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この章で扱うものは,Mew の標準のものではないものです.したがって,XEmacs のパッケージの Mew などをインストールした場合,そのままでは,これらのアプリケーションを利用することは出来ません. その場合は,何らかの方法で対応するEmacs Lisp プログラムテキストを取得して,それをコンパイル・インストールする必要があります. Mewのソースファイルを取得している場合,これらのファイルは,大抵,そのアーカイブを展開したディレクトリの下の ${src}/contrib/ の下にあります.インストール仕方は,例えば,mew-gnus.el の場合,
xemacs -batch -f batch-byte-compile mew-gnus.el
として,その結果生成された mew-gnus.elc を ${ELISPDIR} にコピーするか,または, Makefile の ${OBJS} と ${SRCS} に,それぞれ,mew-gnus.elc と mew-gnus.el を付け加えた後,Mew を make & make install です.
さて,mew-gnus.el についてですが,これをを使うと,Gnus [18] でネットニュースの記事を読んで, Mew で記事を書くことが出来ます.Mew は,現在,ほとんど,メールの読み書きしか出来ませんが,将来的に, ニュースリーダとしての機能が追加される予定です.mew-gnus.el は,それまでの橋渡しとなるEmacs Lispプログラムです. ただし,現在の Mew では,残念ながらこの機能も使えないようです.
mew-gnus.el を使うためには,~/.emacs に,
(add-hook 'gnus-group-mode-hook (function (lambda () (require 'mew-gnus) (define-key gnus-group-mode-map "a" 'mew-gnus-post-news)))) (add-hook 'gnus-summary-mode-hook (function (lambda () (define-key gnus-summary-mode-map "a" 'mew-gnus-post-news) (define-key gnus-summary-mode-map "r" 'mew-gnus-reply) (define-key gnus-summary-mode-map "R" 'mew-gnus-reply-with-citation) (define-key gnus-summary-mode-map "f" 'mew-gnus-mail-forward))))
を書き加えてください.また,Gnus がインストールされている必要があります.そのためには, パッケージを利用するのが 一番手っ取り早いと思います.
以上の準備が完了しているのならば,早速,Mew & Gnus を使ってみましょう.Mew と Gnus のどちらを先に立ち上げてもいいですが,ここでは,Gnus を先に立ち上げたとします. また,そのためには,3.2 節においても紹介された, ツールバーを利用するのが良いでしょう.このツールバーの一番右端のボタン "News" をクリックすれば よいのです.ただし,標準では,立ち上がるニュースリーダが何も設定されていないので, 適当にカスタマイズする必要があります.そのようにカスタマイズされていないのならば,"M-x gnus" と入力して立ち上げてください.ヌー(?)を型どったマークが表示された後, グループモードと呼ばれるモードになります.
Gnus の詳しい説明は省略し,mew-gnus.el 関連のことだけ述べたいと思います.Gnus のグループモードにおいて,"a" を押してみてください.すると,Mew が立ち上がり,Mew のドラフトモードになります.ヘッダを見ると,To: 行の代わりに Newsgroups: 行がつけ加わっていることが分かります.
Newsgroups: 行に適当なグループ名を書いて,後は,メールと同様に,本文とサブジェクトを書いて送信してください. ただし,From: 行に日本語が混じっていると,送信に失敗することに注意してください.
Gnus サマリーモードに移動すれば,さらに,
が可能です.
メーリングリストに入っていると,一日に多量のメールを受け取ることがあります.特に, そのうち 8 割りがメーリングリストからのメールで,残りが大切なメールというときがあります. こんなとき,"mew-summary-auto-refile" した後,メールの整頓先が気になるものです. そんな心配を解消してくれるのが,この mew-refile-view.el です.
以下,使用方を説明します.~/.emacs には,
(add-hook 'mew-summary-mode-hook (function (lambda () (require 'mew-refile-view) (define-key mew-summary-mode-map "l" 'mew-refile-view))))
を書き加えておいてください.Mew のサマリーモードにおいて,メールを受信したとします. そして,メールを整理するために,"mew-auto-refile" 等を実行します.その後,"l" を入力してください. 各メッセージがどのフォルダにリファイルされたのか一目瞭然ではないですか !
サマリーモードに戻りたいときは "." を入力,"mew-refile-view" を終りたいときは "q" を入力してください.
目次: http://home.hiroshima-u.ac.jp/fukae/mew/mew1.html