デスマスク「えみピー、今日はこの『クールで才色兼備、立てば
えみる「……」(←呆れ顔)
アフロディーテ「……デスマスクよ、つけあがるのも程々にしたまえ。
君のような男がカリスマ聖闘士ならば、このアフロディーテ様の立場はどうなる?」
シュラ「……っつーか、のりP語はやめろ……。今時わかる人間がいるのか……?
ほら、彼女だって十分退いているではないか……」
千恵「そーだな。ま、せめてえみピーというのはやめて、えみりゅんとでも呼んでやれば、喜ばないこともないかもな」
えみる「ひっど〜〜〜〜い! 私を思いっきり子供扱いして!!
全く、ちょっと胸が大きくってスタイルがいいからって、私をそんな目で見ないでよ!」
先ほどの発言で、えみるは相当怒っている様子だ。
妙子「(小声)……えみるちゃんの前で『〜りゅん』は禁句よ……」
千恵「わ、悪りぃ……」
デスマスクとえみるの対戦内容は、「恐怖の肝試し大会in巨蟹宮」(笑)である。
現世と冥界の狭間の、二度と目にしたくない光景の中を次々と巡り、最後まで気絶しなかった方が勝者となる。
(「これってデスマスクの方が圧倒的に有利だよな……」by星矢)
えみる「大丈夫だって。相手がどうであれ、負けはしないわよ。
それに私、幽霊とか宇宙人とか、基本的に信じない主義だから」
シュラ「……そんなのでよくオカルト雑誌の編集者をやってられるな……。
これではまるで、神仏の類を信じていないキリスト教宣教師のようではないか。」
妙子「……まあ、昔はこんなんじゃなかったらしいんだけどね……」
妙子はそういうと、えみるがオカルト嫌いになった経緯(平たく言えば「センチメンタルグラフティ」と「〜2」の間のストーリー)を述べ始めた。
ミロ「……そういうことだったのか……。かつてオカルトにあこがれていた頃の勢いで今の職場にいるというのか……。これが、若さか……。」
カミュ「誰のせりふだ……。
君は私のようにクールに決めたつもりかもしれないが、そんなネタ全開のせりふでは一部の人間しかついていけないぞ……。」
TV版「聖闘士星矢」でミロの声を演じたのは池田秀一(シャア・アズナブル)氏である(OVAでは関俊彦氏だけど)。
そうこうしているうちに、試合会場である巨蟹宮へとたどり着いたようである。
巨蟹宮は例の不気味な面(デスマスクに殺された犠牲者たちの顔)で埋め尽くされており、聖闘士の連中はともかくセンチヒロインたちはこの不気味な光景を前に、恐怖と不安を隠しきれないでいるようだ。
星矢「……しっかし、あの女の子たちの怯え様ときたら……。デートコースには絶対向いていないよな、ここ。」
シュラ「当たり前だ……。こんな不気味な所に女と一緒に来たところで、ふられるのがオチだぞ。」
デスマスク「そうか? 遊園地のお化け屋敷みたく、彼女に自分の“男”を見せつけるには絶好の場所だと思うんだが……」
シュラ「貴様の部屋を遊園地と一緒にするな!!
ほら、よく見ろ! もうすでに半泣き状態の人間もいるではないか!」
シュラが指さした方向では、センチヒロインの皆様が恐怖のあまり立ちつくしていた。
真奈美「……怖いです……。」(←すでに泣いている)
晶「……何よこれ、気味の悪いお面が壁だけじゃなくて床や天井にもびっしりと敷き詰められているじゃないの!
これはセンスが良い悪い以前の問題よ!」
えみる「……しかもそれだけじゃないよ。なんだかこのお面、苦しんでいるかの様に動いているし、耳を澄ますとうめき声まで聞こえてくるよ……。
もしかしてここには、本当に幽霊が……」
シャカ「……女、先程『幽霊とか宇宙人とか、基本的に信じない主義』と豪語していたのは、どこのどいつだったかな?(ニヤリ)」
すかさずつっこみを入れるシャカ様。
えみる「ぎくっ……、そ、そうよ、そうよね。この世界にお化けとか幽霊とか、いるはずないもの。ね?
うめき声みたいなのも、本当はただのすきま風よ……」
デスマスク「随分と古典的なごまかし方だな……。まあいい、何も知らないお前達のために、この俺が巨蟹宮の観光案内をしてやろう!
この巨蟹宮に飾ってある顔どもは、このデスマスク様が倒した(中略)そしてこれこそが、この俺がデスマスクと呼ばれるゆえんでもあるのだ!!」
センチヒロイン一同「キャ〜〜〜〜!!!!」
少女達は恐怖のあまり悲鳴を上げ、中には気絶したり大声で泣き出したりする者もいれば、お経を唱えたり水戸泉のごとく大量に塩をぶちまけている者もいる。
カノン「うわっ、こら! 耳元でそんな大声で悲鳴を上げるな!!
一瞬、小宇宙が衰えるかと思ったぞ!!
この殺人的な音量はソレントのデッドエンドシンフォニークライマックス以上の破壊力だ!」
デスマスク「ふははははははははっ! どうだ!マンモス恐ろしいだろ!!」
シュラ「……だから、のりP語はやめろと言っているだろうが……。こっちが恥ずかしい……。」
サガ「……デスマスクも、昔はクールな男前キャラだったのにな……。 彼の人生は一体どこで狂ってしまったというのだ?」
紫龍「俺の盧山昇龍覇の当たり所が悪かったのかもしれないが……って、ちょっと待て!!
巨蟹宮の面はデスマスクが俺に負けた後、すべて成仏してきれいサッパリ無くなったはずだ!
いま、ここを埋め尽くしている面は……」
デスマスク「ぎくっ……」
貴鬼「あれ? なんだかここに妙な機械があるぞ。」
デスマスク「あっ! 貴様! それにさわる……」
デスマスクが貴鬼を止めようとしたが時すでに遅く、貴鬼は地面に無造作においてあったスイッチを押してしまった。
とたんに、巨蟹宮を埋め尽くしていた顔が消滅し、同時にうめき声も聞こえなくなった。
晶「……結局、あれはただの立体映像だったわけね。驚いて損した。」
えみる「……やっぱりね。こんなもの、最初っからタネも仕掛けもあるってわかってたわよ。」(冷や汗)
アフロディーテ「とか言いながら、先程『きゃ〜! 悪霊退散〜!!』と叫びながら水戸泉のごとく大量に塩をまいていたのは君ではなかったか?
おかげで今朝、5時間もかけてセットした私の美しい髪が塩まみれで台無しだよ……」
デスマスク「おのれ〜アリエスの所のガキめ〜、せっかく上手くいってた所を……。まあいい、これからが本番だ!
いくぞ! 積尸気冥界波!!」