ダウン症児の療育対策

1 発生の予防(受胎前、受胎時)
 一般的には高齢出産を避けるというくらいの消極的対処法しかありません。
 夫婦に転座型、モザイク型の子供が既にあれば、その後の対策として、夫婦で染色体診断を受け、再危険率を推定してもらうことです。

2 早期発見(受胎後、胎16〜20週)
 羊水を検査することによって、おなかの赤ちゃんがダウン症などの染色体に問題のある子かどうか分かります。

3 診断(出産後直ちに)
 出産直後でも、顔つきや体つき、泣き声などで疑いが持たれたら、直ちに染色体検査により診断を確定すべきです。
 現在では、どの両親も生後1ヵ月までには、自分たちの子供がダウン症であることを知るようになりました。

4 早期療育(発見と同時にスタート)
 確定診断を待つ間もなくまず行わなければならないのは、合併症のチェックと健康管理のための条件づくりです。医師、理学療法士、作業療法士などの専門職、また児童相談所では療育手帳取得などの相談ができます。

5 治療から保育へ(3歳ころから)
 一応この時期までには、医療上の問題にある程度のめどをつけておく必要があります。
 あとに残るものは、身体的、精神発達の促進、母子分離にはじまる社会性の付与、日常動作の基本を作り上げる事で、これらは保育の場面で、あるいは健常児との交流の中で作り上げられるものです。

6 保育から教育へ
7 進路決定〜就学(12〜18歳)
8 社会人へ

 

参考書籍
 
新版 
ダウン症児の育ち方・育て方
            -
学研-