私は彼女の十五の誕生日に、求婚した。 『こんな私でよろしいのですか』 しづは、そう言って瞳を潤ませた。 …こんな私。 賎(しず)。その意を以て授けられた名前。 |
〜『天井の幻』より〜 |
2003年夏のコンパルソリー競作大会、最大の衝撃作と名高い『天井の幻』。 普段の風司子作品とは全く違うダーク・インモラル作品。 付き合いの長い東屋スタッフですら度肝を抜かれましたとも! でも、何度読んでも手に汗握る面白さ。未読の方はぜひご一読を。 作中では凄まじい目に遭うヒロイン・しづを、荒斗が描きました。 何か物思いにふけっているような陰りのある表情が、色っぽいですね〜♪ |