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Episode T 6 冬の現実 |
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父と母が語る憧太物語 | ||||||||||||
平成16年も残り数日。我が家では恒例のお餅つきが行われ、新年を迎える準備が整っている。そんなある日、県立中央病院の太田Dr.から電話があった。 実は年末の定期受診で「そろそろ手術の目途を立てたほうがよさそうだ。」と、県立今治病院の中野Dr.の見立てだった。普段は今治病院で診てもらっているが、手術は県立中央病院で行うことになっていた。しかし、一月は中央病院では検査予定の空きがなく、愛大病院でやってはどうかという勧めだった。我々夫婦は、憧太が生まれたときから診て下さっている中央の太田Dr.が検査に立ち会ってもらえるならという条件で、そのことを了承した。 初めてのリスクを伴う入院。検査前日、愛大病院桧垣Dr.より検査の説明を受けた。検査の所要時間は予定では約3時間、全身麻酔を行うことなど、憧太の体に掛かる負担は、1000分の1という確立で憧太を万が一の状態にしてしまうということだった。決して少ない確立とは思えなかった。 翌早朝より絶食。九時に検査室に入った憧太は、12時過ぎに病室に戻ってきた。良かった。 検査の結果、出来るだけ早い時期の手術が必要。手術は一時的に肺動脈を縛るというものではなく、ダイレクトに心臓の穴を閉じてしまう方がいいということ。二度胸を開かずに済む。予定では1月19日手術。風邪を引かさずに体調を整えて、ということ。 当初言われていた手術日は変更され、1月27日となる。一日一日近づくその日。神に祈るばかり。体調は万全。 24日入院・・・。少し風邪気味の憧太。このまま何とかなるのか・・・。入院したまま様子をみる。 ここまで、風邪も引かずにきたのに・・・。冬の現実を突きつけられた。
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