氷河の放ったフリージングコフィンのおかげで、美由紀にも予備の氷が支給されたかに見えたが……
明日香「あ〜っ!! 美由紀ちゃんが氷漬けになってる!!」
何と! 氷河の放ったフリージングコフィンは美由紀を氷の棺に閉じこめてしまったのだ!!
氷河「くっ、何と言うことだ……。俺としたことが……」
デスマスク「……おいおい、これって超やばい状況じゃねえか!?」
紫龍「とにかく、一刻も早く氷の棺を破壊して、彼女を救出せねば……。誰か、ライブラの聖衣を!!」
シュラ「いや、待て。氷河のフリージングコフィンはミーノスの左ストレート1撃で破壊されたはずだ。 俺達黄金聖闘士が力を合わせれば、ライブラの聖衣を使わずとも……」
氷河「……それは俺の未熟さに対する当てつけか……?」
不穏当な発言(しかし事実)に機嫌を損ねる氷河。
シュラ「……とにかく、ものは試しだ! ムウ! アルデバラン! アイオリア! 頼むぞ!! エクスカリバー!!」
アルデバラン「うむ! グレートホーン!!」
アイオリア「冥闘士ごときに出来て我々に出来ないはずはない! ライトニングプラズマ!!」
ムウ「やれやれ……。スターライトレボリューション!!
4人の黄金聖闘士が氷の棺に向けて超必殺技を放ったが……
4人『……(涙)』
棺に傷一つ付けることも出来ず、4人とも苦痛に悶えうずくまっている……。
氷河「……やはり、俺の技は完璧だったわけだ。」
それをただの左ストレート一撃で粉砕したミーノス……。恐るべし(話がずれてる)
紫龍「感心している場合じゃないぞ! 一刻も早く彼女を助けなければ!」
ライブラの武器(剣)を手にし、氷に斬りかかろうとする紫龍。しかし、彼の前に何故か若菜が立ちはだかる。
紫龍「若菜さん! そこを退いてください!!」
若菜「紫龍さん! 彼女は十分苦しんできました! もういいでしょう……。このまま、彼女を楽にさせてあげようと思いませんか……?」
涙ながらに訴えかける若菜お嬢様。
紫龍「し、しかし……」
デスマスク「……とか言っちゃって、本当は『やっP〜! これでライバルが一人減ってラッキーりゅん!』などと考えているので……あじゃぱ〜!!」
どうやら図星だったらしく、デスマスクの顔面に若菜様の裏拳(光速)が炸裂したのであった……。
黄金聖衣を着用していたため大事には至らなかったのだが……。
星矢「こ、怖……。」
アフロディーテ「……しかし、デスマスクのあの下品な言葉遣い、どうにかならないものなのかねえ……」
……とりあえず、デスマスクがぶっ飛ばされている隙に、紫龍がライブラの武器(盾)を使って氷を破壊し、美由紀を救出することに成功した。
が、今度は「凍死寸前の彼女を誰があたためるか」という新たな問題にぶち当たってしまうのであった……。
アイオリア「まいったな……。美由紀さんを助けたいのは山々なんだが、裸で女性に抱きつくなどという聖闘士にあるまじき行為が出来るものは誰一人として存在しない……。
かと言って他のお嬢様方に頼んでも、被害が拡大するだけだし……」
アルデバラン「変態聖闘士のレッテルを貼られて喜ぶ奴など、少なくともここにはいないからな……。」
美由紀をあたためる方法について大いに悩む聖闘士一同。そこで、瞬がある提案をする。
瞬「ここは一つ、兄さんの鳳翼天翔であたためてあげる、ってのはどう?」
星矢「それはまずいだろ瞬! 一輝の鳳翼天翔なんか浴びせたら美由紀さんが黒こげになっちゃうだろ!!」
慌てて瞬の案を撤回させようとする星矢。確かに、普通の人間(気絶中)が鳳翼天翔をまともに喰らったら、一撃で絶命するだろうな……。
と言うより、一般人に聖闘士の超必殺技を浴びせるのはまずいだろ(汗)
アイオリア「……やはり、ここは素直に魔鈴かシャイナを呼んだ方が……」
シャカ「待て。この中に一人、凡俗の一般人でありながら我々黄金聖闘士に匹敵する小宇宙の持ち主がいたのではないか?
そいつに任せるのが手っ取り早い方法だろう?」
一同「おお。そう言えばそうだった。」
と、皆の視線が若菜に集中する。
若菜「おやおや。皆様、そんな風に私をご覧になっても……。……まあ良いでしょう。」
と言うわけで、先程は美由紀を見殺しにしようとしていた若菜が、美由紀をあたためることとなった。
変な気を起こすものが出てこないよう、ムウ&シャカの監視付きで。
デスマスク「ああ……このスターライトウォールを破壊できれば、夢のような光景を拝めると言うのに……。」
シュラ「命が惜しかったらやめておくんだな」
おわり。