を紹介。簡易構造の実船を手際よく再現するにとどまらず、数少ない資料を読み解いて個々の船の実態に迫ろうという、戦標船としてはかなり困難な課題に挑む。
<謝辞>
 本企画初の折込ページとなりました。造船所様の協力をいただき実船写真も掲載。関係各位に厚く感謝いたします。
<追補訂正>
 進水式の写真を見ると、「久川丸」のマストトップは通常の2Aと同様に見えますね。

27 「ありぞな丸」の巻 〜OSK世界へ〜 2004年6月号(通巻235号)
「ありぞな丸」「めきしこ丸」
ARIZONA MARU, Mexico maru; vol.235
'Expansion of Osaka Shosen'

 大阪商船の拡張期を支えた貨客船「たこま丸」型と「あらびあ丸」型を製作。明治末期から大正にかけてのクラシックな船容の再現は、本企画では初めて。前の回とは一転した雰囲気が印象的となるだろう。
<追補訂正>
 めきしこ丸の英字つづりはもちろんMexico maruです(笑)。

28 「綾戸山丸」の巻 〜三井のニューヨークライナー〜 2004年7月号(通巻236号)
「綾戸山丸」「吾妻山丸」
AYATOSAN MARU, Azumasan maru; vol.236
'Mitsui's Luxury'

 三井船舶のニューヨークライナーから、最初の「吾妻山丸」と最後の「綾戸山丸」を収録。陸軍船が多いため軍艦ファンにはなじみ薄だが、戦前最高の貨物船ラインナップを誇った三井フリートの魅力は是非おさえておきたいところ。
<追補訂正>
 修整のチャンスがなく、「綾戸山丸」作例には野砲が搭載されていません<追補訂正>。

29 「高津丸」の巻 〜中型舟艇母船〜 2004年8月号(通巻237号)
「高津丸」
KOZU MARU; vol.237
'Middle type Landing Craft Transport'

30 「多号第二・第四次輸送」の巻 〜死地へ〜 2004年9月号(通巻238号)
「高津丸」「金華丸」「香椎丸」「能登丸」
Kinka maru, Kashii maru, Noto maru, Kozu maru; vol.238
'Operation TA #2 and #4'

 唯一建造された中型特殊船「高津丸」を製作。第27回では本船の特徴などについて説明するが、第28回ではこれを機に「多号第二次・第四次輸送」のメンバーを一堂に集め、作戦の概要についてまとめてみる。もちろん、既存船作例のグレードアップも実施。
<追補訂正>
(第29回)「高津丸」最終時の乗船者は348名。ありゃ?手元の原稿は合っている・・・。
(第30回)行動図11 第二次船団マニラ発は0720時。ありゃ?これも手元の原稿は合っている・・・。

31 「第3図南丸」の巻 〜捕鯨母船〜 2004年10月号(通巻239号)
「第3図南丸」
TONAN MARU No.3; vol.239
'Whale Factory Ship'

 人気の高い捕鯨母船を収録。建造に至る経緯や準姉妹船5隻の相違点を解説。

32 「第11昭南丸」の巻 〜キャッチャーボート〜 2004年11月号(通巻240号)
「第11昭南丸」「第5拓南丸」「第6玉丸」「第11京丸」
Whale Catchers; vol.240
'Whale catchers'

 前回の続編で捕鯨船を収録。簡単な建造背景と戦時中の様子について、複数の作例を踏まえて紹介する。
<追補訂正>
 「第三拓南丸」は終戦直前空襲で損傷したため艦籍から除かれたが、その後復活した模様。

33 「高砂丸」の巻 〜台湾航路〜 2004年12月号(通巻241号)
「高砂丸」
TAKASAGO MARU; vol.241
'Formosa liner'

 近海航路の花形だった台湾航路の貨客船を概観。作例は病院船として有名な「高砂丸」。

34 「鴨緑丸」の巻 〜大連航路〜 2005年1月号(通巻242号)
「鴨緑丸」
ORYOKU MARU; vol.242
'Dairen liner'

 台湾航路と並んで優秀船が揃った近海航路である、大阪商船大連航路の貨客船をまとめる。作例は「鴨緑丸」。
<追補訂正>
もちろん「大連航路」です。

35 「東亜丸」の巻 〜海軍高速タンカー整備計画(1)〜 2005年2月号(通巻243号)
「東亜丸」
TOA MARU; vol.243
'IJN Fleet Oiler development 1'

 いよいよ艦隊タンカーの登場。海軍と縁の深い飯野海運の所有で、戦時中の日本艦隊用給油艦の決定版ともいえる川崎型の第1船「東亜丸」と、そのプロトタイプである「帝洋丸」の組み合わせ。
<追補訂正>
なぜか「帝洋丸」の写真が落ちちゃってます。スペース不足?

36 「あけぼの丸」の巻 〜海軍高速タンカー整備計画(2)〜 2005年3月号(通巻244号)
「あけぼの丸」「日本丸」
AKEBONO MARU, Nippon maru; vol.244
'IJN Fleet Oiler development 2'

 前回に引き続き川崎型の紹介と、造船所違いの準同型で戦時標準1TLとの接点でもある播磨建造船を扱う。

37 「音羽山丸」の巻 〜海軍高速タンカー整備計画(3)〜 2005年4月号(通巻245号)
「音羽山丸」「日章丸」
OTOWASAN MARU, Nissho maru; vol.245
'IJN Fleet Oiler development 3'

 川崎・播磨型と同時期に建造された2隻を紹介。戦歴はあまり目立たないが、造船史の上では欠くことのできない優美なデザインに注目。

38 「ちゃいな丸」の巻 〜第一次大戦と標準船型〜 2005年5月号(通巻246号)
「ちゃいな丸」「白耳義丸」「満泰丸」
CHINA MARU, Belgium maru, Mantai maru; vol.246
'WW1 Standard design'

 第一次大戦時に川崎造船所が大量建造した「大福丸」型と、その建造背景について。「白耳義丸」のモデリングに注目。
<追補訂正>
「ちゃいな丸」と「満泰丸」の写真キャプションが入れ替わっている様子。

39 「五洲丸」の巻 〜特設航空機運搬艦〜 2005年6月号(通巻247号)
「五洲丸」「最上川丸」
GOSHU MARU, Mogamigawa maru; vol.247
'Auxiliary Aircraft Transport'

 水上機母艦の陰に隠れてあまり注目されていない、特設航空機運搬艦についての考察。作例は最新鋭の「五洲丸」と、以前判定ミスで別の船にしてしまった「最上川丸」の修整版。
<追補訂正>
 イラスト説明のあたりが少しバタバタしているようですが、どうぞ大目に(苦笑)。

40 「靖川丸」の巻 〜銀色の糸杉の物語〜 2005年7月号(通巻248号)
「靖川丸」
YASUKAWA MARU; vol.248
'A Tail of Silver Cypress'

 「ある数奇な運命をたどった英貨物船の物語」本船の一人称で綴り上げた異色作。
<追補訂正>
 イラスト説明のAが前回の内容。この部分は本来「船首ブルワークが宏川丸と似ているが、偶然で英船時代からの形状」というもの。

41 「新京丸」の巻 〜小型貨物船のスタンダード〜 2005年8月号(通巻249号)
「新京丸」「第二号新興丸」
SHINKYO MARU, Shinko maru 2nd; vol.249
'Standard small cargo ship'

 C型標準船の設計母体といわれ、特設砲艦・砲艦兼敷設艦では最も姉妹船の多い「新京丸」ファミリーを紹介。
<追補訂正>
 「定州丸」は「光州丸」と改名、44年8月4日戦没との情報あり。ただし総トン数の記録がかなり相違。

42 「対馬丸」の巻 〜ナモ103船団〜 2005年9月号(通巻250号)
「対馬丸」「和浦丸」「暁空丸」「宇治」「蓮」
TSUSHIMA MARU and others; vol.250
'The Convoy NaMo103'

 終戦60年を控えた7月末発売号では、戦時輸送船史最大の悲劇のひとつである「対馬丸」沈没時の船団、ナモ103の参加全艦船を再現する。

43 「霧島丸」の巻 〜国際汽船〜 2005年10月号(通巻251号)
「霧島丸」「葛城丸」
KIRISHIMA MARU, Katsuragi maru; vol.251
'Kokusai liner'

 戦前の海運界で特異な存在だった国際汽船が投入した精鋭貨物船「霧島丸」クラスの特徴に迫る。姉妹船「葛城丸」ともども現存写真に基づいた戦時作例。
<追補訂正>
 「葛城丸」の図面は1942年の設定です(この年に沈んでいるし)。

44 「戸畑丸」の巻 〜第三次戦時標準船舶〜 2005年11月号(通巻252号)
「戸畑丸」「第四日立丸」
TOBATA MARU, Hitachi maru No.4; vol. 252
'3rd wartime standard design'

 ほとんど戦争に間に合わなかった第三次戦時標準船舶について総括する。作例は終戦前に完成した3AT「戸畑丸」と3D「第四日立丸」で、後者は軽便護衛艦状態を仮定。

45 「空知丸」の巻 〜レイテからの生還〜 2005年12月号(通巻253号)
「空知丸」「美濃丸」「たすまにあ丸」
SORACHI MARU, Mino maru, Tasmania maru; vol.253
'Return from Leyte'

 多号作戦に参加した輸送船で唯一終戦まで生き残った「空知丸」の奮闘を軸に据え、多号第九次作戦の全貌をたどる。

46 「浅香山丸」の巻 〜MO攻略船団〜 2006年1月号(通巻254号)
「浅香山丸」
ASAKASAN MARU; vol.254
'MO invasion convoy'

 雑誌「ネイビーヤード」関連企画として、ポートモレスビー攻略船団の内容を紹介。
<追補訂正>
 船団編成表のうち「第20号駆潜艇」は「第20号掃海艇」の誤り。引用文献のミスに由来するものです。

47 「橋立丸」の巻 〜戦時標準1TL型(1)〜 2006年2月号(通巻255号)
「興川丸」「橋立丸」
HASHIDATE MARU, Okikawa maru; vol.255
'Wartime standard Type 1TL 1'

 3回に分けて戦時標準1TL型タンカーの全容をたどる。1回目の作例は川崎1番船「興川丸」竣工時と、従来あまり知られていなかった川崎後期型の「橋立丸」を紹介。

48 「みりい丸」の巻  〜戦時標準1TL型(2)〜 2006年3月号(通巻256号)
「速吸」「みりい丸」
MIRI MARU, Hayasui; vol.256
'Wartime standard Type 1TL 2'

 戦時標準1TL型2回目では、作例として有名な艦隊タンカーの異色作「速吸」が登場。三菱長崎製「みりい丸」後期状態も掲載。

49 「しまね丸」の巻  〜戦時標準1TL型(3)〜 2006年4月号(通巻257号)
「しまね丸」
SHIMANE MARU; vol.257
'Wartime standard Type 1TL 3'

 戦時標準1TL型3回目は、軽便空母となった「しまね丸」を扱う。その効果について、漠然と限定的なメリットにとらわれることなく国家運営レベルまで踏み込んだ慎重な検討を行った。実は公式図面から起こされた本船の模型は本邦初かも。

50 「神州丸」の巻  〜陸軍特殊船〜 2006年5月号(通巻258号)
「神州丸」
SHINSHU MARU; vol.258...in colour
'IJA Landing Craft Carrier'

 第50回の題材は陸軍船舶史を語る上で欠かすことのできない「神州丸」。

51 「熱田山丸」の巻  〜陸軍船舶砲兵部隊史〜 2006年6月号(通巻259号)
「熱田山丸」「神州丸」「宏川丸」「佐渡丸」
ATSUTASAN MARU, Shinshu maru, Hirokawa maru, Sado maru; vol.259
'The history of Army Shipboard Artillery Regiment'

 陸軍船舶砲兵部隊の略歴を紹介。作例は第51・52回にわたり太平洋戦争開戦時の防空基幹船8隻を一挙掲載する。

52 「佐倉丸」の巻  〜陸軍船舶武装概説〜 2006年7月号(通巻260号)
「佐倉丸」「ありぞな丸」「善洋丸」「靖川丸」
SAKURA MARU, Arizona maru, Zenyo maru, Yasukawa maru; vol.260
'An Outline of Army Requisitioned Ship Armament'

 陸軍徴用船の具体的な武装に関するまとめ。

53 「笹子丸」の巻  〜南方侵攻船団〜 2006年8月号(通巻261号)
「笹子丸」
SASAKO MARU; vol.261
'The First Strike Convoys 1941'

 太平洋戦争開始時のマレー・フィリピン侵攻船団の配船表と、船舶砲兵の配置を一挙掲載。作例はバリ島沖夜戦で有名な「笹子丸」で、ガ島輸送の布石として製作。
<追補訂正>
英海軍の2戦艦を撃沈したのは、もちろん海軍の航空隊ですね。

54 「浜江丸」の巻  〜鉱石運搬船〜 2006年9月号(通巻262号)
「浜江丸」「青南丸」
HINKO MARU, Seinan maru; vol.262
'Ore Carrier 1'

 2回にわたり、あまり知られていないが国家戦略的には重要な位置を占めていた鉱石運搬船にスポットを当てる。作例は現在も父島に残骸が残る「浜江丸」と、標準型「青南丸」。

55 「大翼丸」の巻  〜テ04船団の惨劇〜 2006年10月号(通巻263号)
「大翼丸」「金嶺丸」
DAIYOKU MARU, Kinryo maru; vol.263
'Ore Carrier 2; the massacre of convoy Te04'

 戦時中の鉱石輸送を語る上で欠くことのできない悲劇の船団テ04を扱う。作例は同船団加入船から、戦時標準1K型日本鋼管タイプ「金嶺丸」と、同日立因島後期タイプで、実質的な2K型「大翼丸」。

56 「にしき丸」の巻  〜内航客船と別府航路〜 2006年11月号(通巻264号)
「にしき丸」「あきつ丸」
NISHIKI MARU, Akitsu maru; vol.264
'Small Passenger Liners'

 日本の内航客船を代表する大阪商船の瀬戸内海航路と、それを引き継いだ関西汽船について。作例は戦前最新の「にしき丸」と、一時期関汽に加わっていた阿波国共同汽船「あきつ丸」。
<追補訂正>
今号発売と同時にMA誌で「にしき丸」発売がアナウンスされた模様。

57 「日祐丸」の巻  〜川南工業〜 2006年12月号(通巻265号)
「日祐丸」「旭山丸」
NICHIYU MARU, Kyokuzan maru; vol.265
'Kawaminami Kogyo'

 戦時造船史を語る上で欠くことのできない川南工業を紹介。作例は特設敷設艦となった「日祐丸」と、標準A型川南タイプともいえる「旭山丸」を製作。

58 「大井川丸」の巻  〜ダンピールの悲劇〜 2007年1月号(通巻266号)
「大井川丸」「太明丸」
OIGAWA MARU, Taimei maru; vol.266
'The Danpier Calamity'

 ニューギニア戦線の行方を決した「81号作戦」をとりあげる。作例は前回の絡みで「大井川丸」と、明瞭な写真の残っている「太明丸」を選択。
<追補訂正>
ページレイアウトの過程で各節の末尾が消えてしまった模様。なくても内容の理解に支障はないと思いますが、念のため:
「ニューギニア戦線の退潮」・・・ないだろうか。
「ダンピールの悲劇」・・・ぼる。
「その後の第51師団」・・・(次回は「鹿野丸」の巻)
なお、81号作戦における51D兵力の損失に関しては1/3程度とする資料などもありますが、ここでは単純に「戦時船舶史」掲載の各船被害を集計して約2/3としております。

59 「鹿野丸」の巻  〜アリューシャン戦線〜 2007年2月号(通巻267号)
「鹿野丸」
KANO MARU; vol.267
'The Aleutian front'

 2回に分けてアリューシャン列島を巡る海上補給戦の実態に迫る。今夏に実施された米潜「グラニオン」残骸探査と関連して、同潜を撃沈した「鹿野丸」を製作。
<追補訂正>
今回もページレイアウトの過程で一部末尾が消えてしまった模様。実質1文字ですが念のため:
「アリューシャン戦線」・・・る。

60 「あかがね丸」の巻  〜北辺の補給戦〜 2007年3月号(通巻268号)
「あかがね丸」
AKAGANE maru; vol.268
'Supply route in Northern Theatre'

 補給の面から見たアリューシャン戦線を概観する後編。作例は非業の最期を遂げた「あかがね丸」。

61 「あまつ丸」の巻  〜油槽船団戦史(1)〜 2007年4月号(通巻269号)
「あまつ丸」
AMATSU maru; vol.269 (scheduled)
'The history of Japanese oil supply convoy vol.1'

 第61回からは奇数回を、日本の国家的石油輸送の実態を紹介するシリーズとしてお届けする。第1回は「ヒ号船団」初期までの海上護衛に関するおさらい。

62 「山彦丸」の巻  〜特設工作艦〜 2007年5月号(通巻270号)
「山彦丸」「山浦丸」
YAMABIKO maru, Yamaura maru; vol.270
'Auxiliary repair ship'

 日本海軍を支えた重要な裏方の一つとして有名な特設工作艦「山彦丸」が登場。ガダルカナルにのしあげた姉妹船「山浦丸」とあわせ、現存資料を活用して模型再現を試みる。

63 「日輪丸」の巻  〜油槽船団戦史(2)〜 2007年6月号(通巻271号)
「日輪丸」
NICHIRIN maru; vol.271
'The history of Japanese oil supply convoy vol.2'

 油槽船団戦史その2は、海上護衛総司令部の設立から大船団主義への移行までを扱う。作例はその重要なきっかけの一つとなったヒ40加入船「日輪丸」。

64 「香久丸」の巻  〜日中戦争の特設水上機母艦〜 2007年7月号(通巻272号)
「香久丸」
KAGU maru; vol.272
'Auxiliary seaplane tender in Chinese water'

 日中戦争時の特設水上機母艦を扱う。

65 「海鷹」の巻  〜油槽船団戦史(3)〜 2007年8月号(通巻273号)
「海鷹」
KAIYO; vol.273 (scheduled)
'The history of Japanese oil supply convoy vol.3'

 油槽船団戦史その3は、大船団主義導入からマリアナ沖海戦あたりまでのヒ号船団について。作例としてはいよいよ本格的商船改造空母「海鷹」が登場。
<追補訂正>
ヒ58の昭南発は4月21日、門司着は5月3日。

66 「ウッカーマルク」の巻  〜横浜事件〜 2007年9月号(通巻274号)
「ウッカーマルク」「トール」
UCKERMARK; vol.274
'Yokohama disaster'

 本稿としては番外編にあたる、日本で起きた独艦の事故に触れる回。「ウッカーマルク」はレジンキット、「トール」は自作。
<追補訂正>
独商船「ターフェルラント」(Tafelland、大内健二著「商船戦記」による)は「ハーフェルラント」(Havelland)の誤りの可能性がある。

67 「日鉄丸」の巻  〜油槽船団戦史(4)〜 2007年10月号(通巻275号)
「日鉄丸」
NITTETSU MARU; vol.275
'The history of Japanese oil supply convoy vol.4'

 油槽船団戦史は、新たに開設された「裏街道船団」ミ号についても扱う。

68 「千歳丸」の巻  〜砕氷貨客船〜 2007年12月号(通巻277号・注:276号欠)
「千歳丸」「高島丸」
CHITOSE MARU, Takashima maru; vol.277
'Japanese Icebreakers'

 主に樺太航路で発達した、日本の砕氷型貨客船をまとめたユニークな企画。「高島丸」の製作にも挑戦。

69 「安芸丸」の巻  〜油槽船団戦史(5)〜 2008年1月号(通巻278号)
「安芸丸」
AKI MARU; vol.278
'The history of Japanese oil supply convoy vol.5'

 レイテ向けの軍隊輸送が本格化し、ルソン海峡の海上護衛戦が一段と激化していく時期のヒ号船団。作例は「安芸丸」のリメイク。

70 「白山丸」の巻  〜日本郵船〜 2008年2月号(通巻279号)
「白山丸」「靖国丸」
HAKUSAN MARU, Yasukuni maru; vol.279
'Nippon Yusen'

 日本郵船の沿革について簡単にまとめておく。作例は同社の最重要路線である欧州航路の2隻で、「靖国丸」もリメイク。

71 「玉津丸」の巻  〜油槽船団戦史(6)〜 2008年3月号(通巻280号)
「玉津丸」
TAMATSU MARU; vol.280
'The history of Japanese oil supply convoy vol.6'

 44年8月の油槽船団戦史で、ヒ号船団史中盤の山場ヒ71を収録。作例は舟艇母船「玉津丸」。

72 「富士川丸」の巻  〜トラック大空襲〜 2008年4月号(通巻281号)予定
「富士川丸」
FUJIKAWA MARU; vol.281
'Operation Hailstone'

 多数の商船が連合艦隊主力の身代わりにされたトラック大空襲について。対象船舶には従来取り上げた有名どころ多数が含まれているが、いちおう未製作の「富士川丸」をタイトルとしておく。

73 「勝鬨丸」の巻  〜油槽船団戦史(7)〜 2008年5月号(通巻282号)
「勝鬨丸」
KACHIDOKI MARU; vol.282
'The history of Japanese oil supply convoy vol.7'

 引き続き44年9月の状況をまとめる。作例は初の拿捕米船「勝鬨丸」に挑戦。

74 「駿河丸」の巻  〜トロール漁船〜 2008年6月号(通巻283号)
「駿河丸」「第二号天洋丸」「第二十三日東丸」
SURUGA MARU, Tenyo maru No.2, Nitto maru No.23; vol.283(scheduled)
'Japanese trawlers'

 英国のトローラーと比べて目立たない戦時中の日本トロール漁船について紹介する異色作。

75 「さんぢえご丸」の巻  〜油槽船団戦史(8)〜 2008年7月号(通巻284号)
「さんぢえご丸」
SAN DIEGO MARU; vol.284
'The history of Japanese oil supply convoy vol.8'

 油槽船団戦史は44年10月。ミ号船団史最大の見せ場ミ19に触れる。作例は「さんぢえご丸」。

76 「須磨の浦丸」の巻  〜「興東丸」型ストックボート〜 2008年8月号(通巻285号)
「須磨の浦丸」「太福丸」
SUMANOURA MARU; vol.285(scheduled)
'A stock boats in late 1930s'

 典型的な昭和10年代のストックボートとして、三菱横浜3500総トン型を紹介。
<追補訂正>
 編集ミスで鎌倉氏のクレジットが誤って入っております。本記事の内容とは関連ありませんのでご了承のほど。

77 「あきつ丸」の巻  〜油槽船団戦史(9)〜 2008年9月号(通巻286号)
「あきつ丸」
AKITSU MARU; vol.286
'The history of Japanese oil supply convoy vol.9'

 油槽船団戦史は44年11月。作例の「あきつ丸」等が撃沈されたヒ81とともに、ミ号船団の終焉に至る過程をたどる。

78 「辰春丸」の巻  〜辰馬汽船〜 2008年10月号(通巻287号)
「辰春丸」「白鹿丸」
TATSUHARU MARU, Hakushika maru; vol.287
'Tatsuuma kisen'

 国内の海運界で中堅老舗として存在感を誇った辰馬汽船を紹介。作例は「白鹿丸」「辰春丸」。

79 「極運丸」の巻  〜油槽船団戦史(10)〜 2008年11月号(通巻288号)
「極運丸」
KYOKUUN MARU; vol.288
'The history of Japanese oil supply convoy vol.10'

 油槽船団戦史は44年12月から45年1月の大船団主義崩壊まで。作例は「極運丸」。

80 「吉備津丸」の巻  〜フィリピン増援船団〜 2008年12月号(通巻289号)
「吉備津丸」
KIBITSU MARU; vol.289
'Philippine reinforcement convoy'

 モマ船団を主体とするフィリピン増援船団の概要をまとめる。作例は増援輸送で最も活躍した船の一つ「吉備津丸」。

81 「良栄丸」の巻  〜油槽船団戦史(11)〜 2009年1月号(通巻290号)
「良栄丸」
RYOEI MARU; vol.290
'The history of Japanese oil supply convoy vol.11'

 油槽船団戦史の最終回。南号作戦の状況をまとめる。作例は「良栄丸」。

82 「長運丸」の巻  〜1900総トン型重量物運搬船〜 2009年2月号(通巻291号)
「長運丸」「光徳丸」
CHOUN MARU, Kotoku maru; vol.291
'1900grt standard small freighters'

 日中戦争時代に標準D型よりはるかに多く建造され、のちに戦時標準1D型となった量産小型貨物船を紹介。

83 「永城丸」の巻  〜戦時標準1D・2D型〜 2009年3月号(通巻292号)
「永城丸」「春川丸」
EIJO MARU, Harukawa maru; vol.292
'Wartime standard type1D/2D'

 戦前の量産小型貨物船の流れをくむ戦標1D型から「春川丸」と、同じコンセプトだが設計は大きく変化した2D型から特設敷設艦「永城丸」を製作。
<追補訂正>
イラストのタイトルが「永城丸」になっております。もちろん「神悦丸」が正。

84 「浮島丸」の巻  〜第二海上護衛隊〜 2009年4月号(通巻293号)
「浮島丸」「金城山丸」
UKISHIMA MARU, Kinjosan maru; vol.293
'The 2nd maritime escort squadron'

 内南洋の海上護衛専門部隊として設立されたものの、第一海上護衛隊以上にわずかな戦力しか持たず地味な存在だった第二海上護衛隊について。作例は「浮島丸」と「金城山丸」。

85 「讃岐丸」の巻  〜丙・丁号輸送〜 2009年5月号(通巻294号)予定
「讃岐丸」
SANUKI MARU, Kiyozumi maru; vol.294
'New Guinea troop despatch running'

 1943年に戦艦から大物特設艦船まで動員して行われたニューギニア陸兵増援輸送「丙・丁号輸送作戦」を紹介。作例は本コーナーにおける最後の特設水上機母艦「讃岐丸」。

86 「第二高砂丸」の巻  〜ハチ公大増殖〜 2009年6月号(通巻295号)
戦時標準2E型(各種)
WS-2E; vol.295
'Wartime standard 2E'

 戦時造船史に残る大量生産船2E型シリーズの生産システムとバリエーションを紹介。作例は標準型、川南型、2ET型といった形式を用意。

87 「良洋丸」の巻  〜東洋汽船〜 2009年7月号(通巻296号)
「良洋丸」「日洋丸」
RYOYO MARU, Nichiyo maru; vol.296
'Toyo Kisen'

 大実業家・浅野総一郎の野望とともに生まれ、時代とともに現実路線へと進んだ東洋汽船の概要。作例は社史の中で一つの区切りをなす「良洋丸」とレイテ輸送参加船「日洋丸」。

88 「神風丸」の巻  〜中型貨物船の系譜〜 2009年8月号(通巻297号)
「神風丸」「雪川丸」
KAMIKAZE MARU, Yukikawa maru; vol.297
'Development of medium cargo ship'

 戦時標準B型に至るまでの4000総トン型貨物船の系譜をまとめてみる。作例はB型の前段階の一つで特設水雷母艦「神風丸」と、標準B型唯一の残存船「雪川丸」。
<追補訂正>
本文のサブタイトルが前回のまま(東洋汽船)になっております。本来の原稿では「戦標B型への道」。

89 「赤城山丸」の巻  〜ディーゼル時代の黎明〜 2009年9月号(通巻298号)
「赤城山丸」「神州丸」
AKAGISAN MARU, Shinshu maru; vol.298
'A dawn of diezel era'

 日本におけるディーゼルエンジンの導入に焦点をあてる。「赤城山丸」はレシプロ姉妹船との比較試験で、「神州丸」は低出力機関をフルカンギアで連結した特異な構造で知られる。

90 「極洋丸」の巻  〜戦時台風災害〜 2009年10月号(通巻299号)
「極洋丸」
KYOKUYO MARU; vol.299
'Typhoon incident'

 大型捕鯨母船が台風で全損となった事件の顛末をたどる。作例は捕鯨母船2隻目「極洋丸」。

91 「東山丸」の巻  〜マリアナ増援輸送〜 2009年11月号(通巻300号)
「東山丸」「阿蘇山丸」
TOZAN MARU, Asosan maru; vol.300
'Western Pacific reinforcement convoys'

 1944年の内南洋方面増援輸送「松」作戦を扱う。作例は「東山丸」「阿蘇山丸」。

92 「利根川丸」の巻  〜小笠原沖の死闘〜 2009年12月号(通巻301号)
「利根川丸」
TONEGAWA MARU; vol.301
'The battle off Bonin'

 小笠原諸島防備を巡る4804船団の死闘を紹介。作例は「利根川丸」。

93 「第三青函丸」の巻  〜青函連絡船〜 2010年1月号(通巻302号)
「第三青函丸」「津軽丸」
SEIKAN MARU No.3, Tsugaru maru; vol.302
'Wagon carrier'

 人気の高い青函連絡船について概観する。作例は表題の2隻。

94 「りすぼん丸」の巻  〜捕虜輸送〜 2010年2月号(通巻303号)
「りすぼん丸」
LISBON MARU; vol.303
'POW transportation'

 捕虜輸送時の遭難として有名な「りすぼん丸」事件について。作例は「りすぼん丸」、図面は「もんでびでお丸」を用意。

95 「さばん丸」の巻  〜戦時標準2TL型〜 2010年3月号(通巻304号)
「東城丸」「さばん丸」「光島丸」
SABAN MARU, Tojo maru, Mitsushima maru; vol.304
'Wartime standard type2TL'

 大戦末期のヒ号船団を支えた戦時標準2TL型タンカーの作例を3隻紹介。戦後八戸港の防波堤となった「東城丸」、潜水母艦から撤去したディーゼルを使った「さばん丸」、「大和」沖縄特攻との関連で知られる「光島丸」。

96 「山汐丸」の巻  〜特2TL船〜 2010年4月号(通巻305号)
「山汐丸」
YAMASHIO MARU; vol.305
'WS-2TL special'

 「しまね丸」と並ぶタンカー改造空母「山汐丸」を、資料調査により従来以上のレベルで再現。

97 「熊野丸」の巻  〜戦時標準M型〜 2010年5月号(通巻306号)
「熊野丸」「日向丸」
KUMANO MARU, Hyuga maru; vol.306
'Wartime standard typeM'

 戦時型舟艇母船である戦標M型を紹介。作例は甲型「日向丸」と丙型「熊野丸」を用意。

98 「有馬山丸」の巻  〜終戦時の残存主要船舶〜 2010年6月号(通巻307号)
「有馬山丸」「日昌丸」
ARIMASAN MARU, Nissho maru; vol.307
'War Survivers'

 太平洋戦争開始前に完成した主要船舶の終戦時の状況を総括。作例は唯一稼働状態にあったニューヨークライナー「有馬山丸」と、同じく陸軍管理下では唯一残った大型貨客船「日昌丸」。
<追補訂正>
「有馬山丸」の赤十字は引揚船に(全部ではないが)多く見られる。

99 「興安丸」の巻  〜引揚輸送〜 2010年7月号(通巻308号)
「興安丸」「日本丸」
KOAN MARU, Nippon maru; vol.308
'Demobilization transport'

 残存船が戦後最初に参加した一大イベント・引揚輸送について。作例は「岸壁の母」のエピソードと絡んで特に有名な「興安丸」と、ご存じ帆船「日本丸」。

100 「浅間丸」の巻  〜「浅間丸」の昭和史〜 2010年8月号(通巻309号)
「浅間丸」
ASAMA MARU; vol.309...in colour
'The Showa Era from Asama maru's eyes'

 戦前の日本を代表する豪華客船「浅間丸」の目から、「日の丸船隊ギャラリー」の世界を概観する連載100回記念企画。「浅間丸」は上田イラストが印象的な最終時で製作。カラーページで商船本第2巻の宣伝ページつき。



第101回以降


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