募金のお礼と報告


 3月20日のイラクへの米英軍の攻撃開始、そして一応の終結、しかしその後のイラクはインフラも復興されず、治安も安定しない、国民にとっては不安な日々が続いています。
 さて、報告が遅くなり申し訳ありません。皆様にご協力いただきました、セイブ・ザ・イラクチルドレン広島の募金状況並びにイラクへの支援状況をお知らせします。

  募金報告    7月21日現在 募金額  1,407,835円
            6月イラク支援へ支出   1,100,000円
                  現在 残高     307,835円
  募金してくださった方 182件(うち報告会や各地での募金活動によるもの16件)です。

 私の突然の不仕付けなお願いの文章に応えてくださった方、新聞の記事をご覧になって振り込んでくださった方、わざわざ持ってきてくださった方、遠くは北海道・九州からも。すべて個々人の思いが集まったものです。本当にありがたく感謝申し上げます。
 この110万円は私たちがともに連携して活動しています他グループと一緒に6月にイラクに入り医薬品にかえて(ヨルダン・クウェートにて)病院に届けました。
 今後も、国連や各国の支援が本格的に軌道に乗るまではこの募金活動を続けていきたいと思っております。

 また、私が2月、6月にイラクに行って感じました事をお話する機会がありましたら、どうぞご連絡ください。一人でも多くの方にイラクの現状を知っていただき、一日でも早くイラク人自らの手による国の再建が始まりますよう願っていただければと思います。
 そのためにも、米英軍はこのたびの理不尽な攻撃に対しきちんと賠償し、イラクから撤退する、日本は自衛隊の派兵ではなくNGOによる支援援助をすべきだと考えます。
 どうぞ皆様のお考えもお聞かせください。
 今後ともセイブ・ザ・イラクチルドレン・広島の活動につきましてご協力頂きます様よろしくお願いいたします。

                                                           2003年7月



募金のお礼とその使途、ならびにイラクの現状について

 イラクは320日の米英軍の攻撃、それに続く占領でいまだ不安定な状況にあり、将来に対する閉塞感、米英軍に対する怒り恐怖心は日々一層強くなっています。

 皆様には『セイブ・ザ・イラクチルドレン広島』の活動に対しましてご理解ご協力いただきありがとうございました。厚くお礼申し上げます。

今回は、『セイブ・イラクチルドレン名古屋』と、協力してくれる東京の人とともに、二回目の医薬品をイラクの病院(バスラ教育病院とバスラ産科小児科病院)に届けました。

収支ならびに使途につきましてお知らせします。

 さて、私は今回イラク訪問は3回目となります。町は前回6月よりも営業を開始している商店は多くなり、活気を取り戻していました。しかし、米軍等は『テロ』(私はテロではなく占領軍に対するイラク人のレジスタンスだと思いますが)を警戒して、主要ホテルや米軍施設、大使館等を高いコンクリート塀で囲み鉄条網でガードしています。また米英軍に攻撃され破壊されたり、アリババに略奪放火された建物はそのままの状態です。バグダッド、バスラの町は殺伐としてきたように感じました。バスラのある住民は「バスラの町は昔はこんなに美しかった」とレストランに飾られていた以前のバスラの写真を指差しながら話してくれました。

 治安も悪化しています。米英、それに荷担する国々の軍隊、関係者へのレジスタンスは頻繁に起こり、いつもどこかが爆破されていました。また誰がやっているのか分かりませんが、殺人強盗も起きています。そして、米軍による『テロ掃討作戦』によって、まったく関係の無い罪の無い人々が多く殺され傷つけられ、囚われています。

保護者のいない子ども達が(私が会った子は13〜17,8歳の男の子でしたが)破壊された、衛生環境の劣悪なビルの中で共に生活をしていました。(時にシンナーを吸って)

そして病院は、やはり慢性的に医薬品が不足しています。医療技術は経済制裁の中研修の機会を奪われ日本などに比べ劣っているそうです。血液センターも充分ではなく、骨髄移植はまったく望めません。

ガソリンも不足しておりガソリンスタンドは長蛇の列です。イラクで産出されている石油はどこに行っているのでしょう。占領軍が多くを使っていると言う人もいました。人々は『あのサダム・フセインの時でさえ。水とオイルと安全はあった』と言っています。

失業率は60%。雇用の見込みはいまだありません。

 そんな状況の中でも、イラクの人々は私たちに対して今も友好的で、とても嬉しく思いました。国連や国際赤十字は国外撤去しましたが、日本、欧米、韓国等のNGOは各々のやり方、分野で活動をしています。真なる援助を考えさせられます。イラクの人々の『軍隊はいらない、民間人による支援が欲しい、何よりも雇用が一番だ、自分達の手で復興させる』の声を尊重し、石油利権、復興利権確保のための占領軍は直ちに撤退し、また日本は自衛隊の派兵を中止すべきです。

さて、もうひとつ私たちが訪問した目的はイラクの白血病のこどもを日本で治療することと、イラク医師を日本で研修してもらうことです。手続き等大変な作業でしたが、セイブ・イラクチルドレン名古屋の相当の尽力があり名古屋大学病院で治療と研修が決定しました。これは日本で初めての試みだと思います。しかもこのプロジェクトの経費の全てを民間支援でやるのですから、画期的なことです。(本来は、米英、日本等国がやるべきことだと思いますが。)また医師の研修につきましては、広島でも受け入れの準備を進めています。

これら治療、研修に関わる全ての経費を『セイブ・ザ・イラクチルドレン名古屋、広島』で用意しなければなりません。

どうぞ皆様のお知りあいで協力していただける方、団体がおありでしたらお願いしていただけませんか。よろしくお願いいたします。

            振込先 郵便局  

口座番号  01370−3−78607

                口座名称  セイブ・ザ・イラクチルドレン広島

また私が見、感じたイラクの状況を、写真を見ていただきながら報告させていただけたらたいへん嬉しいです。もしそうした機会があれば是非ご連絡ください。ホームページも少しずつ充実させていこうと思います。ご意見を書き込んでいただければ幸いです。


                                                  2003年12月




『セイブ・ザ・イラクチルドレ広島』収支決算報告書

                          

  

収 入  

募金総額  3,193,482円

 

 

支 出 

   2003年5月 イラクへ医薬品 1,100,000円

        8月 イラクの孤児院、障害者施設へラジオ等 50,000円

        8月 イラク医師2名日本へ招待(8月6日前後広島滞在経費の1/3)

                          130,000円

        11月 イラクへ医薬品  503,325円

      20042  イラク医師、広島での研修に係る一部渡航費として 66,140円

 

計     1,849,465円

 

 

残 金 

      1,344,017円

           

                        以上、報告させていただきます。

                       2004.3.2