Manager's Room
その他諸々(事務と趣味)のページ
背景紅葉谷公園(2023年5月)
2024年11月26日
最近世間に疎くなった。理由は大きく2つあり、まずNHKニュースのイントロ音楽が嫌で観なくなったこと。無暗に緊張や不安をあおるようなイメージが不快でしょうがない。昔からCMが面倒なので民放のニュースは観ない。それからネットのニュースサイトはどうでもいいのにちょっと調べたことがアクセス解析で察知されるらしく、同じ宣伝が嫌というほどしつこく出るので頭にきて設定変更してこのサイトのトップページが最初になるようにしてしまった。こいつら自分達の商売が盗み見だという自覚があるんだろうか。最近はたまにNHKを消音で流しながらデータページの天気予報を見るついでにニュースも開くぐらいしかない。まあ開いたところでろくなニュースがないってのもありますが。今月のMG連載はフラッシュデッカーの続き。できればフライホークの「キャンベルタウン」やDMSなども作りたかったのだけど断念。NY連載のとき参考にしようと買ったミラージュの「哨102」が手元にあったが、船体を組んだだけで間に合わないやとやめてしまった。このキットはボラードなども全部別部品で、ただ組むだけでも大変なのに、けっこうでかい合わせ目の処理なども必要で、場所埋め要員には手がかかりすぎる。特集のことはちんぷんかんぷんなので置いておくとして、中央付近のRGver2.0とかいうガンダム、胴長なうえにモールドがうるさすぎて、粋がっているが腰の道具入れがずり落ちただらしない工事現場の職人みたいで格好悪い。
「ハムスター倶楽部」
以前書いたように斎藤博の晩期の作品ということで興味があり、今般入手。数年ぶりにアマゾンで注文し、この田舎にも自社配送の波が押し寄せてきたというのでどんな車が来るのかと思っていたら、勝手に家の前の箱に放り込んで帰ってしまっていた。無駄な待ち時間を作らないよう、トラッキングがどのぐらいあてになるのか、配達時間に傾向があるのかなど聞いてみたかったのだが、もともと対面配達の対象ではなかったのか、見本誌を入れるために置いている箱にうまいこと入ったのでシメシメと思ったのか知らないが、愛想がない感じになってしまった。まあそれはともかく作品のほうは期待通り。2000〜2001年。テレビ東京系の数か所でしかやっておらず、広島近辺では未放送。平日朝の5分もので、1週間の5本が一つながりの筋になっていて、全26話と130話の両方が併記されている(たとえば19話の94話といった感じ)のがややこしい。同時期の「とっとこハム太郎」とはおよそ正反対に近い作風で、ただハムスターを最初のとっかかりにしているだけの娯楽作品といった感じの「ハム太郎」と異なり、純粋にハムスターを飼っている家の描写に終始しており、きちんとハムスターの習性や飼育方法などをトレースしていて、今観ても飼いたい人にとって参考になる実用性の高い作品となっている。言うのは簡単だが、作り手がそれなりに勉強しないといけないので、隠れた手間がかかっていることを意味する。おそらく原作漫画の継承で画面に文字を入れたりアドリブ的に鳴き声に台詞を忍ばせたりすることもあるが、原則的にハムスターはあくまで飼っている動物として扱い、明確にそれら同士で会話するような描写はない。従って話はほぼ主人公の優子と隣のひかるを軸に回り、設定上は小1と幼稚園児だが、台詞回しが早く内容的にももう2,3歳ぐらい上の印象。それさえ気にしなければ、会話は非常にナチュラルで肩の力が抜けていて聞きやすい。まだアナログ描画の時代だが背景が意外と地味な色使い。しかしそれがいかにも昔ながらの斎藤ワールドといった印象もあり、全体に5分ものということもあってせっせと進行する感じもあるのだが、たまに時間を使ったカットもあって、これ絶対斎藤がコンテ切ってるなとニヤリとさせられる。優子とひかるの掛け合いにも「ルーシー」など宮崎晃を想起させられるし、野生のハムスターと風景をかぶらせる描写は遠く「ロッキーチャック」まで連想がさかのぼる。わざわざ仕事仲間の担当回を細かくチェックしたりはしないだろうからこっちの思い込みかもしれないが、ごく短いカットの挟み方に「ハイジ」の富野喜幸の面影すら感じた。優子はしばしばハムスターにかじられて指に絆創膏が絶えない。華がないという表現もできるが、やはり軸にあるのはリアリティで、変に盛りすぎたあざとい不自然さや1回観たらもうたくさんというような不快な場面もほぼない。それやこれや、「ラスカル」をはじめとする長年の斎藤の経験が脈々と受け継がれていて、重厚感すら覚える内容。「ハム太郎」との差別化をどの程度意識していたのか知らないが、ハムスターの擬人化は極力避け、むしろ切り札に使っている印象があり、平凡で淡々とした日記になりがちな流れに程よいアクセントがつく。えんどーくんが新しい巣箱を作ってもらう回などは最後にえんどーくんと優子が手を取り合って踊るシーンのあるなかなかいい話だった。特に際立っていたのが恋愛描写の排除で、1匹目のハムスター・しげっち(重千代)はオスだと思って命名したらメスだったというオチから始まり、通常描写の上でほとんど雌雄の区別はなく、最終的にしげっちが出産するのだが誰の子かすら明示されていない。最初のほうでハムスターの発情期はごく短いとはっきり説明しており、それも「仲良くしていられる時期」という慎重な表現を使っていてきちんと子供目線を大切にしているし、実際に飼っていたらそういうもんじゃないだろうか。「ハム太郎」の色好みにはほとほとうんざりだったので、序盤と最後に強烈な揶揄を食らわせている点で大いに溜飲が下がった次第(もちろん実際の「ハム太郎」は本作の後も悪癖を変えないわけだが)。定価でも1本500円以下×5本の廉価版アニメで普通に観ればどうということはないのだろうけど、背景を踏まえると非常に味わい深く、個人的には大満足のお値打ち品だった。
2024年11月5日
相変わらず有名人の訃報が多い。クインシー・ジョーンズは我々の世代の人間にとってはいわゆるアメリカのポップスのイメージを作った人といった感じ。「スリラー」と「愛のコリーダ」は調べたら1年しか違わない。後者は英語でai no colidaと歌っていて不思議な雰囲気があった。今日発表された楳図かずおは個人的には「まことちゃん」の印象が強いが、特に作品を読んだ記憶はなく、調べたら知名度の割に作品は少なかった。楳図版の「ウルトラマン」とか読んでみたい気もする。それにしても、このページではけっこう訃報を多く扱っているが、今年は触れた以外でもベニー・ゴルソン、フジコ・ヘミング、池田繁美、梅津秀行、村松康雄、山下啓介、曙、篠山紀信、鈴木健二、利根川裕、中尾彬、平野次郎、ピーコ、アルベルト・フジモリetcと、何らかの形で聞き馴染みがあった人が多くなくなっている。まあともかくNY57発売。特集は少々マニアックな煙突で、高荷連載もその関連で「信濃」を入れたのだと思うが、原稿の枠に収まらなかったので触れていない。特集自体には関与していないけど、自然通風と強制通風の違いと煙突形状の関係、つまり自然通風では燃焼効率を高めるためにまっすぐ高く立てる必要があるが、強制通風によって必ずしもそれにこだわる必要がなくなったというような、一段階前だが模型的には外見に直結する重要なことが飛ばされているのが気になった。燃焼効率を高めるために煙突を高くするというのは「タモリ倶楽部」のロケットストーブや「目がテン」の炭焼きの回にも出ていて比較的日常生活に近い話だし、風呂屋の煙突が高い理由みたいなところで親近感を持たせるのもありだったんじゃなかろうか。また、日本の戦時標準船でレシプロではなくギアードタービンが多用されたというような記述と矛盾する事例があり(資材節約のため)、ちょっと舌足らずが多い印象。雑多物連載は「沖島」「津軽」。排水量は4000トンで「夕張」よりずっと大きいが全長は「秋月」型より小さく、いまいちサイズ的につかみどころのない船。作例は3隻でちょっと楽しようと思ったのだけど、よく調べると太平洋戦争直前に「沖島」が迷彩塗装をしていたことがわかり、もう1箱おさえておいてもよかったと思った次第。「津軽」最終時の武装もキットは福井図と少し食い違っていて、そもそも福井資料自体もいまいち疑わしいので困ってしまった。また、「沖島」の九四式二号水偵とされる写真が残っているのに対し、「津軽」は搭載機自体積んでいなかったこともわかったし、結果的に楽するどころかけっこう中身が濃くなった。それにしても、このチェッカー迷彩はどういう目的なのだろう。
2024年10月30日
忙しくてうっかり更新を忘れるところだった。相変わらず有名人の訃報が多い。西田敏行。なぜか「池中玄太80キロ」を観ていた記憶がある。「もしもピアノが弾けたなら」は間違いなく名曲だが、ドラマの内容は全く覚えていないとしてもイメージとして西田だからこそあれだけ印象に残ったのだと思う。ラブソングなので意識したことはないが、ピアノの持つ独特の切なさの面では星きずなのキャラづくりの深層にあったのかもしれない。まあそのへんは「ガンダムトゥルーオデッセイ」のイーチィあたりと同じく、こじつければそういえなくもないという程度のことですが。こないだのび太と思ったら今度はドラえもん。子供の頃の刷り込みというのは効果があるもので、全くロボットらしくない泥臭いニュアンスがあった大山のぶ代と比べたら水田わさびは無味乾燥のイメージしかない。管理人の両親は早い時期から別居していて、母は子供二人を養うのに仕事で大変だから我々はほとんどほったらかしだったが、型通りの面倒見で時々「近所の映画館でこの時間から始まるから」とチケット代を私に持たせ、妹を連れて観に行かされた。その中に最初の映画「のび太の恐竜」もあったが、なにぶん「ドラえもん」はスクラッチビルダーの敵で、自分でやりくりしなければならない環境に育ってわが道を行きたい管理人はひたすら贅沢品を人にねだるばっかりのぐうたら小僧の作品にはたちまちのうちに嫌気がさしてしまい、ほとんど漫画やアニメは知らない。たしかごく早い時期に最終回みたいなのがあるというのは、実際に漫画を読んだかバラエティ番組で観たのか、それも覚えていない。よく巷でいわれる「のび太がドラえもんを頼らずジャイアンと戦う」みたいな免罪符回ではなく、今よりもっと力士太りみたいなデザインだった頃、なんとなくドラえもんがいなくなるやつじゃなかったか。うっすら記憶にある空虚感が依存症への皮肉だったのか、それも覚えていない。ちょっと話は脱線しますが、最近なぜか細密主義と反細密主義みたいなのが脈絡なく混在している印象がある。管理人はもちろんずっと後者の立場なのだけど、それは原則的に1/700の話。自身としては細かい工作に興味がないのと、それをやってたら連載が持たないというのがあって、趣味で前者をやっている人を否定する筋合いはないのも承知しているつもり。嘘をついたらおもちゃになる。私は嫌だが、人様が割り切ってそれをやるのは一向にかまわない。甲板上にロープやら何かの箱やらドラム缶やら雑然と置いて、手間暇かけまくって自分の世界を作るのは立派な趣味の醍醐味で本人の気が済めばそれでいいし、それが一切ない図面の丸写しにフィギュアを置くのは変かもしれないが無難でいい。手数自体が免罪符になる面もあって、そこに安住の根拠を求める人もいるだろう。もちろんそれを単純に崇拝する気も一切なく、粗雑はまだわかりやすいにしても丁寧すぎてリアリティを失う作品もあり、リアクションに困ってしまうことがある。職業ライターとしては、一定の時間の枠内で数をこなす必要があるうえで、できるだけ嘘をつかない、あるいは嘘が嘘とわかるようにしておくためには、おのずと細密志向にブレーキをかける必要があるわけで、それを省略の美学とか合理性とかまつりあげることもできるけども、果たしてそんな禁欲的なモデリングが趣味として成立するもんだか、それをお客さんに押し付けるのは理不尽じゃないのかという考えも持っておく必要があるだろう。あくまでそれは段階の設定の仕方であって、個々のモチーフそのものを尊重するうえで少しでも多くの人とシェアできるポイントをおさえたうえで先に進んだほうがいいんじゃないのっていうのが私の考え方。特に省略を伴う場合、きちんと整理したうえでそのアウトプットになっているという裏付けが必要で、気分ではなく一定の理論がないと説得力が出ない。その辺からさらに脱線していくと「見かけと実際の分け隔てが全くできていない色彩論」とか他にも気になるテーマが出てくるがきりがないのでやめるとして、いずれにしてもちゃんと話に筋が通っているか、場当たり的な迎合の内容になっていないか、記事の内容を吟味するのも賢い読み方だと思う。MG連載はフラッシュデッカー。「ルーベン・ジェイムズ」が3インチ6門だったというのは「第二次大戦駆逐艦総覧」に出ていて、また手元の資料を使いこなせず自分で自分の上げ足を取る羽目になってしまった。最初は1回で片付けるつもりだったが収まらないので次回も続きを。どうでもいいけど今月のMAの連載、地名じゃなくて建物の名前って、それはロックじゃねえよなあ。どこにでもある神社仏閣を持ち出すぐらいなら京都市民はハトヤ瑞鳳閣のほうがいいに決まってるし、そんなだったら近所の中華料理屋の龍鳳でもいいじゃんというツッコミの声が日本中から聞こえてきそうだ。そんなダサいことして無理に続けるぐらいなら連載自体タイトル変えりゃあいいのに。
2024年10月11日
Model Magazine SCALE MODEL REVIEW vol.4 on sale
「スケールモデル・レビュー」vol.4発売。ここのところばたばたしていて、見本誌を読み返す時間がなくて人にあげてしまい、あらためて本屋さんで買ってきたほど。正直リヒトホーフェンが具体的にどういうキャリアだったのかさっぱり知らなかったので、門前の小僧としてはかなりお得な1冊だった。連載も増えて陣容が整ってきたが、ライターやる前は折角手に入れた本なら戦車も飛行機も喜んで食いついていたのに、なかなか目が行き届かなくなってきた。管理人の連載はルンガの続きで、もう小物ばかりだし「フレッチャー」と「ラードナー」はすぐできるから1回目より楽だろうと思っていたらとんでもない。たぶん「ホノルル」と「マハン」「グリッドレイ」級をここまでつきつめた日本の文献は初めてではないだろうか。たしか作り始めでいったん確認したはずなのだが、誌面の写真では駆逐艦の船体がかなり反っている。7隻全部作ってから塗装していてトータルで1か月近くはかかっているので(それも覚えていない)、作っているうちに反ってしまったか、ひょっとすると撮影時の照明の熱が原因かもしれない。写真はそんなに熱そうじゃないが。「アラスカ」はHJ作例の再録ですが当時使っていなかった写真も入れていて、苦労して直した船体がすでに撮影の時点でまたゆがみだしていたのが少々がっかり。そんなにちまちま作り込んではいないけども、舷側のディテールはキットとは一変している。この場合はあくまで追加を伴う再構築。
制作用の「ホノルル」の図面。これで作例を作ってからクリンナップしたものを誌面にのせる。けっこう工程は荒っぽい。あちこちから入手した「ブルックリン」級の図面(いちばん下は「マイアミ」)を並べて寸法を決めるが、細かいところはほとんど合わないし、そもそも「ホノルル」自体がないので自分の裁量で決めるしかない。BSの「ヘレナ」を買い置きしていたが、「セントルイス」級はまるで形が違っていて全然役に立たなかった。せめて「ホノルル」と「ヘレナ」は1942〜43年状態のインジェクションが欲しいんだが(ついでに「ボイシ」1942と「ナッシュヴィル」1944か。「サヴァンナ」1943+フリッツXまでいけたらたいしたもの)、かなり厳しいんじゃなかろうか。案外1番艦の「ブルックリン」が地味すぎるのが最大の足かせだったりして。駆逐艦も似たようなもので、とにかく「モーリー」が一番厄介だった。この力任せのへんちくりんな煙突は日本のセンスにはない。 |
2024年9月29日
相変わらず有名人の訃報が多い。セルジオ・メンデス。音楽に特別興味を持つ以前から知っていたミュージシャンの一人で、「マシュ・ケ・ナダ」のようにバックコーラス(特に女声)を有効に用いてボサノヴァをおしゃれなポップスの1ジャンルとして認識させた人という印象。個性があるからこそ「スカボロー・フェア」のボサノヴァアレンジみたいな作品が成立する。篠原恵美はずっと現役だったわりにセーラージュピター以外はこれといって思い浮かぶ役がなく、世間で騒がれたほどインパクトはない。アラン・ドロンも我々の世代ではもはや小遊三のネタの人ぐらいのところ。いつまでも暑かったがお彼岸を境に突然気温が下がった印象。まだ30度台は出るにしても、随分しのぎやすくなった。また山の方へ彼岸花を見に行きたいが、去年からまたクマの出現情報が増えて、近場でもうっかり自転車でうろついていて大丈夫かと思うほど。困ったもんだ。MG連載は英護衛空母。筆者短信欄が編集ミスで先月と同じになっているが、本来の文章も「なんで図面のあるナイラナではなくヴィンデックスにしたのか自分でもよくわからない」といった程度の内容なのでたいした影響はない。
デイブ・ブルーベック「ボサノヴァUSA」。1961年。代表作「タイム・アウト」から2年後で、メンバーも同じ。短めのものが多く10曲で、ボサノヴァブームにのっかった背景もあってサバサバと雰囲気をなぞらえてみましたといった印象もないことはないが、ひたすら5/4を弾き続ける「テイク・ファイブ」の息苦しさのニュアンスから開放されたブルーベックのライトな面と、さりとてクラシックの素養もしっかり出した曲目、相変わらずのポール・デスモンドにえらくご機嫌なジョー・モレロもいい味を出す。からっとしたウエストコーストの空気感になるほどと納得させられる。2枚の対比で気軽に楽しめるアルバムだと思う。歌詞カードの管理タグはやはり神辺店だった。「CS」高3編の原案で、栞の母・明日花は実は北条団の音大の先輩で、彼女の厳格な姿勢が団の音楽観に影響を及ぼしており、高三になって母の遺志を継いで音大進学を決めた栞の姿に明日花の本心を見た団は響をアシスタントとして自ら栞の面倒を見るようになる・・・という筋をつけている。進学に必要なクラシックの素養を身につけながら、もともとの守備範囲であるラテンの一ジャンルでもあるボサノヴァと、仲間との生活で培ったジャズのセンスを融合させた軽音部長・奈良栞の到達形の一端を連想させるアルバムという意味でも、個人的にはある種の感慨がある。 |
2024年8月29日
暑い夏だった。岩国では梅雨明けから盆明けまでの間で猛暑日にならなかったのは2日ぐらい。その2日も34・7度だから、ちょっとした数字の綾だけのこと。そのせいか否か、去年あれだけ湧いていたマツヨイグサが今年はほとんど咲かず、テッポウユリも摘んできても一度咲いたら2日と持たずに黄色くしぼんで落ちてしまった。キク類もウツギもヒチヘンゲもぐったり気味で摘む気になれず、こんな調子では花屋さんの園芸種が日持ちするはずもなく、花瓶を維持するのも一苦労。幸い、花は小さいが色がよく、茎が頑丈でアブラムシがつかないアレチハナガサが頑張っていたので大助かり。盆明けから若干雨が降り気温も申し訳程度下がってきた印象だが、キバナコスモスが少し持ち直したようなのでしばらくは一安心か。去年の経験通り、盆明けのマツヨイグサは別種で摘んでも咲かない。最近つとに観るテレビ番組がない。「ガキ使」はもともと獲れ高が少なかったが、他の番組でも避けたい出演者がちらほら出る。「目がテン」のいかちゃんは名前が流通現場の発泡スチロールケースの悪臭を連想させるというあくまで個人的なトラウマで、責任はこっちにある。渡辺徹の訃報はタレントとしては実に惜しいことだったが、「地球ドラマチック」のナレーションは少し粗雑な印象があり、「〜でしょうか」の「で」にアクセントを置く口調が安直で耳について嫌だったので、一度コロナで休養して代役として今井朋彦が登場した時は抑制のきいた語り口がしっくりきて正直嬉しかった。最近少し軽くなったがまだいい。ところが最近入ってきた安田成美はよくない。内容に興味があったのにナレが安田だったため視聴放棄した回も少なくない。何がどうとかはなかなか説明が難しく、あくまでニュアンスの好みの問題だが、「世界遺産」にせよ「さわやか自然百景」にせよ、概して落ち着いて映像を楽しみたい自然ものにトーンが高い女性のナレーションは出しゃばりすぎて向いていないことが多い。名劇のようなドラマアニメは逆に女性の方がいいことが多く、「赤毛のアン」の羽佐間道夫は場違いの感もある。単純に男女均等だけで配役するのは浅い。もうひとつは「笑点」。目立って衰えていた木久扇をいつまでも引っ張っても仕方ない。むしろ現在の問題は桂宮治で、たぶん年の割に芸歴が短いせいで浅い宴会芸で場を荒らす傾向が強い印象。円楽と歌丸のように長年培った信頼関係が裏にあるとはっきりわかる芸としての犬猿関係のような安心感とは相いれない、ぱっと出がいきなり好楽を利用して利権にしがみつこうとしているように見えてしまう虚栄的な振舞い(作劇?)もいけすかない。無駄に尺を取ることも多く、最近多用する通販ネタも、個人的にはいらないものまで口車で売りつける強引な商売というような古いイメージがまだ残っていて不快感しかない。必ず録画で観て出演シーンを飛ばすという自衛策で我慢しているが、今の流れのまま本人が修整できるとは思えないので、できれば早めに入れ替えて雰囲気を立て直していただきたい。ほどよく伝統芸らしいニュアンスを織り込むという意味ではひょっとすると、安直に世代交代を意識しなくとも、短期間のリリーフを承知の上で大ベテランを投入するのも有効策かもしれないと思っている。どうでもいいことばかり長々と書いたが、今月のMG連載は英海軍トローラー。名前は聞いたことがあっても全体像から1隻単位まで知らないことが多い船なので、この程度の内容でも得るところはそれなりにあったのでは。ちょうど台風騒ぎの真っ最中で切迫した不安もある状況ではありますが、特別何かあれば改めて。
リー・モーガン「シティ・ライツ」。最近近所の本屋でちょくちょくやっている店頭レンタルアップクリアランスセールで入手。ということはそのぶん方々でレンタルショップが店じまいしているということだろうから、少々心苦しいところもある。管理シールには神辺店とある。カンナベの方々も不便な思いをしていると思うけどなあ。作品のほうは「リー・モーガンvol.3」の次で、当時まだ19歳というから呆れる。「I remember Clifford」と似た曲もあるが、そこまで振り切った演奏ではなく、全般にニュートラルか少し明るめの雰囲気でさらりと聞き流せる。サイドメンは大体おなじみのメンツで、もうちょっとピアノ(レイ・ブライアント)やベース(ポール・チェンバース)のソロにも尺を取ってほしかった。そのへんにややサバサバしすぎている印象も残る。トロンボーン(カーティス・フラー)は青海軽音にいないパートで、こういう風にいい味出している曲を聴くと誰かにやらせてみたくなる。器用な千尋や手が空きそうな亜季も考えられるが、イメージ的にはエレンに応援に来てもらうといいような。 | |
というわけで「スイートプリキュア・ボーカルアルバム1」。この商品の管理シールには三方原店と書いてあったが、まさか静岡の商品が岩国に流れてきたのか?曲の印象や具体的な歌詞は特別残ってないが、OP・EDの歌手だけでなく声優3人も盛んに歌っているとのことで総じてレベルは高い。小清水亜美は至って自然体でのびのび歌っていて高評価。むしろせっかくのピアニスト役なのだから曲にもっとうまくピアノを取り込んでやればよかったのに、中途半端でいまいちなところが気になった。折笠富美子はほんの少し危なっかしいが、取り合わせの面もありそうでこのアルバムだけで決めつけるのは早い。豊口めぐみはいかにも手慣れたアニソン歌手といった歌いっぷりで、やや癖があるのかもしれないが、劇中でセイレーンとしては全く歌わせなかったのはやはり少しよそ行きすぎた判断のように思う(そこでまたハミィ役問題が出てくる)。響と奏は特に歌がうまいという設定はないが、歌ってくれても全然OKで、改めて「スイート」はポテンシャルを活用しきれていない作品なのだと思った(アコはわりとノーマーク)。「スイート」は何と言っても後期OP・EDから伝わってくる特別な意識が圧巻で、いずれ機会があればVA2も手に入れたい。 |
2024年7月26日
小原乃梨子といえばまず「どぉ〜らえもぉ〜ん!」だと思うが、個人的にはやはりペーター。何となくのび太と同じ声のイメージはあるが、本人はペーター特有の発声があったと語っており、確かにペーターをそのままのび太に重ねることはできないようになっていると感じる。原作のダメ人間からもっと見どころのある子に設定変更されていて、演技としても難しかったのではと思うが、結果的にいい線を突いたキャスティングだっただろう。ドロンジョも作り手の考え方ひとつで吉田理保子でも井上遥でも選択肢はいくらでもあったはずだが、あまり悪役らしくない優しさのニュアンスが強く耳通りのいい声で「やーっておしまい!」「スカポンターン!」「リューセキだねナガレイシだねさすがだね」とか軽快に切り回す嫌味のなさが大好きだった。いわゆる七色タイプではなく、ドロンジョとのび太は同じ人だとすぐわかるにもかかわらず、たまたま同じような声の人と思わせるほどの説得力を持っていた名優の一人なのは間違いない。今月のMG連載は英戦艦による船団護衛。管理人自身はこういう踏み込み方の記事を見たことがなく、以前から気になってはいたが、実際に調べてみるとなかなか面白い。まず英船団の符号を熟知していないとならず、かなり奥が深くわかりづらい記述になったのでは。作例は「バーラム」から改造。かなりの部分をキットパーツでやりくりしていて、製作中画像を一見しただけでは楽勝に見えるかもしれないが、具体的な工作計画の立て方が非常に複雑で一筋縄ではいかない。
今月のHJ作例 潜水母艦「迅鯨」(ピットロード) 随分久しぶりのHJ作例。正直楽勝と思って引き受けたが、新規の下部船体がどえらい難物だったうえ、実はキットが「長鯨」で大改造しなければならないと判明。学研などの考証もあまりあてにならず、実艦写真を見たら「戦前船舶」の図面と艦橋前機銃座の形が異なるなど、とことん手のかかる代物だった。せっかくメーカーが気を利かせてつけてくれた舷外電路も「長鯨」で、消すのはもったいないと思っていったん丁寧にはがして付け直したが、汚らしくなってしまい泣く泣く細切りプラ板にかえた。そんなこんなで当方で用意した原稿は誌面の倍ぐらいあったのではと思うが、ほとんど切り詰められ、全体として工作のアラばかりが目立つ雰囲気になってしまったのが反省点でございます。 |
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製作中の写真。原稿に添付してあったが使われなかったのでこちらに掲載。完成品を見ても何にもしてないようにしか見えないと思うけど、めちゃくちゃ大変だった。推進軸は直前に「ラミリーズ」を作った後に余った「バーラム」のもの。 |
2024年7月16日
NY56発売。10日遅れで大概忘れていた読者様もおられるのでは。今回から短期連載で高荷さんの作品の解説を担当。多少ハッタリ気味の入りにしてありますが、まあ一度はやっておきたかった企画でしょう。フジミの箱絵は要するにデッサンの段階で船体と上部構造物の角度が少しずれていて、補正するといい感じになるという話。あと私は架空戦記を一切読まないのですが、どうやら結構有名な作家の作品らしいということでそれなりに書いてみた次第。急に頼まれてぱっと書いた記事ではありますが、たぶん生涯最初で最後になるのではという巻頭ページをやった本の公式発売日がイレギュラーでずれた結果誕生日と重なるという、恐るべき運命のいたずらよ。数日中に死ぬんじゃなかろうか。
レギュラーの連載は英海軍旧V・W級。とにかく全67隻の映像を集めて研究した。だからけっこう手間はかかってるのですが、検索をかけるとちゃんと揃うところがいい時代になった。「ヴァンパイア」「ウォーカー」「ウースター」のような戦史の上での有名どころだけでなく、「ライネック」や「ウィッチ」のようなちょっとひねったのを混ぜたラインナップを組んだのも特徴。個人的にはフンコロガシっぽくて印象の薄いライネックよりビアレスでハイパーしてもよかったのではないかと思うが、どうもトッド自体いまいちハイパーが似合わない。まあ魔女も数あまた、考えたら「ダンバイン」にも明確な魔女が出ていたらまた少し味が出たかもしれないが。管理人がまず魔女で思い浮かべるのは「ムーミン」のアリサとクラリッサ。宮崎晃オリジナルのキャラで、以前書いたと思うが、ムーミントロールの妖精的世界観とスノークの科学志向の間にうまく入り込んだアイデアと、伝統的価値観にとらわれた祖母が奔放な発想の孫娘を受け入れていく作劇のうまさを感じる。ニンニもそうだが、宮崎の脚本には子供同士の付き合いを尊重する温かさがあるのがいい。原作改変が殊更問題視される昨今ではあるが、ニンニの話の原作はやはりどこか陰気でシニカルな不快感があり、アニメのような多少浪花節がかかったぐらいの仕立てのほうがとっつきやすいのは確か。「トーマス」ほど跡形もなくかえてしまってまで続けるともはやわびしいだけで、もちろん今のデザインになってからは観たことがない。だいたい魔女の話でそこまで脱線するのだから、あんまり魔女の出る作品を観てないと見た。
美鈴の最初のクリンナップ画像。まだこっちのほうがかわいげがあるかも。稲上と香川の中間を出すのに苦慮しており、画風自体が借りてきた猫ということもあってイメージが一定しない。かかずゆみもかなりの演技達者のようで、私が実際に聴いた範囲だけでも女児から老婆までやっているが、美鈴に関してはあくまで露木かりんのようなシリアスな喋りを前提としている。きずなほど細すぎもせず、美代子ほど地味でもない。オジョウのような純朴農業少女風でもないが剣崎真琴ほど都会っぽい声でもなければ祈里ほど個人的な癖のある喋り方でもない。「フレッシュ」のピンクの髪の子(「FS」ではミューナ)のような典型的美少女風でもなく、最初からしずかの声のプリキュアがいたらという引きを狙ったわけでもない。美少女系声優は世間にごまんといる中で、この針の目を通すような線上の演じ方がやれるかどうかという意味で、今のところちょっと他の候補が浮かばない。探しゃあいるんでしょうけどねえ。こないだの「ここたま」でも声優の演技の質の話をしましたが、美鈴は口数の少ない子だけに余計に読み聞かせ程度の演技はつけてほしくないんだよなあ。要するに後付けの可愛さを排除した地声の可愛さとしてどんなものを求めるのかという問題で、そこは人それぞれのところもあるけども。 |
(7/19追記)
SMR3の発売時に書こうと思っていて忘れていた。下写真はNavSourceに掲載されている「ミネアポリス」のカラー写真とそれを補正したもの。上は1942年6月(写真中央は「アストリア」)、下は43年4月。ふつう古い写真は青の退色が早いから、補正の際は逆に青を余分に足さなければならない。プルシャンブルーの色自体ははっきりわかっているのだから、それも参考になる。こうしてみるとクレオスの米海軍色は元写真の色味に引っ張られて赤味が強すぎると思える。Wikipediaの本艦の項目にのっている写真も元はカラーでデジタル補正したものらしいが、明らかに空の色が不自然で船体色にもいまいち信頼が置けない。AIの癖ではないだろうか。上写真がオリジナルの塗装に近いとするとシーブルーよりネイビーブルーを使いたくなるが、同色の導入と同じ月の写真なので早すぎる気も。どのみちこのレベルの写真でメジャー11と21をを明確に判別できるとは思えない。下写真は作り直したばかりの艦首がもう退色している。本土に回航するだけなのできちんと塗らなかったのでは。
2024年6月27日
相変わらず有名人の訃報が多い。増山江威子。前にも書いたように、峰不二子の役は二階堂有希子が原作の雰囲気に対し適役だったと思われるが、そこにプラスアルファの魅力を引き出したのが増山だったと思う。キューティーハニーは役に対してやや老けすぎで、やはり20〜30代ぐらいの役どころで絶大な威力を発揮した印象。桂ざこばは「らくごのご」の印象が強い。大汗かいて四苦八苦しながら無理やりお題を消化する様子のどこまでが大ベテランの芸なのか当時の若造にはまったくはかりかねたが、鶴瓶のうまさとダークな面を引き立てる組み合わせだったと思う。そして今日伝わった松野太紀。「FS」で仮定ではない原作からの声優としてはチョッピ・松来未祐とカオルちゃん・前田健、ウサピョン・鶴ひろみに次ぐ4人目だったか、みんな若すぎる。松野もオンリーワンな存在感のある人だが、とりあえずスポンジ・ボブはどうなるのやら。次回NYは発売日が10日ほど遅くなる。編集長が入院したというのが理由で、ご当人結構大変だったようだが、他のメンバーは通常通りだから内容面では遅れた分充実できるところもあるはず。温かい目でお待ちいただければよろしいかと。今月のMG連載は前回の続き。台割の詰め具合でもわかる通りできるだけ字数をおさえたい意識があったので、多少舌足らずなところもありますが(たとえば「ヒッパー」による「アケイティーズ」撃沈の省略など)、ようするに大西洋の基準ではそんなに目くじら立てなくてもいいようなことにむやみやたらと失敗失敗と騒ぎ立てていたってことですよね。作例はもちろんPTやフライホークなどを組んでる時間がないのもありますが、タミヤの「シャルンホルスト」は子供の頃から組んだことのないキットだったのであえて選んだところも。次回の「ラミリーズ」はキットがないので、どのように調達するのか予想しながら待つべし。
「ひらけここたま」
「ここたま」地上波4年のうち最後の1年はキャラが一新。初代は17話で見切ったが、2代目は全14巻55話(変則的に13か月放送)を視聴した。初代の大欠点であった粗雑すぎるここたまと怒れない主人公という構図が解消され、相応の目的意識や分別があるここたまと正統派の子に変化。ややあからさまに関連商品ありきだが無暗なハードさはなくほどほどのシリーズ構成など、細かいところはともかく大筋ではまあ上出来の部類に入れていい。ところが今度は主人公の声優(高橋未奈美)が大問題。まるで小5らしさがない。口調や発声が変に台本読みに特化して芸が甘い声優はそう珍しくないが、無理に高音で力んで割れてしまうので耳当たりがきつく、声質ももっと年上を連想させて役に向いていない印象。おそらく3年続いた主役を交代=心機一転=元気なキャラということだろうが、せっかく作劇を改善して優しさの方向で奥行きが出せる状態になったのにキャストが対応できず、いい話があっても視聴者としては入り込めないままライトに流すだけの価値になってしまった。また代替わりでもしてそこがクリアできさえすれば全然続けてくれて構わない作品なのだが、このあとwebアニメ版を数回やって終了してしまう。2018〜19年とごく最近の作品のわりに有望株といえるのに、もったいない。この話、短くまとめるとどうしても高橋1人を責めるみたいになってしまうが、あくまでマイナス要素が変に象徴的に集まってしまったということだろう。個人的見解では、高橋は相性の悪い星の川はるかより、ちょうど同時期のプリキュア・星奈ひかるを任せたほうがずっとよかったと思う。
2024年5月29日
岩重多四郎はここから始まった
とにかくボークスのレンタルケースには呆れた。何年も前からやっているし、ちょうどケースを大増設しているところだっただけに、よっぽどきちんとした運営実績があるのだろうと思っていたが、よもやここまでひどいとは思わなんだ。何しろ売上として出すのは本来の4割、それも欲しければ岩国からもう一度来いという杜撰かつ横暴な要求なのに、店員は一切悪びれもせず、欠落分の商品の記録調査を3回やり直し、最終的に店長が電話をかけてくるまで誰一人謝りもしなかった。当然ながら管理人は今後この店にかかわりを持つ気にはなれないから、今更それ以上話すつもりもない。広島の模型店事情も良くはなく、長年親しまれたホビーセンターヒロシマ、北口にあったレオナルド、2度の移転でボークスと同じセンタービルの5階に入ったホビータウンとめぼしい店が次々と消えた。少しは地元の役に立つこともしてみようと思っていろいろ考えていたのに、全く情けない話。ただ、一つ不思議だったのは虫の知らせがあったことで、清算に行った時は往路だけで自転車が2度パンクしたので、トラブルになった瞬間に妙に「なるほどね」と冷静になってしまった。MG連載は第二次大戦のドイツ主力艦戦史要約前編。ドイツはマニアが多いから何をいまさらと思う方も多いでしょうが、それが気になって基本情報が知りたいと言いたくても言えない方もけっこうおられるのではないかと推察し、あえてやってみた。メインの参考文献は昔懐かし第二次大戦ブックスの「壮烈!ドイツ艦隊」。何を隠そう、もともと父の蔵書で、管理人が初めて触れたミリタリーの本。1972年1刷が76年のこの本で(つまり幼稚園年長の時に買ってきたばかりのものを見たことになる)14刷というのだからうらやましい(笑)。その時点では当然ながら、漢字にふりがながないので内容はよくわからないが、わりと小さいころから本は絵本から図鑑までよく読んでいたので全くのちんぷんかんぷんというわけでもなく、これを遠からず読み解かないと人生面白くないぞと気を引き締めた(?)記憶が妙に残っている。ドイツ海軍のイメージの大半もこの本で刷り込まれていて、リュッチェンスも最近見た写真のどこか頼りなさそうな人ではなく、小林昭二似の苦み走った名優のような顔写真をまず思い出す。あとベルンハルト・ロッゲ(「アトランティス」艦長)のご機嫌おじさんの顔とか。小6の時に両親が離婚して以降、父の消息は一切わからないが、私にとっては事実上形見のようなもの。半世紀近くたってついに日の目を見る時が来た。実は内容的にとてもうまくまとめられていて、実松譲の訳も「エモノをもとめて」「ハッキリわかる」など効果的に片仮名を織り交ぜた読みやすい文体で、今となってはあっという間に読破できるし、入門書として今でもお勧めできる名著だと思った。作例としては倉庫からフジミの「ドイッチュラント」を引っ張り出していたのだけど、結局レストアせず「ピングイン」の新作を使った。「ヒッパー」は一度トラペのを作ってみたかったから。「グラフ・シュペー」は入手できなかった。改装後の「シェーア」も欲しいのだけどキットがない。そんなに人気が偏るもんかねえ。
もちろん管理人も一夜漬けというわけではなく、上の本も十代の頃に読んだもの。戦時中の「シェーア」の形が違うのは「壮烈!ドイツ艦隊」の掲載図面で知っていたが、駆逐艦は「オーウェル」で後ろの船も元写真があるとか小生意気なことを言い出すのはもっと先のこと。「シェーア」の作例がないので連載には入れられなかったが、ポケット戦艦の乗組員は戦果の船の良し悪しより卵を積んでいるかどうかのほうが興味があったとか、増田明美みたいな小ネタを挟むのも芸のうち。やっぱり公式文書ばかりで石頭になるよりはこういう本もそれなりに稼いでおかないといけないと思うが、時間は限りがあるので若い時分からの積み重ねは大事。 |
Model Magazine SCALE MODEL REVIEW vol.3 on sale
「スケールモデル・レビュー」vol.3発売。HJの案内ページに艦船連載開始とあったがアタシか。とりあえずルンガで2本分用意する話はしたけど、本人は本当に連載になるのやらと思っているぐらい。まあしかし、こちらの編集長とはもう四半世紀の付き合い、当方もいちいち気をもんだりはしない。内容的には御覧の通りで、以前MGで無理と書いた「インディアナポリス」から「ペンサコラ」への改造を思い直してやってみたのが最大の売り。いつものごとく気負いすぎずに気楽にやろうぜと言いながらキットのない重巡洋艦をさらりと作ってしまうのだけど、具体的にどこをどうしたというのはほとんど見せないのでそんなこと言われてもそう簡単には作れないよと思う方もおられるはず。しかし管理人の持論としては、模型作りはあくまで過程を自分で考えるのが最大の楽しみで、それを大人のたしなみ(子供がそう思ってあこがれるべき考え方としての)にするにはいちいち手取り足取りは野暮だと思っている。相撲が好きというのは取組時間が長すぎる(疲労がたまって本場所を乗り切るのに不利な取り口の)力士を揶揄する業界用語で、管理人自身はいちおう給金を直すべく電車道を目指すわけですが(連載ということは定期的に締切が回ってくるわけだから、おのずと手際が良くなければ務まらないわけだし)、趣味だから同じ意味で模型が好きというのは別に悪いことではなく、回り道もすべて技の肥やしになるのは充分承知しているところ。ただ、今回は始まって間もない雑誌ということで、ある程度艦船模型を始めようという方への配慮もしておくのがよかろうと思い、基本的な商品選びや工作のちょっとしたコツなどをいつもより多めに含んだ記事とした。とはいえ、誌面全体を概観していくと、やはりミリタリー系の雑誌ということでジャンルが違うと専門用語が難しすぎてさっぱりわからなくなってしまうところもどうしても出てくる。コストパフォーマンスの高低が読者側にゆだねられる面が大きい点で、なかなか一筋縄ではいかないところもある。見方を変えると、玄人好きのするレベルの高い記事があって最初からちゃんと花も実もあるということだと思うので、あとは根の張り方の問題で、こっちは足元を固める、いつもの馬車馬役ですかねえ。実質的にベースアイテムは決まっていて後は枝葉次第という他のほとんどのジャンルとは違い、基本単位としてのデザインが世界のメーカーを動員してもそろわないというのが艦船模型の特色なので、改造や自作で売ってない船を手に入れる楽しみはそうそうなくならないし、そこを強みとして打ち出せる状況は維持したい気もする。
ついに岩国のツタヤは店自体を閉めると発表。ここしばらく雑貨や本やトレカを始めてやる気を見せていただけに、なおさらがっかりな感じ。山口県は全国でも3本の指に入るほどの人口減少ペースなのだそうで、経営的には安定していると聞いていた錦川清流鉄道も廃止論がささやかれ始めたし、それどころか山陽本線もちょっと前までは岩国〜広島は10分ごとに便があったのが、今や昼間は30分、岩国以南は1時間1本。岩国、南岩国、大竹と近隣の駅は建て替えたり現在工事中だというのに張り合いがない。ともかく「ゴレンジャー」は全部観たが、岩国にはそのあと数年分がないので、その後の戦隊シリーズから適当に「超獣戦隊ダイナマン」と「忍者戦隊カクレンジャー」を借りてみたが、予想通り全く面白くなく、どちらも1話だけで観るのをやめてしまった。「デンジマン」あたりとの大きな違いは作劇が守りに入っているとでも表現するといいのか、どことなく「俺が笑わせたいと思うところ以外で笑うな」みたいな器の小ささが感じられた。前者は全く大真面目で敵もただ自己陶酔的に悪どいだけだし、後者は視聴者に「ここが面白いポイントだぞ」と押し着せているような印象がある。こういうやり方にすると狙ったところで笑いが取れなければ惨めなだけで、駆け引きが浅い。表現として適切かどうかわからないが、粋がってかっこつけているくせに「お前あの子好きなんだろう」と突っ込んだら「なわけねーよ」とふてくされるやつのような雰囲気だろうか。子供の頃特撮にどっぷりつかったマニアが作り手に回ったときの怖さの兆候かもしれない。熱意は悪いことではないが、条件反射的なやれ間違えたそれ落度だになってしまいやすい作劇の罠が見えてくる。おおらかさってお互いのために必要なのだと思う。そうこうするうちに「東映特撮ヒーローTHE
MOVIE BOX」という作品があるのを知った。要するに東映まんがまつりなどと同じようなテレビ番組の劇場版を集めてきたもので、単発のDVDがなかなかレンタルショップに並ばないような種々雑多なのが入っていて、浅く広く知るにはうってつけの企画。しめしめと飛びついて6巻全部視聴した。ただ、岩国のツタヤでは1巻ごとにジャケットに収まっておらず、簡易パッケージを3巻ごとにおさめているため、1・4巻以外は内容がわからない。どうせ新しいものほどつまらないだろうからと後ろから視聴したが果たしてその通りで、宇宙刑事シリーズとかはちっともだめだった。作劇が「やられてピンチ」→「なんだかよくわからんが持ち直す」の繰り返しで、単なるSMコスプレショーみたいな変な雰囲気。しかも子供を助けに行く筋立てで子供たちが寄ってたかってやたらとヒーローの名前を連呼するので、なんともあざとい商売臭さもあってしらけてしまった。逆に1巻は変身物がなく、1966年の「スパイキャッチャー」は完全なスパイもので高校生でも理解しきれないかもと思った。やはり面白いのは1970年代、粗製乱造・・・もとい百花繚乱時代かなあ。後から隅の浜に「スーパー戦隊THE
MOVIE」というのもあるのに気づいたが、後ろがつまんないのはもうわかったので最初の1巻だけにした。「ゴレンジャー」と「ジャッカー電撃隊」しかないがそれで充分。特に印象に残った作品を抜粋すると:
「キャプテンウルトラ」
1967年。「ウルトラマン」と「ウルトラセブン」の間のツナギで作られた作品。名前だけはよく知っていた。まあ前後と比べると古色蒼然とした宇宙ヒーローものというか、いでたちがほぼコントでダサいこと。メンバーのロボットもブリキのオモチャそのものだが設定上は出力500万馬力!乗機シュピーゲル号は瓦煎餅みたいな形で速力マッハ10万!もう1名のメンバーの宇宙人は小林稔侍!はいいとしても、そんな超絶マシンを投入しているくせに冥王星の表面と称するシーンは学校の体育館のステージより狭そうなセットで撮っていて、星の王子様が腐ったエリンギと戦っているような変な絵面。なんぼ口で言うのはタダといっても、いいかげん大人なんだから嘘のつき方もあるでしょうに。この後にセブンーセブンーのOPが流れてウルトラホークが飛んできたら口をあんぐりさせるしかない。いかに円谷特撮が先進的だったかがよくわかる。1970年代に再放送もしていなかったのでは。
「変身忍者嵐」
1972年。「ウルトラマンA」の裏番組。現在でも未来でも異世界でもない完全な時代劇で、変身ヒーローとしてはやや特異なぼっさぼさのうっとうしいスタイルで馬に乗って走ってくる。暴れん坊将軍リオのカーニバル版とでも表現すべきか。敵は若干はじけたオカルト系忍者組織。殺陣はほぼ普通のチャンバラに反則技少々といったところ。怪人がやられたときにしっかり爆発するところがオーラバトラーを想起させる。またロケ地が山中の廃寺というか楼閣というか、非常に珍しいシチュエーション。やっぱ時代遅れ感が。所詮昔話なので夢のようだが夢はなく、まじめにやっていたら暗くなるばかりなので、相当振り切ったコメディタッチにでもしないとだめかもねえ。
「超人バロム・1」
1972年。なかなかの異色作。子供2名が変身しておっさん1名になる。「CS」できずなとれいなが一緒に変身するときはリンクルンを持つ腕を組むシークエンスを想定していたが(公開作では未登場)、同じ動作で苦笑い。収録作は最初の数分で変身すると以後は子供の出番がなく、ずっとおっさんが一人で喋っているので完全に話が途切れてしまう。とにかく劇中に無暗やたらと擬音が飛び交い、水木一郎が歌うOPは歌詞の半分近くが「ブロロロロー」とか「ギュンギュギュン」とか「ズババババーン」とか擬音で占めるし、敵の首領は「ルロロロロー」でご登場、魔人アリゲルゲはのべつまくなしに「ガギーン」、バロム1は「スパー」という意味不明な掛け声でジャンプし、ちょくちょく武藤敬司のようなポーズをはさみ、突然「バローム」と雄たけびを上げる変な性癖を持つ。そもそも擬音は人間の声以外を発声で表現する手段、それもボイスパーカッションと異なり文字化が前提にあり、逆に漫画では無音の紙に効果音を入れるため、無理を承知でひねり出されているもので、音のつく映像作品では普通に音をつければいいだけのこと、あえてそれを使う意味はないし、むしろ根本的に当座しのぎ感が出てしまう。だから本作の表現は理論的には全くの見当違いということになるのだが、このアホを徹底してやりきる心意気がエンタメの極意を垣間見せていて素晴らしい。収録作は14話の再編集で、過去13回の魔人も全員登場するが、いつもの飯塚昭三など野太い声の声優がおらず(本作では飯塚が敵の首領役)中ボス格のアリゲルゲ以下みんな貫禄がない(今回視聴した6巻+1巻で唯一丁寧語の怪人が出る)。ゲストの少年は子役時代の塩屋翼で意外とうまいし、ちらりと戦闘中の画面を見たら敵に頭を殴られたバロム1が一瞬痛そうに頭を抱えてしゃがむシーンがあったりして、油断も隙もあったもんじゃない。裏番組の「ムーミン」に食われて打切になったらしいが、このぐらいやってくれると印象に残るという好例。
「がんばれ!!ロボコン」
1975年。この辺になるとリアルタイムで観た記憶が出てくる。自転車の車輪みたいなので走る絵は覚えていた。DVD3巻は5本中4本が本作。主役の声は最近引退で話題になった山本圭子だが、加藤みどりが俳優として出演していて、やってることもほぼサザエさんと同じ(?)だからまあ馴染んでること。先に「バッテンロボ丸」を観てしまったのもあって、内容的にはさほど奇異な感じもなく、至って正統派の印象。そもそもロボコンはロボット+根性とのことで、収録作も1本目は意地悪ロボットから女の子の飼い鳥を取り返すために股くぐりをさせられるというのが山場になっている。話の展開も遅い(「ロボ丸」が早すぎるのだが)。絵面としてもロボットたちが集団で無統制に右往左往している印象が強い。
「宇宙鉄人キョーダイン」
1976年。これも観た記憶あり。OPよりもEDの「一、十、百、千、万、億、兆、京」が印象深い。顔面がスライドドアでオープンするとテレビ画面にモチーフの人が映るという親切だかなんだかよくわからない機能(人間家具調テレビみたいなもんか)や、ロボットという設定をほぼ無視して漫画そのもののシャークマウスがモゾモゾ動く変身形態など、記憶に残る奇抜なアイデアがいくつか見られる。しかし、主役側の掛け声は「キョー」、敵のザコの掛け声は「ダイン」であわせてキョーダインという設定はやりすぎと見た。セットや演出は相変わらずチープだが、明確に小さい子をターゲットとして作っていたそうなので許す。堀江美都子が俳優としてレギュラー出演しているのが驚き。
「ザ・カゲスター」
1976年。こちらは初見。とにかく主役のデザインがキモい。赤白青のUSAカラーに野球選手張りのアンチグレアがついた巨大なジト目でこっちを見つめられても困る。これで敵の怪人を倒したところで、善良な子供たちはワーイと集まってくるどころか、怪訝な顔で「何この人」と遠巻きに警戒するのが関の山。ペアで戦うベルスターという女戦士がいて、普段は男の上司というのがなかなかその時代にしてはひねっている。普段ムスっとした顔の印象が強い小林昭二がコメディリリーフで登場するのも凄い。バトルではマントの使い方に特徴があり、例の赤青に白い星のどアメリカなマントをくるくる回して敵を倒す(そのあとジト目でこっちを見る)のが印象的。一度ますだおかだの岡田圭右と勝負してもらいたい。史上まれにみる凡戦になると見た。あるいは案外岡田をカゲスター役にあててリメイクしたら面白いんじゃないかと思うが。もはや「怪人対正義の味方」ではなく「奇人対変人」になるはず。ベルスターは岡田結実、屯田警部は増田英彦で。
「忍者キャプター」
これも1976年だが、全く知らなかった。忍者×戦隊の基本コンセプトはごくありふれているが、メンバーが7人ぐらいいて年齢構成がガキからオッサンまで幅広く、しかも収録話はおっさんを軸に回るという点で極めてユニーク。ふつうは協力者としてメンバー外で動くのが鉄則であるから、オッサン視聴者にとってはある意味天国みたいな作品かも。
「ジャッカー電撃隊」
1977年。この作品のみ「スーパー戦隊THE MOVIE」から。名前はちゃんと覚えていたが視聴した記憶はない。顔が卵にトランプのマークだけというわかりやすいデザイン。キリコの絵を連想させるところもあって、集団で走ってくると少し怖い。メンバーは全員サイボーグなんだから無理に器にしばらくこもらなくてもいいような変身方法がありそうなものだが、まあいい。7話再編集の劇場版では懐かしいスーパーカーが多数登場。さすがにカウンタックはないがポルシェだロータスだマセラッティだと名車が揃い、ランボルギーニ・ミウラがカーチェイスを演じる。OPにトランプを切るカットを何度か混ぜたり、ゴレンジャーと共演するクロスオーバー作品では後期メンバーのビッグワンというイカしたおじさんが登場したり(アオレンジャーと同じ宮内洋ということもあってゴレンジャーはモモ以外人間が出ない)、結構おしゃれなところもあるのだが、人気は振るわず短期打切になったという。前半の雰囲気が暗かったとの指摘もあるらしいが、私が見る限りOPでメインキャストが一括表示されて一人ずつ顔と名前が対比できないとか、劇中でコードネームが多用されているとかで視聴者にはメンバー構成がわかりづらい、あるいは必殺技ジャッカーコバックの名称自体の意味がわからないというような割と初歩的な部分のとっつきにくさも欠点になったのではと思った。
「宇宙からのメッセージ銀河大戦」
1978年。これでもかというほどあからさまな「スターウォーズ」のパクリ。主役は何と真田広之だが、所詮造りはダサい。日本より外国で売れたらしいが、主役の衣装がどことなく「NARUTO」に似ていて、東洋独特の雰囲気が目先を変えているせいだろう。
「バッテンロボ丸」
1983年。今回最高の収穫。全くの初見だったが、これぞ待ちに待った愛すべきアホのかたまり。いわゆる不条理ギャグコメディの典型で、やってることはごくチープなのだが、これをアニメでやっても大したことはなく、実写特撮でやるからくだらなさが強調される。なかなかよくわかっている感じ。主役の声がヘドリアン女王の曽我町子というのがまた笑える。最後にかなり時間をかけてハートウォーミングな締めにしようとしているところは、ちょっとうまくいっておらず、単なる年度末の公共工事みたいになってしまっている印象も。
2024年4月28日
菊池こころは管理人もプリキュアなどで知っている声優だったので、まる子交代後のここ2回をちょっとだけ視聴した。もともと菊池の声には昭和らしさの演出に必要なバイタリティのニュアンスが乏しく、特に初回は不慣れなところにパワハラじみた内容で巡りあわせが悪かったし、2回目は少し落ち着いたら落ち着いたで優しい子が無理にひねくれ者を演じているような痛々しさがあり、ちょっと心もとない印象。どのみち当方も今までほとんど視聴したことがない番組だし、この後も観る気はないのだけど。そんなことより個人的に大いに困っているのは、室の木のフタバ、宮内のツタヤ、波出石のフタバに続いて南岩国のツタヤもDVDレンタルの廃止を発表したこと。7月以降は最寄りが大竹のフタバ、次が隅の浜のツタヤということになり、ますます環境が悪化してしまう。大竹はまだやめるとは言ってないが、安泰の保証はないので、とにかく慌ててめぼしい作品を借りるようにしているところ。当面のターゲットは「ゴレンジャー」。最初あまり面白いと思わなかったが、順番無視で借りてみると案外はまってしまう(1巻6話でお得なのもいい)。緊張と弛緩のバランスが独特で、まだシリーズとしての法則性が固まっていない面がいい方向に出ている印象。まずリーダーが任侠物さながらのイカツいアニキなのがかえって新鮮でいい。たぶん作劇の回しやすさから、あるいは作品に親近感を持たせようとする意図か、チームリーダーは無鉄砲で結果オーライの軽いキャラになりやすいが、これだけ大黒柱がしっかりしていると見る側も腰が据わって楽でいい。変にストーリーをこね回して興味を引こうとしていないので、過剰なストレスがかからず安心して聞き流せる傾向がある(キレンジャーの交代などの例外はあるが)。むしろ話が進むほど敵が強く怖くおどろおどろしくなっていきがちな通則と逆にアホみたいな怪人が増えてくるのも特有の傾向。二枚目の青がおちゃらけ担当の黄と組むことが多く、赤もごくたまにギャグにのっかる感じがおしゃれ。桃も出番が多く、毎回断りを入れて爆発物をまき散らす傍若無人ぶりを見せる。ミドレンジャーは個人的に「戦隊物で緑は人気が出ない」という俗説的ジンクスのルーツとして注目していたが、ミドメランは印象的ではあるものの、他ほどキャラに特徴がなく、年齢が一番低いという設定で立場も弱いし、バトルではロケ現場の背景の森に溶け込んでいまいち目立たないのもマイナス要素(本来はそのほうが任務に適しているのは内緒)だった。プリキュアでも緑はミントとマーチだけでやめてしまったため、アンチテーゼとしてきずなスターを設定した経緯もある。もともと管理人はエルチやシーラといった緑系キャラを贔屓にしており、エルチはボージンの好みに合うかどうかは別としてヒロインはやりきったし、シーラはサブキャラなのにしっかり人気が出たわけで、要するに明日香もこまちもなおも取り合わせの問題で、緑をだめと決めつける考え方にはとらわれたくない。それ以外では「ウルトラマンA」と「ウルトラマンレオ」。どちらもストーリー展開の印象がご都合主義的であまりよくないので避けていたが、単発ではまだましな回もあり、たとえば「A」36話は変にひねくれて暴走族の組織的背景などに踏み込まずシンプルに子供を絡めて若者の更生を描いた内容が、こういうのを作れたいい時代だったという感慨を持たせてくれて好印象だった。「レオ」も12話、23話など意外とアホな内容の回もあって捨てたもんじゃないと思ったが、やはりスポ根ドラマに入れ込みすぎていて怪獣が話の都合に合わせて出ているだけのような不自然さが強い。その一方、この3作品は同時代なのでちょくちょく同じ俳優が相互に出ているし、巌金四郎から関根勤まで意外なキャストも楽しめる。MG連載は1/2000前後のキットについて。輸送中に脱落した部品が二次破損を併発したらしく、現場にいたモデラーの方に直してもらったとのことでご迷惑をおかけした。結局フライホークの「シャルンホルスト」の後部マストは欠けたままになっている。エフトイズの「艦これ」シリーズは5月に新シリーズが出るらしい。
3月末からあれこれ花が咲き始めたが、摘んでくる暇もなくばたばたしているうちにどんどんいれかわっていく。ノゲシは図鑑などでは暖地では年中咲いていると書いてあるが、見慣れているせいか他の花が咲き始めるとほとんど見かけない印象。外で見るぶんには普通に咲いている印象しかないが、生けておくと律儀に朝咲いて午後に閉じ、咲かなくなったと思っていたら急に綿毛が出る。つまりそこまではちゃんと手順を踏んでくれる。クサイチゴは今まで気づかなかったのが不思議なほど大きくて目立つ花を咲かせる。うまく実が熟したら案外甘くて食べられるのだが、食べ頃の判断が難しく、どのみち生け花からそこまでもっていくのは難しそう。現在はすでに咲き始めたノイバラと差し替えている。実は最近少し体重が増えて困っていた。母の生前、抗癌剤で味覚が変わって今まで食べていたものが食べられなくなることがあり、いらなくなったのを当方が消費することが多くなったし、自転車で遠出が出来なくなってスーパーで食材を探すのが日課になり、そうすると生来の貧乏性で見切品を漁る癖が激しくなり、といった悪循環が続いていた。最近ようやく運動効率のいい山越えルートを意識的に増やし、ベルトの穴が変わりだした。レンタルボックスの品物も、もちろん電車でもいいがあえて自転車でもっていく。まだママチャリで片道40kmは余力がある。GW前にいちおうのぞきに行ったら、1週間で早くも半分近く減っていたので追加。最初は作例で絶対使わないキャラものの見本誌付録をメインにしていたが、もうほとんど出してしまい今後ペースは落ち着くはず。艦船キットは作例に使う可能性があるからうっかり処分できないのだけど、書籍はだいぶあるのでその気になれば当分持つ。しかし最短契約期間の1か月でやめるか続けるかはまだ決めていない。
2024年3月26日
相変わらず有名人の訃報が多い。寺田農は個人的には「野生の王国」のナレーションで覚えた。鳥山明はアラレちゃん以来ごぶさただったが、マニア気質が市民権を得る過程で重要な位置にあった人だと思う。TARAKOは個性が強すぎてまる子もチルもメソメソもあまり印象が変わらないので、当たり役ありきの人という感覚。まる子にはアメリカのドラマにありがちな毒舌偏重のイメージがあったのでずっと観ておらず、1時間特番を観た感想も少し美化しすぎの気がしたが、知らないうちに作風もいくらかかわっていたのだろうし、当人の声は最後まで全く変わっておらず、自分自身の経験でそういうこともあるとわかっていても、事故でもないのに急にいなくなったという現実に恐怖すら覚えた。本当はチルのことから「エルガイム」あたりのアニメーターの自己主張を経由してプリキュアのAIイラスト疑惑にもっていく記事を用意していたのだけど、どうでもよくなってしまったので省略。
MG連載は2E型。当初は2TMと2ETのセットにするつもりだったが、調査するうちにボリュームが増して結局2Eだけでも結構詰め込んだ内容になった。船は単純でも記事と図版にするのは相当大変。船体の展開図などさっぱり見当がつかないので、あてずっぽうから始めて何度も作図して組んではばらしを繰り返した。造船関係でもそれほどきちんと調べた文献がないようで、戦後の改造という説もあったデリックポスト中央1本タイプはやはり3Eレシプロの初期からあったようだし、戦後の写真しかない船橋前のポストを中央に移したタイプがどうして存在するかも作図してみてようやくわかり、戦時中からあった可能性も指摘しておいた。単純にバリエーションをさらえるだけでも10隻ぐらいはすぐ作れるはずなので、興味のある方は試されたし。フルハルで作れるなら大量生産シーンはもちろん、一本足進水や米潜でもおなじみの横すべり進水など造形の幅もどんどん広がる。2Eに元手をかけるのは馬鹿らしい。
「第5蓬莱丸」。横に駆逐艦がひっくり返っているので見たことのある方も多いはず。焼玉式ウインチ・ウインドラスはスウェーデンのボリンダーというメーカーのモデルをもとにしており、画像検索すると色々出るのでそれも参考にしながら適当に造形する。 |
「Mr.ビーン」
レンタルショップでは専らアニメと特撮ばかり借りていたが、これは例外。台詞はほとんどないので模型作りのお供にもできないが、その点でも別格で純粋に息抜きとして借りてきた。例の戦車でミニを踏みつぶすシーンをはじめ、車の屋根から掃除道具で運転するシーンや他の車も走っている中で運転しながら着替えをするシーンなど、いろんな意味でよくやったなあと感心する。以前「Mr.ビーンの芸風は志村けんに似ている」という評を聞いた記憶がある。強いて言えば、よく計算されたコントや傍迷惑な奇行などの共通項はあるものの、それは特別なことではないだろうし、あくまでビーンはジャケットを着たピエロであって志村のような決まり文句がなく、そのぶん動きを練りこんでいる印象。下ネタも多用するが、志村のキャラは概して好色なのに対しビーンは異性に対して変にうぶで潔癖症なところがある。それなりに世界で通用した理由ってあるもんだ。
2024年3月6日
NY55発売。今回も特集記事の一部を承ったのですが、外国の対空火器を紹介せよというなかなかの難題。使う作例もほぼこっち任せ。フランスとイタリアは作例発送後に追加されたので「リシュリュー」のみ他ライターの作品になっている(「リットリオ」は写真自体使い回し)。まあ阿吽の呼吸とまではいわないにせよ、事細かに打ち合わせをしなくても記事と作例がそろってページになるのであれば編集長もいくらか楽だったのでは。各兵器の紹介には実物写真を使う話もあったので油断していたのだけど、結局作例の画像そのままで少々物足りなくなってしまったような気も。個人的には海軍の話でゾロターンがどういうメーカーだったか知るとは思わなかったが、シカゴピアノ(シカゴオルガン)という俗称は楽器メーカーが由来だろうと目星をつけたのは正解だった。もちろんシカゴもジャズが盛んで、戦前はベニー・グッドマン、戦後はハービー・ハンコックといった大物を輩出しているし、うちにはシカゴ由来のジャズを集めたアルバムもあるのだけど、アーティストのイメージで殊更シカゴを代名詞にするとは思えない。それで調べたらイリノイ州がピアノの一大産地だったことを突き止めた次第。しかし最大だったケーブルカンパニーは業績不振で1936年に合併し旧自社工場を売却しており、、ひょっとするとその辺のマイナスイメージも28mm機銃の評価と重ね合わせていたのかもしれない。担当以外のページには関与しておらず、誰が書いたか知らないのだけど、MGの連載で書いた通りドイツ空軍は艦首側からの急降下爆撃を採用していたので、P4・5の内容は必ずしも正しくないと思う。理由はよく知らないのだけど、戦闘機の対重爆戦術みたいに対空火器の密度が小さいためではなかろうか。たとえば重巡が32ノットで走っても1分で5馬身ぐらいしか動かない。飛行機から見れば船など止まっているも同然だから、攻撃方向を決めるのは自由で、弾着誤差を考えれば前からでも後ろからでも大差ないように思う。まあそのへんはゲームでもやって確かめる手もあるでしょう。あと、管理人は特集の中では余興に近いパートと見て極力あっさり仕上げたのだけど、本来なら主要対空火器の要目一覧表をのせて対比しやすくするべきだったと思う。連載は「足摺」「洲埼」型。ところが「洲埼」の後部マストが曲がっている!校正でページを見ていたのに、こんなのに気付かないとはがっくり。やっぱり最近どうもおかしい。済んだものは仕方ない。前者のキットを一見してわかるのは実物離れした下部船体だけれども、上のほうも調べれば調べるほどおかしくなってきて、いちいちとりあっていたら目玉企画である「洲埼」への改造の値打ちがどんどん下がってしまうので、全体のつり合いを取るのが難しかった。この4隻は43年末以降相次いで入渠整備したらしく、竣工時期に対し少し早すぎる感じがするので、ひょっとすると不燃対策の訓令が出たのではないか(竣工時は露天甲板にリノリウムがあったがはがしたとか)とも思うのだが、全くの憶測なので記事には入れなかった。図面があるにもかかわらず、むしろ資料の面で限界を感じるような題目という印象。リノリウムの件は「洲埼」の写真がもっとあるはずだからいずれわかるかもしれない。しかし「足摺」が最終時に何色塗ってたかなんてわかるだろうか。灰色か緑かはどんなディテールアップよりも模型の印象を大きく左右するポイントだから、できれば白黒つけておきたいが、指示が出た瞬間にみんな色が変わるわけじゃなし、たとえ写真があっても白黒ではわからないから困る。ああでもないこうでもないばっかり原稿に書いても言い訳がましくて見苦しいから、書くことにこだわってはいけない。前にも書いたことがあると思うが、管理人は記事の価値はどれだけ書いたかではなくどれだけ省いたかで決まると考えている。大学の恩師である小山仁示・関大名誉教授は大阪出身でテレビ番組のコメンテイターもやっていたが、一般的な関西人のイメージとは逆に最低限の口数とゆっくりした口調で確実に急所をしとめるタイプの話術の使い手だった。これは管理人の志向ともマッチするものだった。いわゆるステレオタイプの関西人というか、口八丁のしゃべくり型の人ではろくな経験がない。大学に行って間もなく、うちにも押し売りが来た。おそらく下宿屋の入居情報を抑えているのだろう。たまたま入り口を開けて掃除をしているところにベタな黒いアタッシュケースを持ったおっさんが現れ、玄関口に座り込んでああ言えばこう言うみたいな感じでしつこく絡んでくる。ワンルームの安下宿に百科事典という無茶苦茶な商売で、万に一つも乗せられる理由はないし(しかし他の部屋で買わされたやつがいた)、むしろこれが噂に聞いた大阪の商売人かと思うとかえって肝が据わってしまい、のらりくらりとかわしていたらしまいに勝手に腹を立てて帰ってしまった。また、口数でまくしたてるというのは露天商や通販番組の常套手段の一つという認識、あるいは民放の討論番組にありがちな自己主張ありきの姿勢を端的に示す証拠というイメージがあり、つとに戒めたいと思っている。散々時間を占有して人を押しのけて言いたい放題喋った後に一言でボソッと揚げ足をとられるって格好悪い。我々が子供の頃はもちろんネット配信どころかビデオもなかったから、テレビ番組はアニメやドラマの再放送でもない限り一期一会の存在だった。それで私の場合はいつの間にか、何となく教養になりそうな番組を観るときは内容をその場でメモする慣習が身についていた。小学校を出る直前、担任がどういう風の吹き回しか、クラスにNHK特集でこんどやるアルビン・トフラーの「第三の波」のレポートを出すべしという指令を出した。お題だけははっきり覚えているが内容は完全に忘れているし、そうでなくとも多分小学生にはちんぷんかんぷんな話のはずなのだが、普段やっている速記術を駆使して提出した私のレポートに担任はいたく驚いたらしく、わざわざ自宅に呼んで英語の辞書をプレゼントしてくれた。根は勉強嫌いの管理人、高校時代には英語は数学の次に苦手な教科になっていたが、今思えばまるで担任は私が後に訳書を出すような人間になると予期していたかのような出来事だった。少し脱線したが、テレビの映像やナレーションのすべてをリアルタイムで書き取るのは不可能だから、書き写すときは自然にいらないところを省いたり最低限の単語だけ選んでその中に本来の内容を包含させる作業が伴う。要するに私はテレビの内容筆記によって要約のセンスを磨いたわけで、その技術はそのまま中学・高校のノート書き取りを経て現在の執筆に生かされている。ただ、文章や会話の内容が薄っぺらいとかえってイライラするような変な癖も備わってしまった。文章に人柄が出ることは自分自身よくわかっているから、そういう一見ページの無駄遣いのような文章の人を見るにつけ、自分にはそんな度量も甲斐性もないのだから仕方ないと勝手に自己嫌悪に陥ったりもする。物書きって本当に難しい。
「足摺」「高崎」のイラスト。2隻まとめて食われたぐらいなのでてっきり夜中だろうと思っていたが、米潜の報告書を読んだらとっくに夜が明けていた。題目を決めたら最初に仮原稿を起こし、手間のかかる作例や図版を先にやっておいてから詰めるのは昔から変わっていない。作ったり描いたりするときに気づくこともあるので手順としてはおかしくないはずなのに、最近つとに見切り発車が間違っていることが多くなった気がする。最初の調査が足りていないということだから辛い。ともかく、揚荷後のはずなのに大爆発で轟沈とか大火災とか、やられ方が激しすぎる。あるいは爆弾などは空母への補給に備えて持ち歩いていたのかもしれない。船に乗ると大型フェリーでも必ず油のにおいがする。いくら水密工事をしっかりしても、年を経ると必ず底にビルジがたまる。船の設計は水に浮かべた豆腐に例えられることもあるぐらいで、鋼鉄製でも一定のゆがみが前提にあるもの。ガソリンと火薬の上で起居させられる乗組員はたまったもんじゃなかったろう。
2024年2月27日
作例をやっている途中にうっかり足元にあったピンバイスを裸足で蹴飛ばしてしまい、以来3週間、どうも痛みが微妙に残ったまま。ひょっとすると先が足の中に入ってるのではなかろうか。
今月の連載は2TM。実は2か月前に送っていて、編集部に時間があったのか、元のデータでは図形扱いにしている部品番号なども文字に置き換えてあるのですが、左下のほうを中心に6箇所も誤植があって非常にわかりにくくなっております。管理人が使っている製図ソフトのファイルはそのままでは編集部で開けず、使える拡張子のファイルに変換すると文字データが化けてしまうので、編集の手間を軽減するため部品番号用の文字を作図してあるわけですが、できれば間違わない前提で直していただきたいところ。全部のせると画像で船が作れてしまうので、組立説明図のみこちらにあげておきます。あしからずご了承くださいませ。
管理人が所蔵する2TM型公式図のタイトル部分。日付は43年2月5日。船首形状が異なるほか、なんと航海船橋がオープンでキャンバスオーニングすら描かれていない。大きすぎてスキャンできないので中身は省略。
文中で触れた「日本郵船戦時戦史」下巻口絵写真と同じもの。中央に「せらむ丸」がある。直す見込みがないので外に放り出しておけという、随分ぞんざいな扱いで沈んだ船。三菱汽船の2TM型4隻中3隻が同様に修理にもたついて無駄に失われている。
上が「隆昭丸」ではないかと思われる写真。たしかだいぶ昔に掲示板のお題で上がったもので、当時はキャプション不明だったと記憶する。別の写真にB25が写っており、場所は背景から判断してキノン湾らしく、源五郎さんとこの記録で映像と合致するのはこの船だけだった。ただし「戦時造船史」の本船の図面とややディテールが異なり、竣工時にはなかった緑系迷彩(しかもあまり汚れていない)も問題。竣工後に一度何らかの理由で入渠整備していればクリアできるが、当然別船の可能性も充分ある。いずれにせよ、写真のような形状の2TMがあったことだけは事実。船橋の前に大きな清水タンクが無造作に乗ってるのは、もともと船尾楼内部に収まっていたのが兵員室(警戒隊居住区)設置のため押し出されたもので、この写真では図面より余分に増設されているのがわかる。下はサイゴンというキャプションが正しければ「あやなみ丸」で、被弾箇所から折れたと判断できる状態にはなっている。とりあえずマストのヤードがわかる2TMの写真が少ないので助かる。次回は2E型。
「とっとこハム太郎」
小学館の学習雑誌からスタートし、一時期大ブレイクしてアニメは都合10年以上やっていたという。30分ものは約300話に達するが、近隣で置いているのは隅の浜の20巻80話(商品上の第1シリーズ)だけ。ハム太郎の語尾が「なのだ」という生意気そうな特徴づけがされているのをおぼろげながらどこかで聴いた記憶があり、視聴前は最大の懸念事項だったが、実際は至って普通の主役像で表現されている。言い回しが無駄にきつくなって邪魔になりそうなところを声優(間宮くるみ)のベビーボイスで打ち消している感じ。ハムスターは飼い主の知らない間に籠を出て好きなようにやっているが、バレたらヤバいというようなところはほとんどはぐらかされていて全体に緊張感を与える意味合いはなく、その点で「ここたま」よりはいい。作劇をハムスターと飼い主の並立にして、ハムスター側のみ人語を解する一方通行のコミュニケーションにした点は後の「まめゴマ」と同じ。ただ30分ものでは少し長すぎて筋立てに相当苦慮しており、人間側に勘違いや大きなお世話で介入し予定調和がなければ成立しない話も多い。いい話を作ろうにもハムスターと飼い主の絆を深める決め手が封じられてしまい、欲求不満がたまる。しかし最大の問題はエピソードが恋愛に偏りすぎていること。ハム太郎の飼い主ヒロ子は小5で、幼稚園児がよく描くような目が異常に大きい横長の顔なのでそのあたりをターゲットにしていると思いきや、随分なマセガキ。ハムスターはたくさんいるので飼い主の話もいくらでも作れそうなのに、ヒロ子と隣人のカナ以外は同級生でさえめったに出ず、地域社会や学校から個人レベルまで人間の描写は至って貧弱。その一方でヒロ子は目当ての男へのプレゼントの話が何度も出るは同級生に告れとけしかけるは大人の恋愛に首を突っ込むは、おまけにハムスターには後で本当に結婚するやつまでいるは、感覚的には色絡みの一切ない話を探すのが大変なほど。正直幼児向けとしてはバランスを崩していて器の小ささを感じる。それでも結局20巻全部視聴したのは菅良幸の脚本が一味違っていたから。最良の内容だった65・66話は本来相手にすべき年齢層の子供の立場を尊重した内容が際立っていて、ちゃんと飼い主を軸にした話を作るとこういうのができるというのを明確に見せているだけに、次の回でまた薄っぺらい色物を見せられて余計がっかり。結局、恋愛は子供がわからないことを大人が上から目線で見せているだけで、それゆえ見せ方に節度が必要だし、子供にとってより身近で切実に求めているのはもっと根本的な自我の認識の手段や周囲の愛情なのだから、そこに軸足が置けないのであれば、とりたてて続きを観たいとも思えない。といっても、そもそも81話から12巻分はレンタル版がないそうで、商売的にも不可解ではある。劇場版では絶頂期のモーニング娘。とコラボするぐらい熱心に売り込んでいたのに、急激に人気が落ちたようで、最後は旧作をデジタルリマスター化して再放送をしていた途中で打ち切られたらしい。その前にやっていたという5分ものはハムスターだけでよっぽど気楽に流せそうだが、全く商品化されていない。現在ハム太郎の公式サイトでは1・2話が無料視聴できるが、アニメ版の飼い主など独自キャラのプロフィール紹介は全て削除された由。当時の状況を推察するに、ブームになってハムスターを飼う子供が増えたとしても、次第にすぐ死ぬという現実を見せつけられて引いていったはずで、たとえヒロ子がもっと社交的で行儀のいいキャラであったとしても結局そこにビッグになりきれないジレンマがあるように思う。調べると「ハムスター倶楽部」という類似作品もほぼ同時にアニメ化されていて、「ハム太郎」が有名すぎてバッタもんかと思ったら原作はこちらのほうがずっと先。監督はあの斎藤博だというので観てみたい。
2024年1月26日
今年最初の花はアブラナ。早いところはもうびっしり咲いていて、水さえ切らさなければ意外としばらくしゃきっとしてくれる。母の一周忌が済んだ。といっても法要はやっていない。葬儀を頼んだ寺は先祖の縁があったのだが、母の時にそれがいったん途切れていた。一周忌を頼みに行ったら突然高圧的な態度でぐちぐち文句を言われ、親族と協議のうえ今後その寺には一切関わらないことにした。どうも「うちは檀家以外相手にしたくない」ということらしいのだが、そういう説明も一切なく、場当たり的で不当な対応しかできない杜撰さに呆れるしかない。浄土真宗ってわりと寛容なところがあるはずだが、話にならん。今は葬儀屋が僧侶を手配する時代、宗派としてそのような場合のマニュアルを用意してしかるべきとも思うが、脱却できない田舎の惨めさといったところかねえ。先日どこぞの市で「救急車を呼んで入院しなかったら7700円とることにする」という話題が出ていた。もちろん例外規定はあるそうだが、距離不問の一律でその値段とはまた。うちの近所にやたらと救急車を呼ぶ変な家がある。そこも以前のうちのようにおっさんと老婆の二人暮らしで、老婆が勝手に呼ぶらしいと聞いたが、そのペースが尋常ではなく、ひどい時には3日に2回ぐらい来ていた。おかげで最近の救急車は止まるときにピーポーがフェードアウトするようになっていて遠くへ走り去ったふりをすることも知った。時間もばらばらで夜中模型をやってると外が華やかになることもしばしば。毎回病院に運ぶわけではなく、むしろほとぼりが冷めたら帰っていくことが多い様子。一度救急隊にかなり小言を言われたとかで回数は減ったが、訪問看護などを呼んでいるのかどうか知らないし完全にやめる気配もない。容態が悪くなって呼ぶのが救急車だから実情を知らない第三者がどうこう言う立場にはないが、そんだけ呼べば本当に必要かどうかわかりそうなもの、もはや救急車呼びたい病みたいなことではなかろうか。こういう風に状態的な疑問のある人が勝手に呼びまくったときに家族が毎回7700円払う羽目になったら大変だ。いやはや、世の中なかなか正論や常識や良識ではきれいに片付かない。こういう事例に出くわす確率は都会と田舎とどっちが多いのかねえ。MGの特集はまあ艦船とは相性が悪い話。もちろん戦時の船では夜中の煙草すら厳禁だから照明はもってのほか。たとえ平時でも航行中船橋には電気をつけないが、空飛ぶ大和とか白い基地とか見慣れている一般人から見て船橋だけ暗いのは物足りないはず。真夜中に部屋の電気をつけたら窓ガラスに部屋の中が映って外は全然見えない。仕事柄、瀬戸内の長距離フェリーのブリッジに立ったことが何度かあって、遊漁船など夜中でも小さい船がたくさん浮いている中を20ノットで走る大変さは実体験で痛感している。以前にも雑誌で船の電飾の記事をやっていても実際に作っているのは普段船をやらない雑食モデラーだと書いたことがあるが、実は艦船でも有名な方の作例で過去にそういうのがあったのは内緒。こうなるともはや正論で嫌な顔をされる典型例の一つだろうから、かかわらないのがいい。連載は「新玉丸」。ひさびさに大型貨物船を作ったのでちょっと懐かしさがある一方、ディテールが少なくてちょっと不安になるところも。「日朗丸」は推測作図。Bob Pienkosさんのアカウントの写真は前期型の「朝風丸」で、船橋正面の回廊の位置が上下入れ替わっている。特設給兵船では「日立丸」が前期型だが、やはり作る順番としては「日朗丸」「日威丸」が先になるのはやむを得ないところでは。次回は予告通り2TM型のペーパークラフト。
「電子戦隊デンジマン」「バトルフィーバーJ」「大戦隊ゴーグルファイブ」
「デンジマン」は小4のときで、OP・EDはよく覚えていたので借りてみた。内容のほうは全く忘却の彼方だが、まあそれも当然というか、特に最初のほうは尺的に戦闘シーンが多くてドラマはあまり入ってこない。メンバーを選んだ重要なキャラであるべき犬も以後ろくに出番がない。カット割が非常に細かく、特撮にフレームレートの少ないコマ撮りアニメみたいな絵面の使い方が多い。もちろんバトルはワンパターンで、立ち回りを毎回いろいろ変えているが肝心なところは概ね「いつもの決め技」→「怪人が大型化」→「びっくりして逃げる」→「巨大ロボ登場」→「コクピットでみんなでいちいちポーズをとる」→「ボタンを押す」→「ぶった切る」→「敵のおばさん達が悔しがる」を延々繰り返す。いつものことなんだからせめて怪人が大きくなるのを見越してダイデンジンを用意しとけやと思うのだか、それも段取りの一部だから学習しないで、毎回慌てて基地から母艦を飛ばす。いくら関東の近場のロケ地までといっても、それほど速そうにない母艦がやって来るまでいくら早くても10分や20分はかかるはず。調べたら実はマッハ8も出るらしいが、この距離だと加速・減速の時間が足りなくて宝の持ち腐れだろうし、基地から出る手順の方が時間かかりそう。そんな計算をしているうちにも連中は当分無為に逃げまどっているであろうところへきて、肝心のロボットは結構遠い場所に降りてきて、号令一下一目散にロボットの方へ走っていくのだから、なんとも無様で頼りない気もしないではないが、そのへんの途中経過が省略されていて実情はわからない。「搭乗せよ」はアフレコだから本当は「早く逃げ込め」かもしれない。怪人が戦闘開始後すぐに巨大化して戦隊を踏みつぶしに行かないのは、ザコ兵でもしばらく戦わしとけばちょっとは戦隊も疲れるだろうし(街中で騒ぎが起こったはずなのにいつの間にか現場がいつものロケ地に変わっていたりするので、実はけっこう時間がたっているのでは)、さすがに戦隊も気が付いて最初から母艦を繰り出してくる可能性もあるだろうから、まあおかしな話ではない(どこかおかしいと思いはじめたら全部おかしいのではあるが)が、多分この調子だと取り越し苦労のような気がする。お金がかかるはずなのにロボットの戦闘シーンもごく短く、怪人がやられるシーンは使い回しを一瞬見せてごまかす。次の「サンバルカン」は男3人チームで人気がないのか隅の浜のツタヤにはなく、前の「バトルフィーバーJ」と2つ後の「ゴーグルファイブ」をついでに拝借。「バトルフィーバー」は当時観ていたらしいのだが非常に記憶が曖昧で、OPは部分的にしか思い出せず、「弟よー」もデンジマンだと思っていた。作風はやや陰険であまり面白くなく、借りたディスクも2話の最後で止まってしまい(子供向けコンテンツのレンタルではよくあること。うちのデッキが古いのもありそう)、以後は観ていない。「ゴーグル」はリアルタイムでは観ていないはずで、ドン・チャックが出てくるのを含め全く馴染みがない。ナレーションがやたらと大義名分を振りかざして選挙演説みたいな感じもするが、アクションのベースに全員が新体操を使っていて、リボンやボールを投げつけたりしてあんまり強そうではないのがご愛敬。怪人の巨大化が別の大型ロボットに変更され、敵の開発科学者が男女の2人いて、しまいにはゴーグルロボが出てきてから両者の試作機を戦わせて強いほうを出すとか、それでは金がかかるから共同開発しろとか、敵の幹部が大真面目な顔で指示しているのもトホホ。結局この2人は途中で始末されてしまうが、男の側はきくち英一(新マンの中の人)というから驚いた。怪人がロボットに吸い込まれる描写がついたため、戦隊側も同じように吸い込まれるようになって走らなくてもよくなったのが「デンジマン」からの労働条件の改善。これも最初のほうは内容のセカセカ感が激しく、もはや話の筋は戦闘の理由付けでそそくさと段取りを踏んでいるだけに近い。同じライター(上原正三)が大きく関与しているウルトラシリーズより粗野な印象だが、「仮面ライダー」ほど怪奇色はなく、むしろあっけらかんとして思ったより流しやすい作風だったので、この2作は何本か続けて借りている。「デンジマン」では敵の親玉より歯のきれいな子供1名を退治しろみたいな一切地球征服の役に立ちそうにない話もあるし(まあそういうのばっかりな気もしないでもないが)、「ゴーグル」で山奥に江戸時代そのままの民俗を維持している村というのがあって、今の常識ではちょっと考えられない夢のある話だと思ったが、結局時代劇扱いで無茶苦茶なバトルになる。幹部の悪そうなオネーチャンがなぜか田舎の農業娘みたいな格好して怪人と東京の冬の河原で大真面目に悪事を画策しているところとか、どう見てもスットコドッコイでシュールなボケでしかないけども、それが介在できるところが、ある意味このあたりの戦隊シリーズの世界観を象徴している気がする。怪人(たいてい飯塚昭三)やナレーション(大川透)があえてコミカルな喋り方をしているのも非常に効果的だと思った。子供の頃は敵の人なんて怖い人としか認識できなかったが、さすがに今となってはこの人たちもカメラが回っていないところでは「何やらせてんのよ」とゲタゲタ笑ってるんだろうなあと。ただアクションの人はそれこそヘタしたら本当に命がない仕事をやってるわけで、俳優もアホなことでも大真面目にやっているからこそ子供ががっつりのめりこむことができる点は絶対的に敬服できるところ。「バトルフィーバー」はミス・アメリカのアクション俳優も女性で、腰巻がなく子供心にも目のやり場に困るところがあったが、他の戦隊のピンクと比べて明らかに腰が大きく重そうな印象があり、ドラマ俳優とは別にこちらもけがで途中交代したとかで、以後男の人が要所でオネエの身振りをしながら演じるようになったのも仕方ないと思う。「ゴーグル」のピンクの人は桃園ミキという名前で、「フレッシュ」の桃園ラブと蒼乃美希はこの人が由来なのではないかと初めて気づいた。個人的には「デンジマン」と「ゴーグルファイブ」は戦隊メンバーの途中入れ替えがない点を評価している。戦隊シリーズもこのあと話がどんどん込み入る傾向が出て、あらすじを読むだけで胸やけがしてくるのでさほど手を広げようとは思わない。作劇としてもそれでは中途半端になるばかりで、シリーズとしての決まり事を含めボケがボケとして受け取ってもらえなくなってしまう可能性があるがどうなのだろう。さっきもちょっと書いたが、当時の自分を振り返って、やっぱりガキって単純な生物で、変にマニア受けを意識してこねくり回さなくても、今回の作品あたりのようにユルい内容を軽快痛快に流しておけばたぶん満足するのだろうなあと改めて思った。たぶんタイムボカンシリーズが面白く感じなくなったのもそういうことだろう。同じ作り手が長年関わることで、進歩がえてして自己満足にすり替わってしまう危うさ、模型誌ライターとしても身につまされる話だ。
2023年12月28日
今年も押し迫ってきましたが、映画のこともあるしMAの12月発売号の特集があれだったので、多くの艦船ファンはなかなかいい気分で新年を迎えられるのではないかと。今回はMAも商船系に結構なページを割いていて、まあ「龍驤」や「比叡」は見慣れてるから目先が変わって記憶には残りやすい回だと思う。たまたま管理人のMG連載で「資料不足で考証面にウイークポイントがある商品に注意すべき」と言及したのと、日本の陸軍輸送船にハロゲン丸さんのフルスクラッチを起用した点に連動性があったのが奥が深く印象的だった。うちの記事はなかなかありそうでなかった「鞍埼」。NYでやってもよかったのだがこちらに回した。いろいろ複雑な裏事情があって一筋縄ではいかないことがわかる。「豊光丸」はほとんどの人は編成表の文字だけしか知らないだろうし、ラバウル大空襲で沈んだ下写真の「満光丸」と姉妹船と言われてあああれかと線がつながればいいほうでは。冷蔵船の発達史も当初予定していなかったが案外調べてみると面白かった。たぶん誌面を稼ぐのが大変だろうと「第3播州丸」の図面も仕入れていたが、おかげで作例は作らずに済んだ。特集は非常にシンプルな「SEED」のガンダム比較でそれ自体は非常にいいと思う。ただ正直「こんなに細身でごちゃごちゃしたデザインだったっけ」という違和感が強く、表紙を見ても何ガンダムかいまいち伝わってこないし(羽を閉じているのが失敗と見た)、バスターの配色論なんかも赤が無駄に目立ちすぎていていいとは思わなかった。ただしそのへんは誌面映えとか印刷の特性もあるので一概には言い難い。私自身は以前書いた通り原作アニメには全く興味はないが、無理に中古のPS2を買ってでもいまだに「連合vs.ZAFTUplus」をやってるぐらいで、大まかな内容ぐらいは知っている。バスターといえばあの色味込みでディアッカのイメージなので、変にいじってもらいたくはない。この点は「Z」も同様で、MGではその配色をこき下ろすことが多いが、あの派手な色味が原作の作られた時代の風潮でもあったし、「エルガイム」と同じくパイロットと結びついてドラマ性を高める構造もあって否定されるいわれはなく、それらを受け入れるのもまた度量だと思う。それと比べりゃどうでもいいことですが自転車。とにかく中国製はプラモもそうですが自転車も値上げが激しく、以前と同じ値段で何気なく買ったらギアはなくなるはライトは昔ながらの直接モーターを回すやつになるは、一気にグレードダウンしてしまった。私は運動がてらに自転車を使うことが多く、田舎の悪い道もあるから1年ぐらいすると後輪のスポークが折れてしまう。それだけで買い替えるのも馬鹿みたいなので、後輪だけ店にもっていって取り換えてくれと頼んでおいてしばらく古いのに乗っているし、他がだめになって更新せざるを得ないのであれば予備として古いのを置いておく意味がある。今回はギアが変わってしまったので、共食い整備ができず交換を頼んだのだけど、店員の対応がひどく、いつまでも連絡がこないので確認に行ったらいけしゃあしゃあと「10日前に1回電話したが留守だった」と答えられた。自転車というのは生もので、使わないとさびるのが早い。10日の間に雨も降った。シートをかけていれば大丈夫でもない。寛容に待っていたらいくらでもさび放題、損するどころか、どこかが急に折れたりしてバランスを崩したら最悪命がないことなのに、まるでアフターサービスのいろはがわかっていないのにはほとほと呆れてしまった。ちょっと次はナフコは考え物だなあ。とりあえず久々に隅の浜まで往復60km走った。往復とも途中でマウンテンだかクロスだかに乗った若造に抜かれたので年甲斐もなく抜き返して引き離してやった。ギアなしのママチャリで。別に筋肉痛などない。しかし去年の今頃のことを思うと気分はまだ重い。毎回のように外出の時は眼鏡の取り換えやマスクやら何か忘れて取りに帰るし、こないだは赤信号に変わったのを見て走り出すし、自分でもおかしいと思うことが増えた。もともと年末年始のない生活とはいえ、スーパーではクリスマスにもなっていないのに年越しどころか恵方巻の宣伝をやってるし、気がおかしくなりそう。もっとシンプルで悩みのない生活が欲しい。
宮内のツタヤに続いて五日市の波出石のフタバもやめてしまい、ますますDVDレンタルがしづらくなってしまった。岩国・大竹の次は上記の隅の浜、その次は広島市内だ。配信が普及してもはや時代遅れになりつつあるのだろうが、運動を兼ねている管理人とすればそこまで不便にならなくてもと思うところ。いずれにしても選択肢は枯渇してきていて、無理に借りてくるアイテムばかりになってきている。模型作りの後ろに流すだけなので、込み入った大人向けより子供向けの当たり障りのないやつのほうがいいのだけど、これが案外どれでもいいわけではなく、何かと当たり障ってくるからいけない。母の生前に録りためた「おじゃる丸」はいろいろムカつくし、「乱太郎」は世界観が狭すぎてすぐ飽きてしまう。「おしりたんてい」はよく画面を見ていないと意味がないので目的にマッチせず。どうということはない日常描写作品の決定版「サザエさん」はごく短期間で録画をやめてしまったが、DVD化されていないのでちょっと失敗だったかもと最近思いはじめた。プリキュアの後に出現したアイカツだのプリパラだのはさすがにレンタルショップでは手が出ない。難しいなあ。そういえば今年はなぜか11月中に来年のぷりきゅあのタイトルロゴだけ発表されたとか。とうとう片仮名すら放棄しちゃったか。今年は1話たりとも観てないし、食玩の新キャラ?の名前すら確認してないからコメントする立場にないが、そこまで骨抜きになるんだったらもう「どれみ」に戻って魔法少女シリーズに変えてしまえばいいのに。今年これだけ過去作品にすがりついてどれぐらいの実績が出せたか。おそらく決算が出ても純粋に当代で出した数字は不明瞭で曖昧になってしまうだろう。「色紙アート」の前回は私も久々に頑張ったが、最新版になると私の中でブライト・ウインディはすでに満・薫と入れ代わっているので入手したいと思わず、見切りの半額にも手を出さなかった。NHKのやつにも咲・舞が出るとかちらっと小耳にはさんだが、レギュラーのほうは観もしないのにまだ録画しているのに対し、そちらは録画すらしていない。前にも言ったように原作を明確に昔話と規定してしまう作品作りには断固反対で、それを観た瞬間に「あああれって過去の話なんだ」とレッテルがつけばもう醒めた目でしか観られなくなり、絶対後悔すると思っている。私の中では今も東4姉妹は3で、せつなは毎日のように満と口げんかし、2つ下の後輩・夏海と罵り合いと取っ組み合いを繰り返している。そのあとなんて知りたくない。
「ジュエルペット」
サンリオのアニメ。2009年から始まってかなり長期間やっていたらしいが、中国地方の地上波では未放映で全く初見。岩国に置いてあるのはなぜか3年目の「サンシャイン」だけで、「しずくちゃん」みたいにましなのが残っているのではという期待もあった。基本的にはドタバタもので、妖精と人間が同列扱いで学校に通っているところが特色。それも悪女やイケメンもいてどういう風にでも作劇できる布陣。にぎやかに騒ぎまわっていて結構結構、特別嫌いな部分もない。しかしどういうわけか全然面白くなく、DVD1巻どころか30分番組2本立ての1本目だけで観るのをやめてしまった。強いて言えば普通にふざけながら型通りの展開を無駄なくそつなくさっさとこなしたと評すべきか。やはり予備知識なしに入っていっても最初から大量のキャラがすし詰めになっていたらとっつきにくいのは当たり前。「忍たま乱太郎」でもたまに10分アニメなのに声優が20人だかそれ以上だか大量に出現して、いちいち「何年何組の何某先輩」と説明台詞を吐くから、中身が薄くなって結局どういう話か忘れることがある。多分それと同じ。でも本音を言うと齋藤彩夏がそろそろ食傷気味で、こっちの事情もあったにせよジャケットを見た時点でやめとくべきだったと反省した。嫌いなわけじゃないが、ある意味ガーっとくる声質だし、割と似たようなコロコロしたキャラばかりで演じ方もそう変わらないので、さすがに飽きる。日向みのりも澄川さくらが出るころには小5だから、あらかじめ声優を交代させる必要があるのか本人が演じ分けできるのか、どうでもいいことが気になってしまった。「ポリアンナ」で野沢雅子が普通の落ち着いたおばさんを演じた様子とか非常に印象的だったが、昔とは事情がいろいろ違うのだろうから、声優もうまく入れ替えながらになってくるのだろう。で結局この番組、ターゲット客層はいったいどこなんだ?
「うちのタマ知りませんか?」
ファンシーグッズのイメージがあったが、実際アニメは後付けでDVDは1990年代前期に放映されたものという。間違いなくアイドル声優というジャンルを世間に定着認知させた一人に数えられる椎名へきるが、主役声優・笠原弘子とともに特典映像のコーナー(折り紙やスイーツなどを作る子供向けコンテンツ)に本人出演する。飼い主役の結城比呂もキャリアの初期で、後のクロトなどのように個性が固まっていないまま起用された感じのぼやけた印象。1巻の様子を見て現在この店でレンタル中の残り4巻も借りてきたが、あいにく盤面の状態が非常に悪く半分ぐらいしか視聴していない。絵面通りのファンタジー色の回もあることはあるが、むしろそれとはかけ離れたホラー・サスペンスなど陰鬱な回がかなりの割合で混ざっているのが特徴。夏休み企画らしいが、本土空襲で死んだ娘の怨念とか、古い洋館に犬や猫を監禁するオランウータンとか、完全にそっち方面のフォーマットを丸写ししていて楽しさのかけらもない。「FS」27話のように全くホラー色のない前向きな幽霊話も作ろうと思えば作れるのだが、怖がらせるのが第一目的なのでどう考えてもこの番組の絵面に合ってない。二丁目のノラあたりが最もシリアスな回ならまだいいが、これもやや子供にはわかりづらいのではと思う。意外にもぼんやり聴き流して楽しめる作品とはいいがたい。肉付けを間違った印象がある「ここたま」よりも根源的というか、明らかに最初の方向性の決め方に問題があるような印象。だからいまいちよそでちゃんとしたのを借り直そうという気にはなれない。こうしていくつか見比べると、意外と「ぴっちぴちしずくちゃん」はハイレベルな完成度で、「まめゴマ」も結構いいほうだと思った。この2作のメインライター・菅良幸は80年代初期から子供向けアニメを幅広く書いていて、wikipediaのリストでは「しずくちゃん」を最後に消息が途絶えているのだけど(「ONE PIECE」「アンパンマン」は2015年ごろまで書いていたらしい)、ある意味宮崎晃と似た細やかな気配りが感じられる作風で個人的に非常に合う人らしい。
2023年12月3日
HJのスケールモデル・レビューは第2号が発売。第1号は表紙に艦船の気配が一切なく、作例が掲載されていた管理人さえ店先で気づかずスルーしてしまったのですが、今回は逆に「飛龍」が表紙の中央にドカンと鎮座して、おまけにメインタイトルの直下、本屋さんの開架陳列では最もお客さんの目につく機会の多い位置に管理人の作例がのっている。これもうっかりスルーしていたのだけど、NY54では特集の解説にこれを使おうと何気なく打ち合わせで決めて倉庫から出した「三笠」のほぼ素組と「間宮」のフルスクラッチ(MGでキット発売前に自作したもの)がしれっと表紙に使われていて、それも今回の「デ・モイン」とほぼ同じ左上と中央付近の目立つポジションだった。そもそもNYでは10年以上表紙に作例が使われたことがないのが自慢ぐらいで、これ自体今までではありえないほど珍しいことだったのに、スケールモデル・レビューでは早くも2冊目で禁を犯してしまった。こないだ大阪のホビフェスで編集長にお会いした時、ここで書いた上記の1号の不備を言ったか言わなかったか覚えていないぐらいだし、事前に原稿の校正依頼が来た時も「デ・モイン」はなく、掲載されることすら知らなかった。まあそんなわけで、管理人の作例はいずれも過去からの流用で、タンカーや潜水艦に至ってはなぜか以前のムックから都合3回目の収録になっているのだけど、脇役専門の管理人が「赤城」を作ったことがあること自体知らなかった読者様も少なくないはず。近年SOTWの増刊は明らかに使い回しが多くなったし、本当かどうかよくわからないのだけどMAも特集で再掲載をしているという話を聞いたことがある。HJはそもそもオールジャンルでガンプラメインの模型誌、ページ数も他誌より圧倒的に多く、後ろの方にミリタリーがのっていてもなかなか目に留まりにくい不利があった。より絞り込まれたジャンルの本で、こういう風に本誌より質のいい紙で大きく取り上げてもらえるのだから、管理人よりもっと頑張って作っている他のモデラーさんからすれば、すごくうれしいことでしょうねえ。1号はメインタイトル自体が上の隅っこにちょっとのっているだけで、なんとも得体のしれない感じでするっと始まって当方もあまり深く考えていなかったが、タイトルも大きくなり、ある程度目鼻立ちが整ってきた様子を見ると、HJがアーカイブの活用をやるのは他誌以上に有効な模索なのではないかと、少し見方が変わってきた次第。編集長の話を聞く限りではまだちょっと様子見感があるようだけど、実際のところ陸海空のミリタリーモデルで1冊組む企画は今までありそうでそんなになかったわけだし、続ける値打ちがより明確に見えてきたんじゃなかろうか。
2023年11月27日
NY54の考証記事といい艦スペの特集といい、やけに甲型駆逐艦があちこち出回っている。毎度ながら岩国では艦スペの発売日がよくわからず、月末にMGなどが出たころになってふらっと本屋さんに寄って気が向いたらちょっと手に取ってみるぐらいのところ。今回に関してもさほど読んではいないのだけど、この内容を2000円でお客さんに提供できるのは大変いいことだ。熱意がにじむという表現もできるが、表紙の荒っぽい文字に始まって、ページをめくってもめくっても厚化粧の甲型が続くし理屈めいた調査記事にページを取りすぎているしで、全体として妙にヒステリックな印象があった。NY54がミントグリーン主体の清涼感のあるデザインで汚しの目立たない作例も多かったぶん、対比として余計にそう感じたかもしれない。NYの座談会の内容からも、船体形状を主題とする場合にとりわけ全体の流麗さにフィーチャーして外板のモールドなどオーバーディテールを嫌う傾向がうかがえたので、それを強調する作り方なり、細部を接写してほんのわずかな工作誤差を強調してしまうモチーフ選定なりも、かなり対極的な視点になってしまった感じは否めない。管理人としても、非常に複雑困難な内容に対して変に勿体付けたり入れ込みすぎたりしないよう抑制のきいた記事作りに苦慮した後だけに、これだと押しつけがましさが割り込んでしまい、単純に面白いって思えるお客さんはごく限られてしまうんじゃないかと余計な勘ぐりをしてしまった。私自身、調査のところは一応持っておきたいけどもすぐ読みたいわけでもないから、今回も購入に至っていない。今月の連載は「どうばあ丸」で、実は元資料の一部はMAの総ざらいシリーズに掲載している。他の記事では沢梅女史の欄が印象的だった。そういつも読んでいるわけではないのに、なんとなく目に留まることがある。この論法で行くと、メンタルが強いというより物事のわきまえ方を知らない無神経な勘違い声優が紛れ込む可能性も高いということになってしまうと思うが。パクリ商品と同じや。
野草もそろそろおしまいで、セイタカアワダチソウは遅く生えたものが小さいまま咲いていて、かえって生け花に好適。ヨメナなどは減ったが、ヒメジョオンの秋咲きらしいのがちょくちょく出ているので利用。11月にはノジギクが登場。これが花屋さんの小菊の原種らしいとのことで、結構しっかりしていて大いに助かるし、小菊が夏場滅法弱いのも納得いった。6日に27度を記録してわずか2,3日後には最低気温7度、月内に1度台も出て急激に寒くなったが、そのぶん生け花も随分長持ちしてくれるようになった。ところで、このサイトの野鳥ページを今年いっぱいで公開終了しようと思うところ。観察自体はずっとやっているのだけど、ここ数年新規発見種が途絶え、それ以上に鳥の数自体が大きく減ってきている。その状況はいろいろで、ユリカモメのように全く人慣れしていたものが鳥インフルエンザが騒がれ始めたころにぱったりいなくなったものもあれば、コアジサシは米軍基地沖合移設の進捗、尾津沖のマガモは工事終了による土砂搬送施設の撤去で風よけがなくなっていなくなった。錦帯橋近辺の浸水対策工事によるウグイスの打撃は特に印象が悪かったし、錦川下流域の浚渫によるカモ類の急減、門前川河口のアサリ漁解禁以降尾津全域でシギ・チドリ類が激減した事例のように、多くの種に甚大な影響を及ぼしたイベントもある。かつて9月の蓮根畑上空を覆いつくしていた渡りのコガモ、わずかに水を張った蓮田1枚に抜けた羽が敷き詰められるほどだったハマシギ、井堰下流に軽く500以上いたヒドリガモなど、当たり前だと思っていた風景がどんどん消えていく状況で、観察種リストなどもはや意味がなくなってしまったと思う。そのことを主張したところでいかほどの意味があるやら。我々が小学校の時に遠足で登って山菜取りをした愛宕山の上を伐採して、本物のフクロウを追い払った後に巨大なフクロウの顔をつけた遊具を置いてわいわい騒いでいるのが現実だ。まだ尾津地区では時折野鳥マニアがうろうろしているのを見かけるが、変な期待を持たれないためにも些細な情報でも撤去して静かな世界にした方がいいだろう。
2023年11月6日
NY54発売。今回も特集の仕事があり、かなり重要な部分の記事を任されたのですが、これがまた難しかった。編集長の思惑としては基本的には初心者向けのとっかかりを狙っていて、そう難しくはしたくなかったようだし、管理人としてもある意味割り切って「やっぱり本気でやるなら水面下も勉強しないとなあ」と読者様に思っていただく、つまり意図的に消化不良感を出すような方向に誘導すればいいと思ったのだけど、なにぶん3000円のトスバッティングって情報量的にどの辺を落としどころにすればお客さんに納得してもらえるかさっぱりわからん。結局ある程度読み込まないと頭に入りづらいかもしれないですが、こういう内容の本はなかなかないので、それなりに腹の肥やし感は出たのではないかと期待している次第。ともかく、これはそうそう誰でも書けるお題じゃないだろうと。みんなで集まって笑いながら思いつくまましゃべるのは楽しいけど、それができるのもこういう世界観がメンバーの頭の中で共有されているからだということでご覧いただければいいんじゃないかなあ。もっとも、私自身は座談会の諸兄ほど(特に日本艦に対する)こだわりはなく、国や艦種のそれぞれに対しいかにシンプルにらしさを出せるかの方に興味がある。外国人が作った日本艦を見るときの違和感がどのように醸成されるものなのかといった、一歩引いて俯瞰する目とでも言いますか、つまりはエッセンスの話ですかねえ。好きにやっていいからコテコテに作りこみなさいと言ったら、やっぱり日本人と外国人の作品はちょっと違うじゃないですか。それを中立的な目で見たいんですよね。多分目が偏ると「大和」型あたりはかえって書きづらいのではないかとも思う次第。なんとなくマニアにああだこうだいわれるのが嫌で当たり障りのないことを書くのではなく、ちゃんと俯瞰視点を設定したうえで枝葉の部分をひっくるめられるような書き方を目指すということ、ではあるが口ほどうまくいくもんじゃなし。少なくとも担当したページの一部は他のライターさんがコロナで休養したための代役と聞いたのですが、決してお仕事もらえてラッキーののりで書けることとは思わない。でも学術書じゃないんだから変に勿体つけちゃだめ、ライトな感じも出さなくてはいけない。軍馬はくたびれる。連載は米DE。吉原さんの単行本の宣伝の片棒担ぎにもなったわけですが、正直吉原さんの該当記事は原稿を納めてから読んだので多少の食い違いもあるような。ただ、モデラー目線で同じお題に取り組むとやっぱり目の付け所が変わってくるというのは如実に表れているはず。読者投稿欄では小ネタにもかかわらず「翔鶴」の反響が結構大きかった様子ですが、私にとってはTEとTEVだけ艦尾の形が違っていたことと「翔鶴」(個人的にはショッツルと呼んでいる)のことは同列ぐらいなんですけど。「ビッカートン」のHF/DFアンテナが輸送中に取れたのではないかと思うのですが、編集部から部品が落ちていたとか何も言ってこなかったので校正の時にも何も言わなかった。あれ作るの結構大変だったんだけどなあ。実は筆で描いたのは下画像までで、発送後に爆雷ラックなどを描き忘れていたのに気付いてデジタルで足した。とにかく最近こんな調子でいけない。
米波さんもチャイナステーションの塗装を間違っておられる様子。「ホーキンス」は「ケント」級の就役まで東洋にいた。白とプリムローズは当時西インド戦隊で採用されていて、黄色は煙突とマストだけなので白黒写真でもはっきり区別できる。概して507BとCよりコントラストが強く出ることが多い。写真は上「ノーフォーク」下「ケント」。その他の記事では、今回なぜか佐藤さんの記事にいつもの切れがなく、内容がかなりぶれているのが気になった。「初桜」の図面と作例が食い違っているが、終戦時の写真では、右舷に小発、左舷はダビットのみ、爆雷投射機の増設はない。たしか投射機の増設は駆逐隊単位でやっていることがあり、「橘」は記録がないのでうっかり足さないほうがいいと思い箱絵に描かなかったと記憶する。吉野さんが扱った17dgの戦時日誌は以前読んだが、つじつまの合わないところがあり、魅力はあるが軽々しく飛びつけないなと思った。たしか天一号のときは手すりに竹のすだれをたくさん下げていったという記述をどこかで読んで、写真を見てもそうなっていたような記憶がある。だから「雪風」の舷側ブルワーク防弾板はそのあとでつけたのではないかと思っていた。「響」のパッケージイラストに描いていないのもそのため。暇があったらまた読んでみるか。とにかく文献は扱いが難しい。
県下のクマ目撃・痕跡確認報告をプロットした地図が公開されていて(山口県オープンデータカタログサイト (yamaguchi-opendata.jp))、ニュースによると情報数は去年の実に5倍以上という。市町村で一番多いのは岩国市で、今年だけで50件以上。ただし奥地の美和町が半分で、そこだけで2位(周南市)3位(山口市)と同等。こういうのは普段なら井戸端会議のタネに持ち帰る程度のところを世間で騒がれだしたので通報するみたいなことも増えるだろうから、ある程度大袈裟にとっておかなければならないとは思うが、学校のすぐ近くもあるし警戒すべきなのは間違いない。美和町は岸根(がんね)栗という名産があるが、不作に加え農家が高齢化し、危ないので収穫にいかない人もいるとか。それにしても、橋や井堰のような人工物からしか渡れない川下地区でニホンジカというのはまあちょっと普通では考えられない。そうそう撃たれることはないが車にひかれないよう気を付けてほしいものだ(2日に今津で人の死亡事故)。同じく2日には奥地の錦町で29.1度を観測したそうで、県下11月の最高気温記録を一挙に2.1度も更新というからすさまじい。錦町広瀬は山奥の盆地で寒暖が激しく、しばしば県内最高気温と最低気温を叩き出す地域。この調子だと11月に真夏日も近いのでは。ちなみに、同じ岩国市でも当日の市中心部の最高気温は24.4度だったが、3日26.1度で夏日、6日27.0度で過去の県内最高記録も達成。どうりでもわっとして汗だくになったわけだ。とにかく今年はいろいろ大変やなあ。
白鳥英美子「アメイジング・グレース」。1980年代後半にブレイクしたきっかけとなったのがタイトル曲(収録は最後)らしい。実際に聞いてみると、そうそう、宝石のCMでこんなんあったよなあとおぼろげに思い出す。完全なアカペラで伸びのある歌声を楽しめる。まあサラ・ブライトマンやその他諸々のディーヴァ様系だが、かなりソフトでポップでとっつきやすい感じのアルバムになっている。クラシック由来のものはもうちょっと音楽に厚みを持たせてもいいかなあとも思うが、「ノルウェーの森」など程よい感じのナンバーも多い。声優でも俳優でもないのに平成「ムーミン」でナレーションをやっているが、取り立てて違和感はない。この作品ではちょっともっさりしたニュアンスが高山みなみのムーミンと相性が良く、夫の白鳥澄夫の音楽も特徴的で印象がよく、まあタイムリーに適役がいたもんだと感心する。近所のスーパーでようやく焼き鳥の歌が廃止されたと思ったら、11月頭からクリスマスソングだから疲れる。一難去ってまた一難。 |
2023年11月1日
たまには気分転換も必要ということで、10月29日大阪モデフェスに行ってきた。そんなに知り合いもたくさんいないことだし、現場には2時間そこそこもあれば余るぐらいだろうと思ったらとんでもなく、箱絵をお見せすると約束したまま何年ものびていたたかやまさんをはじめ、HJの担当氏に艦船の先輩モデラー諸兄にイベント運営の方に大学の後輩と、ご挨拶やら打ち合わせやらで目が回るほど忙しく、1時間近く予定をオーバーしたけども、他にもご挨拶するべき方が何人かいたのに全部忘れるぐらい慌てて会場を一回りして逃げるように退散した。ご挨拶できなかった方々は何卒ご容赦いただきたく。そのあと妹夫婦と会って法事の話とかして、ホビーランドなどに寄って買い物して新大阪へ行ったら、ちょうど広島で新岩国に止まるこだまと接続する便が出たところ。行きは同じ新大阪着ののぞみに乗るなら岩国から在来線で広島へ行くより新岩国へ行く方が30分遅く出られるのはよかったとして(朝6時半と7時では大違い)、問題は1時間1本しかない新岩国発着のこだまに帰りのスケジュールを合わせるのをさっぱり忘れていたことで、無駄に駅で1時間つぶす羽目になったうえ、街灯もろくにない山中の道を30分、ついさっきまで人だかりをかき分けかき分けさまよったのが嘘のような静けさの中で夜10時にようやく帰宅した次第。新大阪駅の1時間をATCに回すことができていれば、なんぼましだったか。ほんと失敗ばかりで情けない。まあしかし、秋も深まって寒くなり、母の一周忌も近づいてくるとそれ相応に気分も沈んでしまうところ、モデフェスは気力を取り戻すうえでも行っておきたいイベントだったし、その意味では期待以上の成果でもあった。皆様ありがとうございました。それはそうと、下でクマ騒動の話を書いたら、きのうはなんと川下の三角州にニホンジカが出たという前代未聞のニュースが。うーん、そこまで田舎じゃないはずだが。
2023年10月26日
このぐらいならまだ・・・?
相変わらず有名人の訃報が多い。こないだピアノのCMの話をしたら当の本人、財津一郎が亡くなった。長年続いていたそのCMの放送が終った直後だというから、因果は怖い。キビシー。谷村新司は若すぎる。「ターンA」のEDは後期の「月の繭」が作品世界とのリンク性の高い名作で、谷村色の強い「AURA」はあまり目立たないけども、西城秀樹のOPとの釣り合いの点ではいいところを攻めていたように思う。「砂の十字架」もいかにも谷村な曲だが、ひょっとしたら本人が歌っていた方が後に印象が強く残ったかも。同じく谷村の曲がOP・EDで使われている「ブッシュベイビー」、中古の全巻セットを入手したままよほど観るものがなくなったときの切り札としてとってあるが、そろそろか。正直もんたよしのりは特別これということはないのだけど、我々の世代で「ダンシングオールナイト」を知らない人はそういないはず。BUCK-TICKに至っては、もちろん名前は知ってるが多分曲を聴けばわかるだろうぐらい。最近日本中でクマ騒動がしきりですが、岩国も全国ネットに乗らないだけで、小瀬川では海岸から2kmぐらいのところで出たというから驚く。もちろん目撃報告のある場所の多くは管理人の自転車の行動圏内にあり、小瀬川然り、瓦谷は去年台風の増水の写真を撮ったときに通っていて、私自身何度か猿を見かけたあたり。先月彼岸花を撮ったときも、帰り道に師木野の欽明寺バイパスのすぐそばで猿が声を出していた。以前からいちおう山道に入るときはあらかじめそこいらにある木の枝を拾って用心しているのだけど、イノシシは向こうから逃げてくれるし、新岩国駅のすぐ近くで猿の群れに遭遇した時も、慌てずほどほどに構えていれば道をよけて通してくれるので、危険を感じたことはない(写真はその時のもの、2019年夏)。しかしこちらもそろそろ年が年だけに、連中もいいかげんこっちの足元を見てでかく出てくるようになるだろうと思っていたところ。平らな海沿いの道路には自動車というもっと危険なのがうようよしているし、うっかり遠出もできなくなってきた。今月のMG連載は予告した「神洋丸」1隻だけで、かなり研究要素の強い内容。もう1隻の「どうばあ丸」は来月用で、大筋似たような感じになる予定。たまたま数日前にもまたぎっくり腰をやらかした。2年前のアラスカ事件ほどではなく程度は軽かったが、偶然作例を納品済だったので問題なし。ほぼ毎日ストレッチはしているのだけど、こればっかりはどうにも防ぎようがない。沢梅さんの記事に「次号の予定を見て」というのがあるが、もちろん管理人は作例を作らなければならないので、余程のことがなければ連載とリンクすることはない。それにしても今月のMG、飛行艇の原作を丸ごと再録とはまた大胆な。あと、「ギア・ギア」の作品で赤と緑のライトをたくさんつけていたが、本来舷灯は左右各1か所で(2個ある場合もあるが予備?)視認できる角度が厳密に決まっている。赤と緑が両方見えたら真正面、どちらも見えないなら後方寄りで檣灯だけ見えることになるとか、衝突事故防止のために規定されているわけですが、果たしてランドシップで山の中を走るときとか安全対策はどうなるのやら。
彼岸花は一度咲き始めると大量に湧くし、繁殖と全く関係ないお飾りだし、毒草と言っても危ないのは根っこで地上の部分はよっぽどでなければどうということはないので、結構摘んできた。しかし蕾でもトータルで1週間持たず、家の花差しは20日過ぎに最後の花が枯れて終了。それ以外の花もめっきり減ってきて、野菊が頑張っているところ。最近ではスーパーの花にも似たようなのが混じっているが、野菊の方が花ぶりもいいし花びらの色も紫がかっていて上品。茎が細い割に日持ちもする。ススキやオギも使う。わりと優等生なのがセイタカアワダチソウで、花粉症の濡れ衣のマイナスイメージさえ気にしなければきれいな花だし比較的日持ちもいい。数が多いうえに花期が長いのも目立つ理由らしく、ちょっと平凡すぎて安っぽく感じてしまわないこともないが、咲いているうちは使っていきたいところ。小型のヒマワリのようなキクイモは庭や畑にも植えている家が多いが、河原の自生物を見たらそれはそれはおぞましい数のグンバイムシがたかっていて、到底使い物にならなかった。最近浚渫の名目で河原の草や葦原を大規模にこそいでしまう工事が多く、絶滅危惧種イカルチドリが心配な状況なのだけど、本来ならああいう草を選んで駆除した方がいいと思うが。
2023年9月28日
名物商品デイリー乳業「ヨーグルッペ」。カンプグルッペみたいな名前とオネーチャンのバリエーションがいい。中には子供のいたずら書きみたいなのもあって(コラボのゆるキャラではなくオネーチャンが被り物をしているところ。桃などもこんな感じ)他愛もない感じが好き。とにかく世間にはいろんな商品があふれかえっていて、これといった新製品がないのは艦船模型だけじゃないかと思うぐらい。管理人はいつもの批判的精神で、何を買おうか迷ったときはまず「買わない商品」を決める。たとえばうたい文句でカチンとくる商品。おいしいかどうかはお客さんが決めることだとか、総菜に多い一言余計とか、要は頭の中で一人勝手に自分の卑屈なところをぶつけてはけ口にするだけのこと。あとCMが気に食わんやつ。結構何年も前のを意味もなく根に持っていたりするが、別にそれで生活に困るわけではないから続いてしまう。大体民放のTV番組はしばしばCM見せたさにいいところでぶつ切りにする傾向があるので、かえって視聴者にCM=邪魔者のイメージを持たせて逆効果だと思うのだが。起点がマイナスだからCMでプラスのイメージを持たせるのは大変なのではなかろうか。過去のCMを思い浮かべると、どういうわけか比較的いい印象が残っているものは商品に直結しないことが多い。呉本通り商店街、4時頃の大岡越前や水戸黄門の再放送で必ず流れていたやつ、今でも歌詞を覚えているが、呉だから全然関係ない。文明堂のデキシーパンダ、まあカステラ自体滅多に食わない。川通り餅も食ったことないのに。「広島で一番高〜いお店なのよ」という今では考えられない売り文句でおなじみ洋菓子屋も田舎の子供に縁がない。関西に行っても関西電気保安協会とか、ピアノ売れとか、宮川大輔・花子がやっていた名前が思い出せないやつとか、CMがエグいメーカーとだけ認知されて商品が印象に残らない殺虫剤屋とか、結局一度も行かなかったグランシャトーに千房とか、あれ何やったんやろ。管理人はイラチなので、申し訳ないがもう長らくTV番組はほぼ常に録画で観ている。そもそもCMの費用ぶん高いんだったら買わなくてもいいやってなるわけで、栄養ドリンクなどは半分おまじないだから(?)スーパーのオリジナルブランドの安いのでも充分ファイト一発いけるだろうと。シークヮーサーのチューハイはもう10年以上飲んでないと思うが、最近は瀬戸内レモンをはじめ柑橘類のいい商品が非常に多くなって、そこまで手が回らない感じ。逆に至極まっとうな理由で商品を選んでいるのがインスタント麺。これだけは1食300kcal以内を目安にしていて、自動的に世のほとんどの商品がアウト。300以上は見切り品など特別な理由があれば要相談、焼きそばはほとんどが500オーバーなのでせいぜい年に2、3食、どうしても欲しい時だけにしているがいつも後でもたれる。結局宣伝と全然関係ない個人的理由でお得意様になるのが普通じゃないですかねえ。最近ビール系は専らサッポロにするようになったが、理由は公然の秘密★そういえば、少し前に「焼き鳥の歌が嫌い」と書いたが、そのあとそのそばでフローズンドーナツなるものを売り始め、しばらくそこにもラジカセを置いてオールディーズを流していた。さらにどういうわけかはわからないのだけど、その反対側ではジャズも流すようになり、その前にいさえすれば非常に心地よく当分居座ろうかと思うほどの状況になった。ついには焼き鳥の歌と同じラジカセで女性歌手の演歌調の歌(何の宣伝か忘れた)まで流す始末。まさか誰か他の人も焼き鳥の歌が嫌いで店員にクレーム付けたとかはないでしょうけど、それこそ店内放送でアストラッド・ジルベルトとかも流れだした日には、これほど音楽だらけのスーパーも珍しいと思うが。念のため補足しておくと、私があの歌を嫌うのは、母が癌を発症してからずっと息苦しさを訴えていたのを思い出すから。最も大変だったのは状態が悪化した時の腹水ですが、ある程度胸にも水が溜まっていた。これが非常に厄介で、抜けばいっとき楽にはなるが浸透圧の関係ですぐまたたまってしまい、そこに栄養分も入るので体力を削ってしまう由。しかも抜けば抜くほどサイクルが早くなってしまう。水がたまる隙間にわざと炎症を起こさせ、癒着させて塞いでしまう治療法もあるにはあるが、痛いうえに成功率が半々ぐらいといわれ、結局断念した。だから抜いたのは初期と末期の3回だけ。しんどくなるので大笑いもできず、絶景を見てテンションが上がると当分ぐったりといった有様で、もともとそんなに感情の起伏が激しいほうではなかったとはいえ、楽しみすら限られる辛い生活だったから、それを思い出したり、今度は自分の番じゃないかと思ったりすると実にこたえる。個人的には結構切実でも、あくまで個人的な事情で間が悪かったということで、全く気にならない人の方が普通だろうとはわかっている。だからこっちが避ければいいことで、わざわざ店員に文句を言う必然性はない。まあジャズやオールディーズのイカした曲と一緒に流したら音楽としてちょっとダサいのが引き立ってしまうとは思うけども、それは余計なお世話。今月のMG連載は前回の姉妹編で「ノーサンプトン」級。きちんとした図面が入手できず、おたがいの辻褄が合わない図面を無理くり融通して形にした。図面のいいのがあれば2回に分けてもよかったと思う。個人的には昔から「ケント」級より先に「ノーサンプトン」級が出るものとばかり思っていたのだけど、当面まことに期待薄。結局そこになってしまうのが辛いですねえ。
花の方はしばらくいろいろ試してみた。野菊系は何種も使ってみたが、ユウガギクとノコンギクとヨメナは資料によって区別が紛らわしい。アキノノゲシは切り口から白い汁が出て最初から望み薄。できるだけ根っこの方からとって生けておいたら意外と枯れはしないのだけど、花は散発的で1輪が1日でしぼむ。それもよしとするなら、概して野菊は花屋さんの小菊やスプレー菊より日持ちする。売っている菊は水につかっている茎が早めに傷んできて、盛夏には毎日水を変えても悪臭のもとになりかねないし、葉も黒く変色して枯れてしまう傾向がある。咲きかけの束のほうが持つかと思ってもそのままくたびれてしまう。一番いい時期を狙って収穫出荷するのだろうから、そのあとのタイムラグも含め致し方ないところもあると思うが、園芸種だからどれもよく日持ちするように品種改良されているというわけでもないのだろう。9月前半はサルスベリ、ハナトラノオ、センニチコウといった園芸種の自生物でつなぎ、一時期花が減り気味だったウツギ(アベリア)もやや盛り返したので再び拝借。そこらじゅうに咲きだしたニラの花は日持ちするが、なにぶん茎の根本が臭いので徳利型の専用花瓶を買ってきた。キバナコスモスは花も葉も大ぶりになったが、余力がなくなり摘んだものは蕾が咲かず、花も自重で茎が折れて自滅するものが増えた。ツルボとヤブランという似たような薄紫の花が同時に出現して、しばし役立ったが、一過性ですでにほぼ終了。クズはほんのわずかながら上品な香りがするので2、3度とってきたが、葉が大きいうえ、花は数日のうちにばらばら花びらを散らかしながら枯れてしまうのであまり割に合わなかった。センニンソウは花が満開になるとたいそう見栄えがいいが、万一手がかぶれたら仕事にならないのでやむなく見過ごすことにした。他の蔓草も扱いづらい。意外と成功したのがオトコエシで、大柄な割にミニチュアの花しか咲かないが、すこぶる頑丈で約1か月持った。かくして試行錯誤しているうちに秋の大本命ヒガンバナが登場。興味がなくても目立つ押しの強さ。母は春の桜、ツツジ、藤についで楽しみにしていた花で、毒草で花が枯れるのが早いことは前から知っていた。しかしたまに見る白い花が別種(シロバナマンジュシャゲ)であることは知らなかった。写真は24日、久々に桜ケ峠をこえたときの画像。ヒガンバナは今年どこも遅いらしく、ここがいちばんよく咲いていたぐらいで、まだ少ない。河内中学校藤ヶ谷分校のモチーフになった六呂師小学校は手前の落合のバス停の右に行った先。閉校からもう10年ぐらいたつが、このバス停を通るバスもついに今月で廃止されて乗合タクシーにかわるという。山の中といっても直線距離だと海から3kmもない場所なのに。こないだ久々に呉へ行ったが、JRで正味1時間半のところ乗り換え3回、待ち時間1時間で2時間半もかかってしまった。山陽本線でそれだけ接続が悪いのにどの列車でも座れてしまったのが、いくら昼間といっても少々衝撃的であった。地方の過疎化の問題はますますもって深刻化著しい。
「戦え!マイティジャック」
「ウルトラセブン」と同時期に放送されていた円谷プロの特撮番組。最初は大人向けの1時間番組として作ったが不振のため30分の子供番組に路線変更したのが「戦え」とのこと。全26話。主役メカは飛行・潜航可能な万能軍艦という昔ながらの空想化学兵器。デザインも相当飛躍しているしメンバーが5人しかおらず生活感もないので、あまり軍艦というイメージはない。だいたい出撃からして水中からなので、それはあくまで潜水艦だ。1巻の印象では、特撮パートは釣ってあるものをどうにか動いているように見せているだけですぐ飽きるなあと思っていたら、実際2クール目から怪獣が出るようになったということで4巻も借りた(もっとも最初はただのタコだが)。しかし結局猪木VSアリ、ウルトラセブンVSアイアンロックスの逆バージョンみたいな感じで、いくら普段やられ役の船が勝つといってもそれだけで1番組押し切るのは少々つらい。どうでしょうねえ、軍艦らしさといえばやっぱり「ヤマト」みたいに敵艦隊と撃ち合いするのがいいのかなあ。あと、いろいろ考えると艦上に人が立つシーンや、どこかから乗り込む様子も描かれていない。艦橋構造物はあっても通念的な艦橋がなく、指令室みたいなのが船の奥にあるようでそこから外を直接見る窓もない。被害極限の点ではそうあるべきで宇宙用の大和やホワイトベースのほうが間違いではあるのだが、これも演出的には潜水艦ぽい閉塞感に結び付いてしまっている。いっそそれなら照明を消してしまってもよかったような。「ウルトラマン」のイデ隊員をやった二瓶正也が副隊長として出演し、1話では「ウルトラマン」にないアクションシーンも見せる。17話はギャグ路線で、やはりカネゴンやスカイドンと同様の不条理展開、船は話の筋に一切関係なし、隊長役・南廣が前職のジャズドラマーも演じるなど、悪戯心あふれる演出を楽しめる。ただ1本全部ギャグに徹しきれず、最後はやや無常感のある締め方にしたのが惜しまれる。16話もやや強引さの目立つ筋立てで、二瓶が偏見に凝り固まった石頭の上司になるのもよろしくない。総合的にはいろいろ中途半端で煮え切らない作品という印象で、残りもすぐ観たいと思わせるほどの魅力はなかった。
(2023年2月14日)
ヤマシタホビー「松」パッケージイラスト全景。ファンからは「なんで1番艦の松がないのか」という声が多かったそうで、それで仕事をいただける側としての役得を別としても、まあファンの先入観ってそういうもんだよなあと思うところ。PTは丁型改しか出してないので、「松」のボックスアートも上田さんのWLS新旧以来となるわけか。画面右後方はキット解説にも出る「利根川丸」、左は東京名物・孀婦岩。つまりイラストは往航の3729船団をイメージしたもの。もちろん孀婦岩付近を通過した時間帯や天候を調べたわけじゃないし、この辺を通ったかもわからない。対潜航路の鉄則に「徹底して接岸するか離れるか」というのがあり、この場合に当てはまるかどうかわからないが、ちょうど「橘」の函館山と対応するランドマークということで。ぎりぎり生前の母に見せることができたが、個人的には墓石みたいになってしまった。それにしても、上田さんの絵を見て勉強して、画材も上田さんや佐竹さんと同じガッシュなのに、なぜか画風が高荷さんに似てくるという不思議。 |
(2023年2月12日)
ヤマシタホビー「夕月」「菊月」パッケージイラスト全景。「夕月」は多号作戦の描写が順当なのだけど、どうも1944年夏以降の武装状態がはっきりせず、結局資料のある武装変更をした直後に参加したイ号輸送時とした。この作戦の詳細はいまいちよくわからないところがあるが、「能登丸」一航士の著書に「夕月」と同行した旨の記載があったので背景に描いた。といっても、このくだりの記述も護衛の艦名を「若葉」「初春」「夕月」「旗風」「汐風」「不知火」「霞」としていて、絶妙に当たったり外れたりしている。外れている分は二等輸送艦とすり替わったのでは。アングルがタミヤのE級駆逐艦と似ているが、特に参考にしたわけではなく、他の姉妹艦の絵と変えるためにたまたま選んだだけ。遠くは小松崎さんが好んだ黄色い雲にしているが、現在の日本の主要な艦船模型イラストレーターにこのような波の描き方をする人はいないので、ひとまず独自色は出ていると思う。個人的にこういう波は好き。ちなみに、タミヤの箱絵はどなたが描いているのか知らないが(外国の人と聞いたことがあるが本当かどうか見当がつかない)、E級の絵にも元写真があり、船自体は模写で背景の山と波の感じを少し変えたもの。 | |
こちらが「菊月」。潜水艦本のスケジュールが押したため、今年に入って描いた。「菊月」の模型を作ろうとした日には米軍の撮ったサルベージ写真に目を通さないわけにはいかないので、背景はそのイメージでツラギっぽくした。ただしある程度描いてから調べなおしたら、沈没時の「沖島」との位置関係はイラストと左右対称だった。突然空襲を受けて慌ててもやいを放って離れようとしたらやられたらしく、船脚もほとんどついていない状態だったはず。とすると、それでは絵としてちょっとしまらないので、怪我の功名と割り切って、前日の5月3日ツラギ付近で行動中ということにしておいた。こちらも今までにない正横前寄りのやや遠い位置にカメラを設定している。天地が相当余るが、上田さんに「全部描いておきなさい」と言われたことがあるので、NYの解説用イラストと違い余白は埋めてある。ちょっと雲の感じが嘘くさいような気もするが、まあそういうふうに見える瞬間もあるでしょうよ。普段は天気のいい時に自然光で撮影しているのですが、この時は時間がなく曇りのときに撮ってそのまま発送したので、手元にいい画像がない。 |
(2023年2月11日)
The Visual Guide to Japanese Navy Small Combatant in WW2, Submarines
「日本海軍小艦艇ビジュアルガイド3 潜水艦編」発売
MG・NYに潜水艦本に商船本再販に箱絵と、過去例を見ないほど任務が集中しているところに家庭の事情があってスケジュールが遅れていたが、ようやくそれらが済んでほんの少し息をついたところ。ここまで精神的に平常を保つことができたのも、ひとえに仕事が詰まっていたから。夜中じゅう病床であえぐ母のそばでボックスアートを描いたと思ったら、数日後には棺桶の番をしながら校正なんて、まるでこの世の出来事とは思えないが、個人の都合で出版者様や読者様、模型ファン諸兄の足を引っ張るわけにはいかない。そう言い聞かせなければとてもやってられないこの2か月だった。奥付の印刷日は2月28日ですが、すでに皆様ご承知の通り本はすでに発売中。話はちょうど1年前ぐらいからあったので、MGの連載に関連ネタを入れたり図面のトレースを始めたりと準備はしていたのだけど、ここまで追い込みが苦しくなるとは予想外だった。普通本を作るときはだいたい台割案と合致するよう素材をそろえておいてから流し込んで微調整という進行なのだけど、今回はまだ比較的虫食いが目立つ状況で編集を開始し、スペースが合わなくなってコラムを増やしたり場所を変えたりが多く、しまいには細部解説用イラストの新規3枚(海中5、新海大、潜高大小)と潜中の修整、用語解説用の乙型と裏表紙の計6枚を2日で描いたりと、終盤まで作っては埋め作っては埋めを繰り返した。本来軸になるべきNY連載の内容もそのままのところはわずかで、記事を全部作り替えたところも多い。編集開始の直前に作例を一括発送するところ、数日前になって潜中型後期艦の船体形状の違いに気づき、「ロ50」を無理やり改造して中途半端なまま送り出したと思ったら、実は丙型後期艦も同じ形状変更をしていたとわかり、地団太踏んだが後の祭り(甲型改2と潜特も同じ様式をとっている)。「伊504」もわざわざ作り直したのに形を間違えていたのがわかってがっかり。中途半端に文字と図面で対応するしかできなかったが、気づいただけましかなあと。それも含めて、最終盤のチェックの頃には母の余命宣告に自宅療養への切り替えと管理人側の周辺事情がどんどん悪化し、今度こそポカはなくそうと思っていたのが、フタを開けたら表紙の一番下の「平安丸」の写真に「靖国丸」と書いてある始末。表紙のレイアウトは出版社側でやるので、間違いがないか注意しなければならないのだけど、先月のMGの広告を見るまで気が付かなかったのだから情けない。とはいえ、今回のようなバタバタした進行でもちゃんと立派な本が出来上がったのは、アートボックス側の担当者がNY編集長の後藤氏と自身が研究家でもある吉野氏で、戦時輸送船以来ずっと一緒にやっていてお互い要領を熟知しており、何をどういう順番でやれば効率的に作業が進むかなどを細かく打ち合わせなくとも以心伝心で進められる環境だったからだと思う。その面では今回特にこのお二人に厚く謝意を表したい次第。で内容のほうなのですが、正直に日本潜水艦だけで話をまとめようとするとネタも足りなさそうだし(96ページではちょっと本が薄く、そのわりに価格がセーブできないので割高感が増してしまう)、結局世界観がどんどん狭まってマニアの重箱の隅つつき合戦に引きずり込まれて過剰に評価を落とされかねないというのが過去の経験で想定されたので、それ以外の周辺事情にもしっかり紙面を割いて、大局的に「世界の潜水艦史の中の日本潜水艦」を意識の隅に置けるような紙面構成を考えた。まあディテールモデラーとスクラッチビルダーの価値観の違いというのは我々模型関係者の永遠の課題であって、大雑把気味の後者である管理人などはたとえば「伊400」のブリッジにドイツ式の逆探アンテナがあるのを1/700で再現するというのは、舷側の水抜き穴(本書では通水口)の数を実艦通りにするのと同義語になってしまうわけで、そこにこだわるぐらいだったら「プロテュース」を作るほうがよっぽど楽しいし、潜高小が何隻着工されたか覚えるより「名古屋丸」を見分けるほうが先だと思う。そういうふうに読者の焦点距離を調節する駆け引きの機能の面でも、外国艦や潜水母艦などの記事や作例写真が一定の機能をしているはず(ただ、「剣埼」の蛇管格納所はよく見ると写真にも写っているので、結構チクっときたマニアもおられるかも)。もちろん、NYでやった米潜水艦の工作記事を入れるかどうかは悩みの種だったのですが、本のタイトルに対し趣旨がぶれるので省略した。たぶん外国艦の人気ってそのぐらいのものではないだろうか。もっとも、艦船模型は商品展開の面で今世紀初頭の冬の時代に戻っており、期待の3Dプリントも現時点ではどうやら決定的にインジェクションプラスチックを脅かす存在になる見通しが立っていないので、結局欲しい船を手に入れるための必殺技として改造や自作の技術は大きな威力を発揮する余地がある状況だろう。全般的に、今回はMG連載のテイストも含めた管理人の経験的作劇術を色濃く示した本づくりになっていると思う。まあとにかくいろいろな意味で大変だった。途中にもそのあとにも身の回りでいろいろなことがありすぎて、もうずいぶん昔に作った本のような気がする。
左はビーバーの潜高大の上部船体。これでもかなり手加減していて、本当は艦首尾をくっつけることもできる。これは本書用に送っていただいた試作品で、製品版でもこうなるとは限らないので絶対まねしないこと。輸送潜水艦の回はなぜか作例が行方不明になっていて、わざわざ商品を買いなおして作ったのだけど、潜輸小はNYで使った試作品とは少し状態が違っていて、表面の等高線が目立たなくなったかわりに細かいひび割れがたくさん入っていた。潜高大小はプラ部品をそのままコピーしたような中抜き構造になっているので、裏側に瞬間接着剤で針金を止めておけば歪みの問題は完全に解消できる。しかしそれはいつでも可能な対策ではないし、最初はどうしても後手を踏みやすい。下の潜高小は作る前はほぼ水平だった喫水線が塗装後には大きく曲がってしまっていて、どうせ海面板に貼るからいいやと意図的に対策をしていなかったとはいえ、ああこれは最初ゆがんでいなくても予防的に手を打っておかなければいけないんだとわかった次第。あんまり簡単にこういうことが起こると後で塗膜がひび割れを起こすのではないかという心配もある。もちろん、普通の水上艦艇でエッチングを盛った後だとさらに厄介だ。何らレジンと変わらない話で、これが広く一般的に起こる現象だとしたらとんでもない銭失いになりかねない。うーん、3Dプリントって本当に使い物になるのかねえ。3DCADの造形とかプリントしてみたとかはよく見るけど、後がダメなんじゃないかとかってあんまりわからないんですよね。 | |
塗装ガイドの別バージョン。谷本美鈴といっても以前からこのページをご覧の方しかわかりませんが。A4サイズのアナログ描画を取り込んでデジタルで再修整と着色をする古典的技術で作っている。前回のきずなやその前の千尋と違い、作品の中で美少女扱いしているキャラなのだけど、そもそもこれ以前に数枚しか描いておらず、背が低いという設定からアオリ気味のアングルで描いたのはこれが最初で、詰めが足りなくて言うほど際立ってかわいいようでもないような。少なくとも最近の流行とは全く違い、意識して稲上晃に寄せるのもやめて管理人が描き慣れた湖川友謙風に近づいた感じ。むしろ美鈴のデザイン上の強みはストーリーとの連動性で、こんな子が田舎の山奥から地方都市の進学校にやって来たらやっぱり目を引くだろうし、いじめにあって寡黙になった小柄な少女が過去を振り払うために努力してキャンディポップとして花開くという作劇上の見せ方もあるわけで、消耗品のアニメキャラではなくちゃんと息をしている子にしたい。だから台詞は少なくても声は台本版で仮定したかかずゆみのようなベテランか、若手でも都会じみたあざとらしさのないきちんとした演技ができる人にやってもらいたい。読点・句読点を力む人とかはだめ。でないといじめられた原因が外見ではなく挙動に向いてしまい、進学校の生徒なのに同じ失敗を繰り返すダメ子だととられかねない。見た目だけでなく話の展開からも違和感のないキャスティングって案外難しいと思う。この人の特徴である泣き黒子には由来があって、偶然先日終了が発表されたNHKの「すイエんサー」に出ていた前田希美という子がもとになっている。わりと初期のほう、「マリー&ガリー」をやっていた頃は管理人もこの番組を観ていて、当時はまだそれほど「ネットで調べりゃすぐわかるじゃん」みたいにしらけることもなく、たとえば谷内里早のように頭の回転のいい子がいると進行も小気味が良くて自然に楽しめたような記憶がある。最初の演者はAKBだったが、漠然となんかチェックの服着てたようなぐらいの集合的印象しか残っていなくて、むしろその後のほうが何人か覚えている。「CS+」の話を作ったのは2014年ごろで、前田はその少し前だったか。谷本美鈴が機転の利く子だという設定に谷内が影響している記憶はない。番組も年を経るとどうしてもネタが尽きてくるのもあるし、次第にスタッフの仕掛けが大げさになって、本当はガチでやっているにしてもわざとボケなきゃ成り立たないみたいな変な台本感が嫌になって観なくなってしまった。まあそんなことはどうでもいいが、さて次となったら文香と理保のどっちにするか迷う。 |
(2022年1月27日)
WOLVES 野生のハンターたち 世界のオオカミ写真集
トム・ジャクソン著 ホビージャパン刊 監修・小宮輝之
(公式発売日1/26)
・・・とここまで書いてもなんでここで紹介するのかと思うでしょうが、画像をよく見ていただくとおわかりの通り、管理人が訳を担当した。五十過ぎになって真っ赤な修整原稿を突き返されてげんなりするのも大概なことだけども、もともと生物学が嫌いなわけじゃないし、これで食わせていただけるのならスカイツリーの上から飛び降りるぐらいどうってことはないと引き受けた。「ルンガ沖の閃光」は出版側の都合でしばらくお蔵入りしていた原稿なので、訳書を出すのはもう20年ぶりぐらいになる。もちろんMG連載の参考文献はかなりの割合で洋書だし、外国モデラーと英語でやり取りすることもあるにはあるので、別に英語から疎遠になっていたわけでもない。しかしまあ大変だった。とにかく高名な監修者様に専門知識の乏しいへたくその原稿を直していただく申し訳なさが第一。訳文の誤解から監修内容の逸脱をきたす場合が生じるのがよろしくない。その一方で、いかに学術書然とした雰囲気になるのを抑制しながら原著者を尊重した(時として文学的な)表現を残すかという仲介者的な役割も必要になった。直しが重なると原文・日本文の両面で文章の脈絡やバランスが崩れてしまう場合もあるので、按配を取り直さなければならない。それらの修整理由を一つ一つ丁寧に説明して了承を取るといった過程が必要で、非常に神経をすり減らす作業だった。なにしろ著者来歴には動物のドの字も入っていないから、目の肥えた読者様からすれば、こんな奴が自分の力でいい訳をつけるわけがなく、この本が評価されるのであればすべて監修者様の栄誉、批判されるならすべて訳者の責任ということになるはず。私としても従来公言している「である」不使用のポリシーを堅持したとか、それなりに我を通したところもあるし、読者に対しわかりやすく読みやすい訳文の作り方を体得するためには極めて貴重な経験になったのも事実なので、それで満足しなけりゃと思うところ。実は訳文の中では、最初のkiller(殺し屋)を除き殺す・死ぬという単語を一切使っていない。これは終盤に子オオカミの写真が多数のっていて、小さい子の親御さんが自分の子にも見せたいと思うのではないかと考え、読み聞かせたり子供自身が読んでもいいようにという配慮・・・というのもあるけども、正直今の公的・私的状況でその単語は使いたくなかった。普段の艦船模型ライターとしての仕事がそうであるように、そそくさと片付けているようで、本人はいつも以上にいろんな意味で葛藤を抱えながらもがき苦しんだ仕事だった。
更新日と内容 2023年12月28日 野鳥コーナー公開終了 もったいないがこれだけ野鳥が減って内容が有名無実になれば仕方ない。 作例掲載雑誌リスト追加(一部) まだ前回から1年たっていない。 2023年6月27日 商船模型「粟田丸」「浅香丸」写真差し替え 「赤城丸」追加 連載で扱って以来10年もたってようやく修整。作例のレギュラーページの追加も久しぶり。 2023年2月11日 管理人ページ整理他 いろいろあってサボっていたサイトの片づけ。 2022年8月1日 掲示板リンク削除 teacup掲示板サービス終了に伴い閲覧不能となったので削除。 管理人専用の追加作例掲示板も同様の措置。 2022年7月26日 ツイッター運用開始 8月1日teacup掲示板サービス終了に伴う暫定措置。 継続運用するかどうかはしばらく様子を見て判断。 2022年6月26日 作例掲載雑誌リスト追加他 再び1年半未更新になっていたリストを追加。 野鳥コーナー更新(ヘラサギ追加、その他一部修整) 2020年12月29〜31日 作例掲載雑誌リスト追加他 再び1年以上未更新になっていたリストを追加。 野鳥コーナー更新(ヤマセミ、ホオジロガモ、ミコアイサ追加) 2019年8月7日 作例掲載雑誌リスト追加他 再び1年以上未更新になっていたリストを追加。 野鳥コーナー更新(サンコウチョウ・コガラ・クロサギ・アメリカヒドリ追加、オオルリ写真差し替え) 2017年12月26日 作例掲載雑誌リスト追加 いつの間にか1年以上未更新になっていたリストを追加。 2016年3月8日〜11日 サイト細部変更 (3/8)作例掲載巻リストからNY連載分を独立。 (3/10)サイトマップ一部変更、野鳥コーナー更新。 (3/11)作例写真追加用掲示板運用開始。 「筑紫丸」「名古屋丸」「盤谷丸」「金龍丸」「暁天丸」「安土山丸」「大邦丸」 「日栄丸」「東栄丸」「健洋丸」掲載 「宏川丸」写真差し替え |
Information: 28 Dec 2023 birdwatching pages removed 27 June 2023 model page added AKAGI MARU updated AWATA MARU and ASAKA MARU 1 Aug 2022 BBS service ended 26 July 2022 twitter opened 25 June 2022 Work list in magazines updated 29-30 Dec 2020 Work list in magazines updated 7 Aug 2019 Work list in magazines updated 26 Dec 2017 Work list in magazines updated 8-11 Mar 2016 Website detail modification |
注 当HPでは現在、各誌掲載作例の情報については基本的に本誌刊行まで公表しておりませんのであしからずご了承ください。
このページでは管理人の記事に関するアフターケアなどもいたしておりますので、
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(エントランスのリンクと同じ)
注:teacup掲示板は2022年8月1日をもってサービスを終了したので、
暫定的にツイッターのアカウントを設置しております。
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注:初めてメールをされる方は、上記のアドレスから送信されても構いませんが、受信後の誤消去
(うっかり迷惑メールと一緒に消してしまう危険性)があるので何卒ご了承のほど。当面ツイッターをご利用いただければ。
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問い合わせはEメール他の手段にてお願いします。
「駿河船渠」 ヤマシタホビーのサイト。同社のインジェクションキット(駆逐艦特型・睦月型)は管理人のイラストを使用していただいております。 |
業務連絡 転居のお知らせ(2009年4月以前の住所に郵便物を送付されないよう)
各位あての案内漏れの可能性も充分あります。その節は何卒ご理解の上、当方にメールにて確認いただきますようお願いします。
「岩国野鳥探訪」のコーナーは2023年12月28日をもって公開終了いたしました。
The Final Newcomer, Marsh Harrier
猛禽と共に去りぬ
2023年12月撮影。近所の橋のそばでストレッチをしていたら近くに飛んできた。何となくオオタカではないからチョウゲンボウだろうと思って適当に写真を撮っておいたが、後でよく見たらチュウヒだった。チョウゲンボウにしてはでかい気はしたが、予想外の初遭遇ってそんなもの。まあ岩国だからハリアーがいてもおかしくないし、こっちのハリアーのほうが歓迎ではある。